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2008年1月

2008年1月31日 (木)

Me-imi~Premium Edition~/岡村靖幸

      
Me-imi~Premium Edition~

アーティスト:岡村靖幸,CORNELIUS,西田彩栞,川本真琴,岡村と卓球,NORTHERN BRIGHT,SHEENA & THE ROKKETS,デーモン小暮,meg,SOPHIA,櫻井敦司

Me-imi~Premium Edition~

この作品。2004年に発売されたオリジナルアルバムに新曲を加え、さらに、彼の、他のミュージシャンへの楽曲提供曲やリミックス曲などをまとめたCD1枚を加えた作品。

2004年に発売された「Me-imi」自体の感想については、旧サイトに書いてあるので、そちらをどうぞ

http://www.h7.dion.ne.jp/~musiclab/

(左側の「Review」→「お」の、大体真ん中あたりにあります。)

まあ、いわば「お薬」で逮捕される前の作品なんですが、そういう偏見込みで聴くと

いやぁ、ぶっとんじゃってますね(笑)。完全にいっちゃってます。

もちろん「お薬」云々に関しては、もちろん許せない犯罪であることは間違いないのですが、純粋に音楽として評価した場合は、いまなお燦然と輝く傑作だと思います。

一方、今回、あらたにプラスされた「Another Work」のベスト盤については・・・

やはり岡村ちゃんは濃いは。どんなミュージシャンに提供しても、すっかり岡村ちゃんの曲になっちゃってます(笑)。

しかし、こうやって並べて聴くと、やはり川本真琴の「愛の才能」はいいねぇ。

川本真琴のボーカルは、さわやかさで元気いっぱい!って感じなんですよね。

しかし!岡村ちゃんの楽曲はファンキーでエロチック。さらに彼女の歌詞自身、とてもエロい雰囲気をかもし出しているんですよね。

このギャップがたまらなくいい!!!


・・・・・・失礼しました。

まあ、そんなエロオヤジ的な意見はともかくとして、川本真琴が持つリズム感といい、岡村靖幸とガッチリ四つに組めるだけの個性といい、今聴いても、彼女はミュージシャンとして、本当に才能があったんだなぁ、ということを感じさせられます。その後のフェイドアウトが非常に残念です。

他は、corneliusの「69/69 A SPACE ODYSSEY-PRELUDE (IN ATAMI)」がよかったですね。このアルバムの中では異質でした。

さて、アルバム自体の総評。

アルバムとしてはいい出来だと思うのですが、ファンに2度買いさせるような、ちょっとエゲツない企画だよなぁ、正直。「Another Works」の部分だけを独立させてアルバムを発売させてほしかったですね、やはり。

なんで、評価としてはしたの通り。

でも、「Me-imi」を聴いたことない方には十分★★★★★の内容です。

評価;★★★★


出張期間中、携帯から更新した部分を、修正しました。

といっても、アルバムのジャケ画像を加え、星の部分に色つけたり、文章を一部太くしたりする装飾の修正で、内容自体は基本的に変更ありません。

一応、ご報告まで。

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2008年1月29日 (火)

RADWIMPSがオリコンシングルチャート1位獲得!!

以前、当サイトでは、毎週、ヒットチャートにウダウダとコメントするコーナーがありました。

そのヒットチャート評(?)のコーナーを復活・・・・・・

という訳ではありませんが、時間がある時は、たまにはヒットチャートをのぞいて、いろいろコメントしていこうかなぁ、なんて思ったりしています。

まあ、こんなヒットチャートのコーナーを復活させたのは、ちょうど今日、アルバム評に取り上げるネタがなくて、ちょうどヒットチャートにいいネタがあったから、なんですけどね。


しかし、今週のシングルチャートにはビックリしてしまいました。なんといっても、RADWIMPSがいきなりチャートで1位を獲得しちゃったんです!

