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2008年6月28日 (土)

心地よい優しさのあふれる音楽

Title:No.1
Musician:Tokyo No.1 Soul Set

No.1

約2年9ヶ月ぶりとなる新譜。

久しぶりとなった新譜をパッと聴いてみた感想は、いままでのTokyo No.1 Soul Setらしい曲が少ないなぁ、というものでした。

Tokyo No.1 Soul Setといえば、川辺ヒロシがつくるトラックにのる、渡辺俊美のポップなメロディーにBIKKEのポエトリーリーディングに近い、独特なラップが重なるという、彼らだけがなしえるスタイルが魅力的なユニットです。

しかし、本作で、そのスタイルが明確になっていたのは、「Just another day」「Dear My Friend」くらい。それ以外の曲は、BIKKEのラップが全面的に前に押し出された作品がメインとなっていました。

ただ、それはそれで、しっかりとTokyo No.1 Soul Setの個性、というのは出ているんですよね。やはりBIKKEの独特のラップによるところが大きいのでしょうか?

そして、本作でもうひとつ強く感じたのが、とても優しさがあふれた音楽だなぁ、ということでした。

アルバムは、日常や、恋愛模様を切り取った歌詞が多いのですが、ラブソングは、純粋に相手を思う歌詞が織り込まれています。つーか、冒頭の1曲目から、そのものずばり「Innocent Love」ですしね。

特に、本作の核となるのが、「Just another day~その時まで~」でしょう。少年の視点と、その父親の視点がBIKKEのラップと渡辺俊美のボーカルで交互に展開されていて、暖かく切ないその内容には、聴いていて、胸がキュンとなりそう。非常に魅力的な作品に仕上がっていました。

また、トラックに関しては、いつものラテンテイストよりも、テクノ、エレクトロニカ、ポストロックの流れを感じる作品が多かったのも本作の特徴でしょうか。特にラスト「Just another dub」は、エレクトロニカにダブの要素を加えた実験的なナンバー。Tokyo No.1 Soul Setの次の一歩をみすえた作品といったところでしょうか。

最初はいつもより地味だなぁ、と感じながら聴いていたのですが、2度3度聴くうちに、徐々にその魅力にはまっていってしまう作品でした。優しさのあふれる、とてもステキな作品でした。

評価:★★★★★


ほかに聴いたアルバム

ミクロで行こう/オシリペンペンズ

バンド名だけでかなりのインパクトなんですが(^^;;

いわゆる「関西ゼロ世代」のバンドなんですが・・・。まあ、あふりらんぽとか聴いていて、ある程度はわかっていたのですが、正直、個人的にはいまひとつ壺にはまらないなぁ。ミドリからポップな部分を差し引いた感じ。とことん音数を絞りながらも、サイケデリックテイストを感じるバンドサウンドは確かにカッコいいとは思うのですが、ポップであることをとことん拒否した不条理なボーカルは、どうしても抵抗感を覚えてしまいました。

評価:★★★

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