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2008年3月16日 (日)

すごいぞ、くるり(常套句)

Philharmonic or die

アーティスト:くるり

Philharmonic or die

くるり初のライブアルバム。2枚組となる本作は、1枚は、昨年12月に、パシフィコ横浜国立大ホームで行われた、ウィーン・アンバサーデ・オーケストラとのライブを収録。もう1枚には、同じく12月に行われた、京都磔磔でのライブの模様を収録しています。

まず、なんといっても1枚目と2枚目の対比に注目!

一方は、オーケストラを導入した雄大なアレンジ。一方は、小さい箱での、最小限の編成でのライブになっています。

オーケストラを導入した1枚目では、雄大ながらも繊細な演奏により、アルバム「ワルツを踊れ」の世界をライブで再現している他、いままでのくるりのナンバーもオーケストラアレンジで披露されています。

特に「ワルツを踊れ」に収録されたナンバー以外については、オーケストラバージョンとはいえ、単純に「アレンジを管弦楽風に直した」だけではなく、いままでのアレンジの中に、管弦楽の音を取り入れることにより、さらに音の世界感を広げています。彼らが「ワルツを踊れ」で目指した、ロックと管弦楽の融合を、推し進めようとした作風に感じます。

一方で、磔磔でのライブは、ロックバンドとしての緊張感を感じさせる内容。正直、くるりって、あまりライブで圧倒させるライブバンドというイメージはないのですが(^^;;やはり、小さな箱で、ファンとの間も近いからでしょうか。迫力を感じさせるライブ盤になっています。

そして次に収録曲に注目!!

本作では、「モノノケ姫」「夜行列車と烏瓜」のような、メジャーアルバム初収録のナンバーや、「すけべな女の子」「帰り道」のような、アルバム初収録となるナンバーもおさめられていて、こちらはファンにとってもうれしいところ。

ここらへん、「モノノケ姫」などはライブの定番曲なので、しっかりライブの模様がCDで収録された点はうれしいですね。欲を言えば「尼崎の魚」とかも聴きたかったかも・・・。

ライブ盤って、傑作が出てくるか、それか、ライブの雰囲気をあまり捉えきれていない凡作になるか、どちらか、というイメージが強いのですが、これは間違いなく傑作です。くるりの実力を感じることのできる作品でした。

すごいぞ!くるり(お決まり)

評価:★★★★★


ほかに聴いたアルバム

Face to Face/CHEMISTRY

よくも悪くも無難にこなしているなぁ、という感じ。良く出来たR&B風ポップス。あまり癖が強くなく、ポップテイストが強いために、R&Bが苦手でも受け入れられそうな一方、癖がない分、印象が少々薄いかも。

評価:★★★★

細野晴臣 STRANGE SONG BOOK-Tribute to Haruomi Hosono 2-

細野晴臣トリビュート第2弾。それにしても、いきなり「風の谷のナウシカ」を、小学校の音楽クラブに演奏させるってのは狙いすぎじゃない?全体的に、サブカルテイストが強い内容で、それぞれのミュージシャンが、好き勝手に演奏している内容。少々マニアックテイストが強く、リスナーを選ぶ内容でした。

評価:★★★★

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