遂に本格ブレイク! 数々の強豪を抑えRADWIMPSが初のシングル1位

http://www.oricon.co.jp/news/rankmusic/51541/full/

たしかに、今、シングルチャートが低迷しているだけに、ちょっと人気が出ると、一気にブレイク、という傾向が高まっているような感じがします。だから、ヒットチャートを見てみても、テレビやらアニメやらのタイアップで、「誰あんた?」というミュージシャンがいきなりヒットを飛ばしていたりします。

ちょっとプロモーションをかければ、すぐシングルヒットを飛ばせる、そういう意味で、最近のシングルチャートって、「本当にヒットしてるの?」という意味で、あんまり信用できないよなぁ~というのが個人的な印象だったりします。

でも、その点を差し引いても、初動7.3万枚という売上は立派。次あたりで、レミオロメンの「粉雪」のような、お茶の間レベルのヒット曲を期待したいところです。


ちなみに、他には5位に青山テルマfeat.Souljaの「そばにいるね」がランクインしています。これは、以前ヒットしたSouljaの「ここにいるね」のアンサーソングだとか。昨年も、三木道三の「Lifetime Respect」のアンサーソングがヒットしましたが、今、あの手この手でCDの売上を伸ばしている業界、今後、この手の「2匹目のどじょう」的な曲がますます増えそうな予感が・・・。

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LOSTMAN GO TO YESTERDAY/the pillows

      
LOSTMAN GO TO YESTERDAY

アーティスト:the pillows

LOSTMAN GO TO YESTERDAY

最近、ちょっとずつthe pillowsの人気があがってきているのに当てつけて、ファンに無駄な消費をさせようとする、典型的なファンズアイテム。

・・・ってか、もちろん買いました、何か?

デビュー以来の全シングル収録+PV集というのは、資料的な価値はあるし、ファンズアイテムとしてはうってつけの1枚ですが、このボリュームといい、ファン以外にとってはちょっと辛いかも。

正直、ファンにとっても少々辛いかも(^^;;

特に、「ストレンジカメレオン」より前の作品は、「こういう時代もあったのね」と懐かしむだけの曲なので、最近ファンになった方には、むしろとまどいを感じてしまうかも。

最近ファンになった方や、the pillowsにちょっと興味がある、という方は、ベスト盤の「Fool on the planet」と、B面ベストの「Another morning,Another pillows」をまず聴くことをお勧めします。

このアルバムは、ファンの方で、お金に余裕がある方はどうぞ。

まあ、熱烈なファンはお金に余裕がなくても買ってしまいそうだけどね、私みたいに(苦笑)。

評価:★★★

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2008年1月27日 (日)

CAVE PARTY/ザ・クロマニヨンズ

      
CAVE PARTY(初回生産限定盤)(DVD付)

アーティスト:ザ・クロマニヨンズ

CAVE PARTY(初回生産限定盤)(DVD付)

とかく「音楽評論家」と言われている人たちは、音楽に「意味」をつけたがります。

それは、例えば、私のような、ネット上で音楽の感想を書き連ねているブロガーもそうですし、単なるリスナーでも、時として、自分たちが聴いている音楽に「意味」をつけたがります。

しかし、そんな中、ザ・クロマニヨンズのアルバムには、音楽に意味を与えることをあえて拒否するようなスタンスを感じさせます。

音楽で重要なのは、聴いていて楽しいと感じられること。

パンクバンドに必要なのは、そのパッションを、そのまま音楽で伝えられること。

普通、ミュージシャンは、ベテランになればなるほど、重鎮な音楽に挑戦していく中、ヒロト&マーシーは、バンド活動を重ねるたびに、ますます意味の持たない、パッションをストレートにリスナーに伝えるような楽曲を世に出してきています。

クロマニヨンズとして2枚目となる本作は、前作以上に、そんな彼らの持つパッションを、難しいこと抜きにしてストレートにリスナーに伝えられているアルバムになっていました。

