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2008年6月 4日 (水)

怒れる人々

ちょっと思ったことを。

日本ラッパーに不満と怒り ZEEBRA「ユーチューブ」に動画アップ
http://www.j-cast.com/2008/06/03021113.html

確かに、「怒り」というのは、作品を作り出すための重要な原動力だと思うよ。

だけど、感情をむきだしのまま、怒りをそのまま表現するってのは、素人だと思うんだよなぁ。

プロだったら、その怒りを一度自分の中で消化した上で、エンタテイメントのレベルでまとめあげるのがプロだと思うんだけどなぁ。

例えば、怒りをそのまま音楽で表現するといえば、パンクとかがまさにそれなんだけども、ピストルズだって、そのデビュー作は、実はしっかりとしたプロによってサウンドメイキングがなされ、その世代の若者の怒りが、しっかりとエンタテイメントのレベルにまで昇華されているからこそ、今なお、多くの音楽ファンを引きつけるわけで。

ましてや、その怒りの内容が「MTVアワードで、主催者がスポンサーとばかり話していた」って・・・

知らんがな。

って思ってしまうんですよね。

以前から思っているんですが、とくにハードコアとジャンル付けされるような日本のHIP HOPミュージシャンって、ディスとか、向こうのスタイルばかりまねて、いまひとつ、自分たちの音楽を人に聴かせる=エンタテイメント性をつける、という努力を怠っているように感じるんですよね。そんな中で、ZEEBRAは、しっかりとエンタテイメントであることを自覚していると思っていたんだけどなぁ・・・。

もういっちょ。怒れる人。

「ROCK IN JAPAN」主催者、公式サイトで「RISING SUN」を批判。
http://narinari.com/Nd/2008069545.html

ちなみに、公式サイトの6月1日のメッセージを参照のこと。

音楽業界については、基本的に門外漢なのですが、おそらく、この手の約束事って、フェスに限らず、この業界にはいろいろありそうだし、そういうことは質問されても言わないのが「大人のお約束」だと思うんですよね。

まあ、そういう「お約束」を守らずに、本音ベースの話を公表しちゃうあたり、良くも悪くも、同人誌的な意識が抜けきっていないロッキング・オンらしいなぁ、なんて思ってしまいます。

もっとも、ロッキング・オンがカウンター的存在だった頃は、そういうスタンスの良い部分が作用していたのですが、既にロッキング・オンが音楽雑誌のメインストリームになってしまった現在、いつまでもこの手のスタンスは正直、どうなんだろうか、なんてことも思ってしまいます。(見方によっては、ロッキング・オンが大きなメディアになったからこそ、こういう話を公表できる、という見方もありそうですが)

問題は、上の記事でも指摘があるように、ロッキング・オンが、ライジング・サンを踏み台にして、ROCK IN JAPAN FES.を立ち上げちゃったことから、ややこしくなっているんですが・・・。

最後に。

ロックの創始者ボ・ディドリー死去、79歳
http://www.cnn.co.jp/showbiz/CNN200806030016.html

彼のような、ロックの創始者がまだ存命だったということが、ロックがまだまだ若い音楽だということを感じさせます。(チャック・ベリーもまだ元気みたいですしね。)

ただ、最近は、ドラッグとか、事故とかではなく、純粋に年老いて亡くなっていくロック界の偉人が増えている点、ロック・ミュージックが次ぎの時代に入ってきているのかなぁ、なんて感じてしまいます。

素晴しい音楽、ロックンロールの偉人に、R.I.P.

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コメント

記事の中の、ZEEBRAが言ってるクソみたいなRAPってまさか受賞したRIP SLYMEの事なんでしょうか^^;。ZEEBRAがこんな大胆なことをしてるとは思いませんでしたね(苦笑)。

確かに年末のレコ大のような典型的なものも含めて、こういう賞レースってのはあるレコード会社の利権とかスポンサーの意向が少なからず絡んでますよね。
VMAJも、メインスポンサーがSONY系とエイベックス系の企業という事もあって、それ所属のアーティストが半分以上受賞してるので、まぁZEEBRAの言いたい事も分からないこともないでんすが・・・。

とはいってもその怒りをストレートにぶつけすぎですよね。あまりの怒りに我を忘れてたのでしょうか、Youtubeにアップするという大胆にな行動に、ちょっと幼稚だなぁと思ってしまいました。
もう少し落ち着いて、そのエネルギーをエンターテイメントに詰め込んで欲しかったですね。

投稿: 亮 | 2008年6月 5日 (木) 01時07分

>亮さん
日本の賞レースって、露骨に事務所とかスポンサーの影響が垣間見れて、日本のミュージックシーンが、全く欧米に追いつかない大きな理由のひとつだとは思うのですが、ただ、あらためてああいう形で怒りを表現されても・・・と思ってしまいます。少々、幼稚ですらありますよね。きちんとした曲の形でまとめて、アルバムにでも収録してほしかった・・・。

投稿: ゆういち | 2008年6月 6日 (金) 01時11分

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