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2008年2月28日 (木)

中田ヤスタカの時代が来るのか?

      
FLASH BACK

アーティスト:capsule

FLASH BACK

最初、「CUTIE CINEMA REPLAY」を聴いた頃は、「なんだこの『なんちゃって小西康陽』は?」なんて思っていたのですが、いつのまにか、中田ヤスタカとしての個性を確保しちゃいましたね。

特に最近は、その音楽性が広く評価されているみたいで、例えば彼がプロデュースを手がけるアイドルユニットPerfumeなんかも、ネットを中心に話題となっているみたいです。

もともと、昔から、しっかりとしたポップスセンスを持っていたミュージシャンでしたが、ここ最近、時代の半歩先を読む嗅覚を持つように至ったみたいです。先日のTM NETWORKのCD評でも書いたのですが、この半歩先の音楽を追及する適度な先駆性と、徹底したポピュラリティーという点、全盛期の小室哲哉を彷彿とさせます。

そういう意味でも、以前、テレビで「J-POPの革命児」みたいに紹介されていましたが、彼のサウンドは決して斬新で真新しいという訳ではありませんし、スタイルとしても、他に類のない、というタイプではありません。ただ、小室哲哉をはじめ、いままで彼みたいなタイプのミュージシャンは、まず「芸能界」のど真ん中から大ヒットを産み出すというスタイルが多かった中、アンダーグラウンドから口コミで広まるという点、新しいといえるでしょうし、また、ネットで口コミが瞬時に広まる「今」という時代を象徴しているといえるかもしれません。

そんな中、発売されたこの新作は、ここ最近見られた、中田ヤスタカがやりたいことが、また暴走しちゃっている作品になっていました。というか、はっきりいって、もう、こしじまとしこいらないじゃん(笑)。最近は、プロデュース業も増えた影響か、自分のユニットcapsuleで、好き勝手できるようになった、というところでしょうか。また、彼自身、自分のスタイルを確立してきたからこそ、こういう暴走できるのではないでしょうか。

前作に比べると、少々暴走気味の感が否めず、そういう意味では、個人的には前作の方がよかったかな。ただ、時代の半歩先を行くような、フレンチテクノポップの軽快なリズムが楽しめる傑作だったと思います。中田ヤスタカの勢いはまだまだ止まらなさそうです。

評価:★★★★★

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