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2008年1月19日 (土)

娯楽/東京事変

      
娯楽(バラエティ)

アーティスト:東京事変

娯楽(バラエティ)

ワンマンバンド

メンバー一人(ほとんどの場合はボーカル)の個性が強すぎて、他のメンバーが単なるバックバンドのようにみえるバンド。

例えば、日本のバンドでいえば、ミスチルやくるりのようなバンド・・・・・・とGoogleさんは言っておられます。

通常、このように称されることを、メンバーやファンは喜びません。

そりゃそうでしょう。バンドの場合、メンバー全員が揃ってこそ、バンド独特の音が出せるのだから。

そして東京事変。

間違いなく、一般的な認識は「椎名林檎のワンマンバンド」です。

だからこそ、そんなワンマンバンドというイメージを脱却すべくつくったアルバムが本作。なんと本作では、椎名林檎が作曲には全く参加しておらず、他のメンバーが作曲を担当。椎名林檎は作詞とボーカルに専念しています。

そしてその作詞ですら、他のメンバーが書いていたり、「某都民」では、椎名林檎以外のメンバーがボーカルをとったり、徹底的に、椎名林檎以外のメンバーを前に出そうとしたアルバムでした。

しかし、皮肉なことに、そうやって他のメンバーを前に出そうとすればするほど、椎名林檎の個性というのが目立ってしまったアルバムになっていました。

例え楽曲を他のメンバーがつくったとしても、椎名林檎が、懐古的な歌詞を用いる瞬間。あの、鼻にかかった独特な声で歌った瞬間。その曲は、完全に「椎名林檎の曲」になってしまっていました。

また、メンバーもそんな椎名林檎に合う曲を意識したのか、いつもどおり、というよりも、ヘタしたらいつも以上に、かつての椎名林檎、「無罪モラトリアム」あたりを彷彿とさせる曲を書いていました。

結果として、皮肉なことに、いつも以上に「椎名林檎らしさ」が出たアルバムになってしまっていました。

しかし、さらに皮肉なことに、椎名林檎っぽい曲なのに、どこか椎名林檎の曲に比べると物足りない。曲は、きれいにまとまりすぎていて、ある種ぶっ壊れていた上に、絶妙にポピュラリティーとのバランスを保った椎名林檎の曲に比べると、物足りなさを感じてしまいました。

ただ、唯一の救いは、ここ最近、バンドとしてのまとまりが出てきて、演奏面では、バンドとしての東京事変らしさが徐々に出ているかな、と思った点かな?

まあ、ただせっかく椎名林檎という類まれなる個性をメンバーとしているバンドなだけに、無理に、他のメンバーの色を前に出すことはないと思うんだけどなぁ~。

評価:★★★★


ほかに聴いたアルバム

electriCOLOR -COMPLETE REMIX-/m-flo

アルバム「COSMICOLOR」のリミックスアルバム。

前作に続き、m-floらしいお遊びの要素がほとんどないのが残念だなぁ。リミックスはエレクトロ系のミックスが多かった印象。ノリがいい作風でした。

評価:★★★★

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