没個性の中に、キラリと光るポピュラリティー
Discoveries(DVD付)
アーティスト:THE JETZEJOHNSON | |
![]() |
SUMMER SONICの出演や、COUNT DOWN JAPANなどの出演で、今、ちまたで評判のロックバンド・・・だそうです。
が。
はっきり言ってしまうと、「そんなにいいかぁ~??」というのが素直な感想。
基本的に、ロックのフォーマットの中にエレクトロサウンドを自由自在に取り入れているという点が大きな特徴と感じましたが、現状としては、既存のスタイルの模倣で、彼ららしい新しさというものは感じられませんでした。
具体的に言うと、
「Quadra」は、そろそろ死後になっているデジロックという言葉を彷彿とさせるし、「Fairground」は、既存のエレクトロニカ、シューゲイザー系のミュージシャンがよく出してそうな音だし、「Vitalogy」は、まんまBoom Boom Satellitesだし・・・。
そういう意味では、現段階では彼らとしての個性はあまり感じられませんでしたし、事前の評判と比べて、少々期待はずれな1枚だった、といわざるを得ません。
ただし、一方では、キラリと光る部分も感じられたもの確か。
それは、彼らのサウンドが、リスナーの感性に非常に忠実であり、ポップで、素直に耳に入ってくるという点です。
まあ、それもそれで、いい意味での「期待を裏切るサウンド」というのがない、という点ではマイナスポイントとも言えるのかもしれませんが、彼らの持っているポピュラーセンスというのには、今後の可能性を感じました。
今後は、このポピュラーセンスという部分を伸ばして彼らの個性とするか、それとも、全くあたらしい独特の音を作り出すのか・・・どちらにしても、まだまだ越えなければいけない壁は多いと思います。ただ、まだまだデビューしたばかりの彼ら。今後の成長を見守りたいところでしょう。
評価:★★★
| 固定リンク
「アルバムレビュー(邦楽)2008年」カテゴリの記事
- 堀込弟脱退!(2013.03.03)
- マイラバらしい作品(2009.12.26)
- ロックンロールの楽しさを伝える(2008.12.30)
- がんばる真夜ちゃん!(2008.12.28)
- 手堅いポップソング(2008.12.27)
コメント