ここに来て、決してベテランらしく保守的になることなく、ますます若わかしさを保ち続ける彼ら。ブルーハーツを学生のころ聴いていたリスナーは、もう30代半ばくらいなんだよなぁ。そう考えると、ヒロト&マーシーの持っているパッションってのはすごいよなぁ・・・。

評価:★★★★★

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2008年1月26日 (土)

冬、東京にて

東京に戻ってきました。

実は先週1週間、仕事で札幌に出張していたんです。

それで、東京に戻ってきたわけですが、やはり東京は札幌に比べてあたたか・・・・・・

寒い!

寒いものは寒い!!

ごめんなさい。やはり東京も寒いです(笑)。

でも1週間、雪がふつうに降り積もっている中で生活してきただけに、久しぶりに雪がまったくない光景ってのもちょっと新鮮かも。

しかし東京は、ちょっとでも雪が積もると大混乱になるのに、札幌って、あれだけ雪が降り積もっても、平常通り、日常生活が続くんですよね。

大雪の中なのに、街行くクルマや人が、日常通りなのは、よくよく考えると、名古屋人の私にとっては、少々シュールな風景でした。

今日は音楽ネタとは関係ないです。すいません。

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2008年1月25日 (金)

HIP HOPの明日はどっちだ!?

どちらも、HIP HOPとポップを融合させようとしているけど、ある意味、対極的なバンド・・・。

Round About/SEAMO

ちょっと酷なことを言ってしまうと、「守り」に入っちゃったなぁ。

あいかわらず、ポップで楽しい作品を聴かせてくれるけど、前作や前々作のような、ある種の怖いもの知らずのような勢いは後ろに下がってしまった感があります。

SEAMOらしい作品ではあるけど、SEAMOらしすぎる、そんな作品。似たタイプのミュージシャンも最近多いから、もうちょっとがんばらないと、人気が下降線になりそうで心配。

評価:★★★★

World Of Music/ZEEBRA

ハードコアをベースに、ポップな作風を目指していることがかなり鮮明な作品。
RIZEのJesseと組んで、ミクスチャーロックのような作風を聴かせる「Not Your Boyfriend」や、ダンサナブルなポップチューンにまとめあげた「Shinin' Like A Diamond」がお気に入り。

全体的に聴きやすい作風になっていて、幅広い層に支持されそう。ただ、前述以外の作品については、少々マンネリ気味なのも気にかかるところか?名曲もちらほら見受けられても、アルバム全体に関しては、はまるほどじゃないのは、そのためかな。

評価:★★★★

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2008年1月23日 (水)

EXPOSED/Boom Boom Satellites

      
EXPOSED

アーティスト:ブンブンサテライツ

EXPOSED

「世間一般の評価は低い」
けど

「ついついはまって何度も聴いてしまう」
そんなアルバムってありません?

例えば
「oasisの『BE HERE NOW』って、一般的な評価は『アレ』だけど、いまだにたまに聴いちゃうんだよねぇ」
みたいな。

このBoom Boom Satellitesの新作「EXPOSED」が、まさにそんなアルバムになりそうな予感があります。

かつて「ケミブラ、プロディジー以来の衝撃」と言われた彼ら。その後も、精力的に先駆的なアルバムを作り続けてきた彼らですが、この作品、はっきりいって、「先駆的」という側面から見ると、非常に平凡なアルバムです。

本作は、「デジタルロック」と、ともすれば、その後に「(笑)」が入りそうな作風。

もともと、テクノやエレクトロサウンドにロックのダイナミズムさを加味したサウンドが彼らの持ち味。

ただ、一方でいままでは、それにジャズ的な要素が加わったり、より新しさを感じさせる要素がありました。

しかし、この作品は、ひたすら、わかりやすいビートが続く、ある意味、とても「ポップ」な作品。はっきりいってしまえば、彼らがやらなくても、いままでいろいろなミュージシャンたちがやってきたような作風になっています。

