素直なパワーポップ
Title:popdod
Musician:BEAT CRUSADERS
BEAT CRUSADERS単独の作品としては、メジャーデビュー後3枚目となる作品。その前にインディーズで4枚アルバムをリリースしているので、単独名義7枚目となる新譜です。
パワーポップみたいな、ある種「勢い」が必要とされるジャンルを演っていて、アルバムも7枚目となれば、そろそろいろいろなジャンルに挑戦したくなる色気を出したくなるものでしょうが、この作品でも、彼らはとても素直。BEAT CRUSADER節ともいえるパワーポップ路線を推し進めています。
ただ一方で、単純にパワーポップの作品だけか、というとそうではなく、この作品では、「WORK IT OUT」では、「なんちゃってRYUKYU DISKO」ともいうべき、琉球ポップ風テクノを取り入れていたり、「SUMMER RELEND」では、bloodthirsty butchersの吉村秀樹が参加して、いままでのビークルとは一風かわった、重厚感とスケール感のあるロックを披露しています。
本作では、ここらへんの、既定路線と、新規路線とのバランス感覚が見事でした。既定路線のパワーポップをベースにし、ファンを満足させつつ、新規路線で、自分たちの「アーティスト性」を満足させ、ファンにもほどよい「裏切り」を提供しています。ここらへんのバランス感覚の良さが、ベテランならではの余裕といったところでしょうか?若手バンドだと、新規路線に暴走しちゃいがちですよね・・・。
ビークルの実力をあらためて感じさせてくれる作品でした。
評価:★★★★★
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