ロックの壺
Title:STRENGTH IN NUBERS
Musician:THE MUSIC
4つ打ちのテンポのよいダンサナブルなリズムに、ハードでノイジーなギターサウンド、そして意外とポップなメロディー
マンチェスター・ムーブメントから続く、イギリスのギターポップの潮流をそのまま受け継いだTHE MUSICのサウンドは、まさに、イギリスのギターポップ系バンドが好きなら、壺とついたサウンドといえるでしょう。
あと、ロバート・プラントばりのハイトーンボイスも大きな魅力です。
あ、ツェッペリンもイギリスのバンドだな。そういう意味では、まさにイギリスのロックの壺をしっかりとついたバンドなのかもしれません。
4年ぶり、久しぶりの新譜となった本作も、どしょっぱなであり、タイトルナンバーである「STRENGTH IN NUBERS」から、そんな壺をつきまくったナンバーでスタートします。
その後も基本的には、ダンサナブルなビート、ハードなギター、ポップなメロディーという、THE MUSICらしさを感じる曲が続くのですが、本作は、以前の作品と比べると、音数も絞り、勢いで押していくというよりも、しっかりと曲を聴かせる方向性を感じました。
例えば「IDLE」は、アコースティックな雰囲気のサウンドになっていますし、「THE LEFT SIDE」も、アップテンポな曲が多い彼らの作品の中では、かなりダウナーな雰囲気の曲となっています。
どれも、新機軸、といえるほどではなく、あくまでも、THE MUSICらしい枠組みの中におさまってはいたのですが、THE MUSICの新しいベクトルも感じられる作品でした。
全体的には、大絶賛、というレベルではないものの、THE MUSICの新作としては、納得が出来るレベルの佳作といったところでしょうか。本当にロックの壺をついてくるバンドですね、彼らは。
評価:★★★★★
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