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2008年5月15日 (木)

大きな一歩前進

      
We ate the machine(初回生産限定盤)(DVD付)

アーティスト:POLYSICS

We ate the machine(初回生産限定盤)(DVD付)

バラエティーに富んだ、ポップテイストあふれる作品です。

いやぁ、まさかPOLYSICSのアルバムにこんな表現を使うとは思わなかったですよ。だって、ポリっていったら、パンキッシュな曲で勢い重視に押しまくるというタイプのバンドで、ライブは最高だけどCD音源は・・・という典型的なバンドでもありました。

確かに、キャリアの中には、「FOR YOUR ELECTRIP POP」のように、比較的聴かせることに力点を置いたアルバムもありましたし、ケロロ軍曹の主題歌となった「You-You-You」のように、ヒットチャートを狙えるようなポップな曲もありました。

そんなキャリアを経てリリースされたこの作品は、POLYSICSのポップな側面もパンキッシュな側面もうまく捉えた傑作に仕上がっていました。

まず冒頭「Moog is Love」は、ハードロックテイストの作風。しかし、ポップなメロディーが特徴的で、広くロックリスナーからの支持を集めそうな作品からスタート。

かと思えば、ある意味タイトル曲の「機械食べちゃいました」では、その名の通り、機械的な無機質なサウンドをフルボリュームで鳴らすパンキッシュな作品で、ある意味、非常にポリらしい作品になっています。

そして「イロトカゲ」は、一見、パンキッシュなエレクトロサウンドが目立つ作品ながらも、しっかりテクノポップの作品として仕上げていたり、「Blue Noise」では、ボーカルにエフェクトがかかっているものの、よく聴くとしんみりと聴かせるナンバーになっていたりと、パンキッシュな側面からポップな側面まで実に多彩な作品に仕上がっていました。

彼らとしては大きな一歩前進と言える作品ではないでしょうか。昨年も海外でアルバムをリリースするなど、活躍を続ける彼らですが、この作品を聴く限りだと、その勢いは止まりそうにありません。これからも非常に楽しみになってくる1枚です。

評価:★★★★★


ほかに聴いたアルバム

GOD/SHERBETS

相変わらず迷走が続くベンジー。冒頭、ニューウェイブテイストの音からスタートするものの、なんか中途半端。その後はいつも通りの作風で、完全にマンネリ気味。聴いていて、音は昔とさほど変わらないはずなのに、なんでここまでおもしろくないんだろう、と逆に考えてしまいました(苦笑)。ここまできたら、いっそのこと、思いっきりイメージチェンジした作品を1枚つくってもいいんじゃない?たとえ、どんな駄作になろうとも・・・。

評価:★★★

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