でもでも、なんだかんだいっても、好きなんだよね、こういうベタなロック(笑)。

そのため、ブンサテの作品としては、ちょっといまひとつだなぁ、と思いながらも、ついつい聴いてしまう、そんな作品になっています。

ま。そうはいっても、このアルバムから感じられるテクノとロックをダイナミックに融合させ、ポップという次元に昇華させたという、彼らの手法はさすが。なんだかんだいっても、「ついつい聴いてしまう」だけの内容をもった優れた作品といえるんでしょうね。

ポップで聴きやすい内容なだけに、Boom Boom Satellitesの最初の1枚としてもいいかも?

ただ、次は、また新しい音を聴かせてほしいんですけどね。

評価:★★★★★

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2008年1月22日 (火)

メロディ泥棒&ビート刑事/SPARTA LOCALS

      
メロディ泥棒&ビート刑事(デカ)(DVD付)

アーティスト:SPARTA LOCALS

メロディ泥棒&ビート刑事(デカ)(DVD付)

最近、仕事やらなにやらで忙しくなってしまって、すっかりライブから足が遠のいています。SPARTA LOCALSのライブを最後に見たのはいつだっけ・・・そんなことを考えながら、この彼ら初のライブアルバムを聴いています。

この作品は、昨年5月に行われた日比谷野音ワンマンの模様を収録したライブ盤だそうです。

はじめて彼らのライブを見たころは、全くの無名だったことを考えると、隔世の感だなぁ、なんて思ったり・・・。

ただ、ライブアルバムとしては、よくも悪くも「普通」のアルバムという感じがします。
「安定感」という意味では、安心して聴けるライブアルバムで、ベストアルバム的な聴き方もできるかと。そういう意味では、最初の1枚としては悪くないかもしれません。

もっとも、その一方で、ライブ独特の迫力や緊張感というものはちょっと欠けるなぁ。
まあ、こういうライブ会場に流れる独特の空気をアルバムに収録するのって難しいとは思うんだけど。

ライブアルバムって、結局「直接行った方がいいよね」となりがち。そんな中、時々、ライブの雰囲気を見事にとらえ、オリジナルを凌駕する傑作がリリースされたりするのがおもしろいんですけどね。でも、残念ながら本作は、ライブ盤としての意義は少々薄く感じてしまった作品でした。

評価:★★★★

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世間の評価は高いけど、自分の好みからずれるバンド

nitro/WRENCH

前作「TEMPLE OF ROCK」から雰囲気がかわったらしいのですが、その前作は未聴だったりするので・・・。

以前のWRENCHの雰囲気から一転。音の使い方がかなり軽くなったのと、エレクトロ路線の音を入れてきたのとで、雰囲気が異なっています。ただ、音を思いっきり詰め込んだ構成は以前と同じく。個人的に、以前のマッチョイズムが感じられる作風が好みじゃなかったので、こちらの音の方が好きだな。

評価:★★★★

あか犬/赤犬

どうもね、彼ら、いつも曲にユーモラスな雰囲気を入れてくるんですが、それがあまりにもやりすぎ、あるいは下ネタを多様しすぎで、ちょっとひいていたんですよ。

でも、本作は、どちらかというと、そういうユーモア路線が退潮して、「普通」のポップな曲が多かった印象。その結果、逆に薄味になったような感じもするので、一長一短といった感じかな?ライブだと楽しそうなんですが。

評価:★★★★

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2008年1月21日 (月)

よろしくお願いします/KREVA

      
よろしくお願いします(初回限定盤)(DVD付)

アーティスト:KREVA,SONOMI,KOHEI JAPAN,千晴,草野マサムネ,SHINGO☆西成,ALI-KICK

よろしくお願いします(初回限定盤)(DVD付)

