「スルメ」なアルバム
Adze of penguin(初回限定盤)(紙ジャケット仕様)
アーティスト:the band apart | |
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なんか、今回のタイトル、ある意味そのまんまなタイトルなんですが、だって本当なんだもの。聴けば聴くほどに味が出る、まるでスルメのようなアルバムとは、まさに本作を言うと思います。
おそらく、あなたがこのアルバムを最初に聴いた時は、とても地味なアルバムだなぁ、という印象を受けるかもしれません。
ただ、そこでこのアルバムをCDラックの奥に押し込めるのではなく、2度3度と聴いてほしいのです。
ポップで耳をひくギターリフを中心に構成され、音数を絞ったシンプルなサウンドは、聴けば聴くほど深みにはまっていくような魅力を持っています。
特に前半、このギターリフが実にいい味を出した曲が並んでいます。前半の曲は、特にメロディーを盛り上げるわけではなく、淡々とした流れが続くのですが、曲をポップだと感じる要素は、決してメロディーだけではなくと気がつかされます。
中盤、実験的な作風の「bacon and eggs」をはさんで・・・
後半は、実にリズミカルで、かわいらしい、飛び跳ねるようなポップなナンバーが続きます。「Moonlight Stepper」や、「Waiting」あたりは、誰でもすぐに気に入りそうなナンバーかもしれません。
そんな感じで・・・
アルバム全体としてはシンプルで、淡々とした内容ながらも、全編、様々な作風の曲があり、リスナーを飽きさせません。以前と比べてパンク色は薄くなりましたが、シンプルなサウンドとギターリフを中心とした曲づくりは、むしろ以前よりもロックンロールテイストを感じさせるアルバムと言えるかもしれません。アルバムをリリースするたびに傑作を産み出す彼ら。まだまだこの勢いは止まらなさそうです。
評価:★★★★★
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