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2008年5月18日 (日)

結局、この路線なのかなぁ。

Title:Bondage Heart
Musician:フルカワミキ

バンド解散後、ソロ活動で迷走してしまうミュージシャンは少なくありません。

バンドが偉大であればあるほど、それを超えよう、バンドと異なることをしようという意識が強すぎるのかもしれません。

先日取り上げたベンジーなどはその典型例ですが、スーパーカーに関しても、ナカコーとフルカワミキは、解散後、その活動が迷走しているような印象を受けます。

本作も、「Candy Girl」からいきなりまんまジザメリ・・・というよりもそのまんま初期スパカみたいな、王道シューゲイザーといった感じの曲からスタート。(・・・ってか、「Candy Girl」ってタイトル自体、ジザメリのデビュー作「PSYCHOCANDY」から取っているのか?)

その後も基本的には、シューゲイザー、ギターポップの影響をもろに受けたような曲が続いていきます。「La La La」なんて、まだに王道のギターポップスチューンですし。

ただ、その後は雰囲気がかわっていきます。音数を絞ったきれいな、そして幻想的な曲調へ・・・って、ここらへんの曲は、こんどはシガーロスあたりを彷彿とさせちゃうんですよね。

どうも全体的にフルカワミキとしての個性が確立されていないように感じました。前半のギターポップ路線は聴きやすくて、そういう意味では悪いアルバムではなかったと思うのですが。前作に続いて、どうもちょっと辛い作品が続いちゃいましたね。そろそろ、傑作、とまではいかなくても、フルカワミキとしての個性を感じさせる作品を出さないと厳しいのでは?

評価:★★★

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アルバムレビュー(邦楽)2008年」カテゴリの記事

コメント

はじめまして。いつもたのしく拝読しています。

なにか成し遂げたバンドのあとのソロって、たぶん、想像以上にむずかしいんでしょうね。奥田民生や布袋寅泰をみても、クオリティ以前に、バンドとまったく違うカラーを定着させることに成功したという風に思えます。チバユウスケなんか、どんなバンドでやってもあの声で歌った途端にある程度ミッシェルになっちゃいますもんねえ。

…ゆういちさん、ブログになってからかなり辛口ですね。フォローをあまり優しくしなくなったっていうか(笑)

投稿: MSMT | 2008年5月19日 (月) 23時18分

>MSMTさん
はじめまして。書き込みありがとうございます~。
バンドを成功させた後のソロは本当に難しいんでしょうね・・・。奥田民生なんかはかなり上手くいったケースでしょうが、プリプリも米米もソロになってからはいまひとつだったし、チバユウスケは最近、ようやくミッシェル後をみつけたみたいですが、やはりミッシェルのイメージは強いし・・・。
>ブログになってからかなり辛口ですね。
そうですか?(^^;;
1日1枚にしたので、以前より言いたいことがあるアルバムをピックアップして思いっきり言っているからかなぁ??(笑)

投稿: ゆういち | 2008年5月19日 (月) 23時27分

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