この作品、草野正宗をゲストボーカルに迎えた「くればいいのに」につきる。

乱暴にそう言ってしまえるほど、「くればいいのに」が際立っていた作品のように思えました。

なんといっても、草野正宗の優しい、そして独特なボーカルがよい。
そして、それでいてスピッツの曲ではなく、しっかりとKREVAの曲になっている点もよい。
KREVAと草野正宗とが、きちんとお互いの個性をぶつけあいながら、でも、お互いの個性を殺すことなく出来上がった名曲だと思います。

ただ、それ以外に関しては、全体的に地味な作風だったなぁ、というのが本作の印象です。

まあ、それは、KREVA本人も意識していたのでしょうが、歌モノの、切ない雰囲気のラブソングがメインとなっている作品。それだけに、しっかり聴かせる作風が多かった一方、全体的に地味で、かつ、似たタイプの作品が多い作品でした。

それだけに、聴きどころである「くればいいのに」や、先行シングル「アグレッシ部」を後半に持ってきてバランスをとったのでしょうか。また、ラストにリミックス曲を持ってくるなど、リスナーを飽きさせないような工夫が随所に感じられる点、やはり全体的に地味だ、というのは、彼自身感じたのでしょうか?

まあ、そういう楽曲の構成で工夫しようとする点があったり、前半、ライブでのコールアンドレスポンズを意識したような曲があったり、リスナーを意識している点は、彼らしさであり、かつ、それがKREVAの強みとも言えるのかな?

個人的には、最後のリミックスはちょっと蛇足だったのと、アップテンポな「Have a nice day!」はアルバムの中盤あたりに持ってきて、アルバムのメリハリをつけたほうがよかったように思うんだけど・・・どうだろう?

評価:★★★★

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2008年1月19日 (土)

新旧期待のバンド

とりあえず、また携帯から今日の分の更新です。
今日聴いたアルバムを簡単に。装飾とか、後日、修正します。

Seeds of Rainbows/dustbox

いわゆる典型的な「メロパンク」バンド。

メロディーはポップ。というか、キュートという表現すら出来そうなほど耳障りがよくて、アレンジもほどよくノイジーなギターロックという感じ。広く受け入れられる可能性もあるけど、最近、この手のバンド、多いからなぁ。もう一歩、ぬきんでた個性がほしいかも。

評価:★★★★

31/スターダストレビュー

タイトルどおり、なんと31枚目(!)となるニューアルバム。

「愛の歌」のような、ちょっとベタなバラードから、「初めて君と会った日」のような、情景が浮かぶような曲、「StarangeDance」みたいなダンスチューン、愛煙家の哀愁を歌った(笑)ユニークな「煙が身にしみる」まで、幅広く安定感のあるポップなナンバーが続き、飽きさせない展開となっています。

前作「AQUA」も出来がよかったし、最近、安定してレベル
の高いアルバムをつくっているような感じがするなぁ。ベテランの底力を感じさせる1枚です。

評価:★★★★★

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外出先です。

仕事の都合で、今日から出張です。

まあ、今日は早く出張先に来て、観光してるんですが(笑)。
それで、パソコンの都合で、来週は携帯からの更新になりそうです。

いつもより文章短めになりますが、ご了承くださいm(_ _)m

とりあえずテストを兼ねて、携帯から更新です。

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娯楽/東京事変

      
娯楽(バラエティ)

アーティスト:東京事変

娯楽(バラエティ)

ワンマンバンド

メンバー一人(ほとんどの場合はボーカル)の個性が強すぎて、他のメンバーが単なるバックバンドのようにみえるバンド。

例えば、日本のバンドでいえば、ミスチルやくるりのようなバンド・・・・・・とGoogleさんは言っておられます。

通常、このように称されることを、メンバーやファンは喜びません。

そりゃそうでしょう。バンドの場合、メンバー全員が揃ってこそ、バンド独特の音が出せるのだから。

そして東京事変。

間違いなく、一般的な認識は「椎名林檎のワンマンバンド」です。

だからこそ、そんなワンマンバンドというイメージを脱却すべくつくったアルバムが本作。なんと本作では、椎名林檎が作曲には全く参加しておらず、他のメンバーが作曲を担当。椎名林檎は作詞とボーカルに専念しています。

