プリプリ・フユソン/プリンセス・プリンセス
プリプリ・フユソン!(初回生産限定盤)
アーティスト:PRINCESS PRINCESS | |
最近、「R35」がリリースし、ヒットしたり、昨年末には、「イカ天」が、一夜だけ復活したり、30歳中盤あたりが学生時代に聴いていた、90年代初頭あたりの曲を売り出していこう、という流れが見受けられます。
おそらく、90年代初頭に一大ブームを巻き起こしたプリンセス・プリンセスも、今一度、ブレイクを!という思惑があるのでしょう。ここ数年、プリプリのヒット曲を集めた企画盤が続いています。具体的には・・・
「プリ2~PRINCESS PRINCESS BEST OF BEST」(2006年3月8日)
「プリプリサマソン」(2007年7月18日)
そして本作と続いていくわけです。
しかし、これが残念なことに、「プリ2」がチャート47位と惨敗したのをはじめ、悲しいほど話題にならず売れてもいません。
決してプリプリの曲が駄作だなんて思わないんですけどね。
「M」なんて名曲中の名曲だし、(最近、「M」っていうと「浜崎あゆみ」になっちゃうんですよね。それがとても悲しい)
「パパ」とか、結婚式の定番になってもいいくらい、泣かせるナンバーだし
「One」とか、あまりメジャーな曲じゃないけど、結構好きだったなぁ・・・
でも、おそらくプリプリのベストが今、さほど売れなかった理由って、残念ながら、プリプリって、例えばBOOWYだとかブルーハーツだとかと違って、後の時代にフォロワーが続くような影響力をさほど生み出せなかったんですよね。
実際、プリプリでいわゆる「ギャルバン」というのが注目を浴びたけど、それに続くバンドってあまりあらわれなかったし。
最近だと、GO!GO!7188だとか、チャットモンチーだとか、ギャルバンが人気を集めているけど、残念ながら、彼女たちの口から、プリプリに対するリスペクト等の賛辞は聞こえてきません。
プリプリって、一応「ロックバンド」なんだけど、どちらかというと、ポップス的、あるいは歌謡曲的な側面が強かったせいもあって、彼女たちの曲を聴いて、「よし、私もバンドを組もう!」という女の子があまりあらわれなかったんでしょうね。(まあ、彼女たちが売れた頃ってバンドブームの最末期だったせいもあるでしょうけどね。)
結果、その後プリプリフォロワーというのがあらわれなかったし、今も、残念ながら、プリプリというバンドが、多くのバンドに影響を与えた、といえないような状況になってしまっているんでしょうね。
でも、少々恥ずかしくなるくらい「ベタ」なんですが、「女の子の気持ち」をあらわした彼女たちの曲って、今もかわらず魅力的。「サマソン」とあわせてチェックしてみることをお勧めします。
評価:★★★★★
ほかに聴いたアルバム
KISS/L'Arc~en~Ciel
ここ最近、ストレートにオルタナ系路線のギターロックのアルバムが続いていたんですが、久しぶりにデビュー直後を思い起こさせるような、ニューウェーヴ色の強く、ポップテイストの強い、ある意味、「ラルクらしい」アルバム。
個人的には、ヘタに意気込んで「本格的ロックバンド」を狙ったようなアルバムよりも、こちらの路線の方が、彼ららしい、「耽美的なメロディーや歌詞」ともマッチしていていいと思うんですけどね。
ただ、デビュー~ブレイク期の、他を寄せ付けないような美メロがあまり聴かれず、メロディーのインパクトのなさをアレンジに頼っている部分も見受けられるのが残念。
評価:★★★★
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