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2008年3月22日 (土)

宮本節炸裂!

      
STARTING OVER

アーティスト:エレファントカシマシ

STARTING OVER

宮本節炸裂!!!

もともと、エレファントカシマシの大きな特徴として、ボーカル宮本浩次のメッセージをストレートに曲にのせてくる、という点があります。

そして、本作では、そんなストレートなメッセージが、わかりやすくリスナーの耳をつんざく作品になっていました。

本作での宮本浩次のメッセージの大きな特徴は、とことん前向きであること。

タイトルからして

「笑顔の未来へ」
「俺たちの明日」

と「そのまんまじゃないか」とストレートな内容なのですが、他の曲も、「リッスントゥザミュージック」では

「 リッスントゥザミュージック  僕たちの未来
リッスントゥザミュージック  明日は晴れかい?
ヘソ曲がりの未来地図は 尽きない 尽きない思い
尽きない 尽きない思い」

(「リッスントゥザミュージック」より 作詞 宮本浩次)

とどこまでも前向きですし、アルバムのラストを締めくくる「FLYER」でも

「今日を越え明日へ 遠回りでいい
あふれる熱き涙求めさすらう」

(「FLYER」より 作詞 宮本浩次)

と、視点は「明日」の方向に向いています。

ただ、個人的に、一番印象に残っているのは、むしろこういう前向きソング以上に、恋人を失った後の男の心境をストレートに描いた「こうして部屋で寝転んでるとまるで死ぬのを待ってるみたい」(長いタイトルだ・・・)で、

「天気予報に電話して涙流す」

とか

「もうボクはこの部屋ごと地の底に沈みそう」

とか、愛する者を失った時の感情が、いやというほど描かれていて、心に突き刺さります。
(以上 2行上 4行上 斜字は「こうして部屋で寝転んでるとまるで死ぬのを待ってるみたい」より 作詞 宮本浩次)

また、これだけ強いストレート性を示しながら、メロディーは意外とポップ。聴きやすい内容になっています。

結果、彼らのアルバムとしては久々のベスト10ヒットを記録。広く受け入れられたアルバムになっています。

確かに、ここ最近の彼らのアルバムの中では、いい出来なのは間違いないでしょうね~。

が。

個人的な趣味から言ってしまうと、もうちょっとロックテイストが強い方が好みだったかも・・・。これは完全に「好み」の問題なんですけどね~(^^;;

評価:★★★★


ほかに聴いたアルバム

ライフアルバム/いきものがかり

正直、一発屋で終わるかと思っていたら、しっかりファンを獲得しているみたいですね(^^;;

前にもヒットチャートで書いたんですが、たぶん、大塚愛だとアイドルすぎるし、チャットモンチーだとロックすぎる、という層に受けているのかと。ほどよくロックでほどよくポップ。昔でいえば、プリプリとか、もうちょっと最近だとHysteric Blueとか。

本作も、無難にメロディアスでポップな楽曲を並べています。良くも悪くも優等生的で卒がない感じ。アルバムで、これだけ人気が出ているんなら、今後もしばらく、彼女たちの人気は続きそうだなぁ。

評価:★★★★

センチメンタルマキアート/シド

いわゆるビジュアル系にカテゴライズされるバンドなのですが、その中では、かなりポップな作風で、かつ、ビジュアル系独特の歌い方だったり、耽美な世界観も薄いので、広い層に受け入れられそうな曲を書いています。

ただ、中途半端にいろいろな作風を取り入れたり、やけにオーバーアレンジ気味だったり、全体的には、完全に一昔前のビートロックバンドといった感じ。なので、ポップで聴きやすい一方、おもしろみは全然です、正直。

評価:★★★

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