« 肩の力が抜けた傑作 | トップページ | 初期ソウルフラワーの歩みがわかるベスト盤 »

2008年3月26日 (水)

R&Bの2大巨頭(?)がチャート制覇!

今週のシングルチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/

1位は見事、ランクイン2週目にして安室奈美恵「60s 70s 80s」がランクイン!

まあ、チャートの谷間的な週での1位獲得とはいえ、2週目にしての1位獲得は見事!シングルでの1位獲得は9年ぶりということもあり、Yahoo!のトップニュースにもなっていたり、ワイドショーで取り上げられたりと話題になっているようですね。

1位獲得については、いろいろとゴチャゴチャ言っているメディアも多いみたいですが

純粋に曲がいいからだと思うんだけどなぁ。

そもそも、今回のヒットに続く流れを考えると、安室への評価の変化が大きな要素だと思います。以前の「安室=小室系のアイドル」みたいな枠組みで見られていたのが変化したのが、2002年の、m-floのverbalや今井了介、ZEEBRAら参加したSUITE CHICへの参加から。SUITE CHICへのアルバムが大ヒットして以降、徐々に「安室=R&B系の実力派シンガー」みたいな枠組みで見られるようになり、それにともない、彼女の曲調も、より本格的なR&B路線へと変化していきました。

その流れでリリースした2005年のアルバム「Queen of Hip Hop」は、前作の倍となる40万枚強の売上を記録し、ミュージックマガジンでは、この年のベストアルバム歌謡曲部門で1位という評価を得て、一気にそのリスナー層を広げました。

そういう流れから考えれば、今回の1位獲得は本格派R&B路線が広く認められ、アイドル的な要素を安室に求める層だけではなく、本格的な実力派シンガーとして彼女を評価する層からの支持も得られた、という点が大きいのかな、と思います。

そもそも、昨年リリースしたアルバム「PLAY」は約7年ぶりにチャート1位を獲得していますしね。シングル1位で騒いで、何をいまさら、という感じはします。

また、そういう意味でも、浜崎や倖田來未失速を、安室人気の理由に求めるのも少々筋違い(まあ、全くの的外れか、といわれると否定はできないけど)。むしろ、浜崎や倖田を支持しない層からの人気を獲得できたからこそ、最近の快進撃につながっているという感じがします。

こうやって考えると、今回のヒットは、純粋に彼女のアーティスト性が評価された結果であり、曲がよかった結果だからだと思います。今回の曲は、「60s 70s 80s」というタイトル通り、60年代のヒット曲、スプリームス(ダイアナ・ロスがいたユニットですね)の「Baby Love」、70年代のヒット曲、アレサ・フランクリンの「ROCK STEADY」、80年代のヒット曲「What a Feeling」をそれぞれ今風にリメイクした作品。企画自体もおもしろいし、出来上がった曲も、それぞれの時代の空気と2000年代の空気がミックスしていておもしろい作品に仕上がっているからこそ、ヒットにつながったのではないでしょうか?

2位THE ALFEEは、これで41作連続ベスト10入り。一時期は、ベスト10入りギリギリをさまよっていて、連続記録を作るためだけに無理やりベスト10入りさせているのでは?という疑惑もあったのですが、ここ最近はコンスタントにベスト10上位に食い込んでいます。まあ、THE ALFEEの人気があがったというよりも、チャート全体の売上が落ちて、結果、固定層をかかえたTHE ALFEEのチャートが相対的にあがったってことかな?

なんか、4位に特撮戦隊モノのテーマ曲がランクインしてきているんですが、なぜ?

いや、曲を聴くと、なんか70年代のアイドル歌謡曲っぽくて、また、歌詞は王道の戦隊モノっぽくて、どこか懐かしさを感じて、なにげに悪くないんですが、それが受けたのかな?

あと、10位の藤木一恵は、小西真奈美のこと。彼女が出演する映画の役名らしいです。

ちなみにロングヒット曲は、山下達郎「ずっと一緒さ」が見事3位にランクアップ。ロングヒットのきざしを見せています。また、すぎもとまさし「吾亦紅」が7位に再ランクイン。驚異的な人気を見せています。

他 青山テルマ 8位→6位
ジェロ 9位→9位
清水翔太 16位→11位

なにげにしぶとくロングヒットを続けている模様です。


今週のアルバムチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

アルバムチャートは、こちらも日本のR&Bのトップシンガー、宇多田ヒカルのニューアルバムが危なげなく1位を獲得。初動48万枚は、今年最高の記録らしいのですが、宇多田ヒカルとしては最低の記録で、はじめて初動50万枚を下回ってしまいました。純粋に、いいアルバムだと思うんですけどね・・・。

ほかには・・・谷村新司が11位ですか。ベスト盤とはいえ、根強いファンがいるんだなぁ・・・。

|

« 肩の力が抜けた傑作 | トップページ | 初期ソウルフラワーの歩みがわかるベスト盤 »

ヒットチャート」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: R&Bの2大巨頭(?)がチャート制覇!:

« 肩の力が抜けた傑作 | トップページ | 初期ソウルフラワーの歩みがわかるベスト盤 »