子供へ伝える音楽
Title:ケツノポリス6
Musician:ケツメイシ
この作品、GReeeeNと同じ日にリリースされ、残念ながら売上的には負けてしまいましたが、よくよく考えれば、GReeeeNは歯科大学の学生ということで話題になっているんですが、ケツメイシも薬科大学出身で薬剤師がメンバーにいるんだよなぁ。次は獣医師かお医者さんのラップグループが生まれそう(笑)。
わずか10ヶ月のインターバルでリリースされた本作。いつのながら、しっかりと日本語主体で綴った歌詞が魅力的。基本的に前向きの曲が多いながらも、単純な応援歌ではなく、地に足をつけた言葉を、叙情感含めて綴っており、比較的、高い年齢層のリスナーの心にまで響きそう。
高い年齢層のリスナーに、といえば、印象的だったのがラスト2曲。子へ受け継ぐべく母の愛を、母への感謝の言葉で綴った「伝承」と、子供たちへ受け継ぐべき未来を歌った「子供たちの未来へ」は、メンバーが4人とも既に父親だからこそ歌える曲と言えるでしょう。ここらへんの曲は、若手のグループでは絶対歌えない、メンバーの平均年齢が30歳を超える彼らだからこそ歌える曲と言えるでしょう。
アルバム全体としての出来は、正直、神がかっていた「ケツノポリス3」や傑作「ケツノポリス4」に比べると、少々ペースダウンは否めません。ただ、最後の2曲を筆頭に、ケツメイシらしさはしっかりと出せていたアルバムだったかな、と思います。
アップテンポでユニークなダンスチューン「マジでライブする5秒前」やエレクトロチューン「何故歌う」、ラテン調の「流れ」など、様々なタイプの曲を聴かせてくれ、音楽性の幅を感じさせてもくれます。「3」「4」と比べて傑作とまではいいがたいまでも、ファンとしてはまず満足できる作品だったのではないでしょうか。
評価:★★★★
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