そしてその作詞ですら、他のメンバーが書いていたり、「某都民」では、椎名林檎以外のメンバーがボーカルをとったり、徹底的に、椎名林檎以外のメンバーを前に出そうとしたアルバムでした。

しかし、皮肉なことに、そうやって他のメンバーを前に出そうとすればするほど、椎名林檎の個性というのが目立ってしまったアルバムになっていました。

例え楽曲を他のメンバーがつくったとしても、椎名林檎が、懐古的な歌詞を用いる瞬間。あの、鼻にかかった独特な声で歌った瞬間。その曲は、完全に「椎名林檎の曲」になってしまっていました。

また、メンバーもそんな椎名林檎に合う曲を意識したのか、いつもどおり、というよりも、ヘタしたらいつも以上に、かつての椎名林檎、「無罪モラトリアム」あたりを彷彿とさせる曲を書いていました。

結果として、皮肉なことに、いつも以上に「椎名林檎らしさ」が出たアルバムになってしまっていました。

しかし、さらに皮肉なことに、椎名林檎っぽい曲なのに、どこか椎名林檎の曲に比べると物足りない。曲は、きれいにまとまりすぎていて、ある種ぶっ壊れていた上に、絶妙にポピュラリティーとのバランスを保った椎名林檎の曲に比べると、物足りなさを感じてしまいました。

ただ、唯一の救いは、ここ最近、バンドとしてのまとまりが出てきて、演奏面では、バンドとしての東京事変らしさが徐々に出ているかな、と思った点かな?

まあ、ただせっかく椎名林檎という類まれなる個性をメンバーとしているバンドなだけに、無理に、他のメンバーの色を前に出すことはないと思うんだけどなぁ~。

評価:★★★★


ほかに聴いたアルバム

electriCOLOR -COMPLETE REMIX-/m-flo

アルバム「COSMICOLOR」のリミックスアルバム。

前作に続き、m-floらしいお遊びの要素がほとんどないのが残念だなぁ。リミックスはエレクトロ系のミックスが多かった印象。ノリがいい作風でした。

評価:★★★★

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2008年1月17日 (木)

コントラスト/秦基博

      
コントラスト

アーティスト:秦基博

コントラスト

オフィス・オーガスタ期待の新人・・・だからくる「偏見」かもしれませんが

山崎まさよしとスガシカオとスキマスイッチに等距離で影響を受けているような気がする(笑)。

というよりも、同じ事務所なだけに、スタッフも似ちゃって、同じポップスミュージシャンなだけに、似たような印象を受けてしまうだけ、かもしれないですけどね。

以前から、「期待の新人」扱いで、このアルバムも、チャート5位と見事ブレイクしました。

ただ、前作を聴く限りだと、「どこが『期待の新人』なんだ?」と思ってしまうような出来だったのですが・・・

本作は、文句なしに、「期待の新人」にふさわしい出来のアルバムに仕上がっていたと思います。

ポップをベースにブルースやファンクなどの要素を入れた曲を、アコースティックテイストで聴かせるサウンドがとても魅力的。なんといっても、メロディーにしっかりフックを効かせてリスナーをひきつける魅力を出しています。

ただ、メロディーにしっかりフックが効いているというだけで、秦基博としての個性がまだ薄いような感じがしてしまいます。だから、冒頭のような「偏見」に似た感想を抱いてしまった訳でして。

しかし、前作と比べてグッと成長した彼。まさに勢いのある、まだまだ伸びしろの大きい新人をいう印象を受けます。今後の展開次第では、あっという間に事務所の諸先輩方を追い抜く、なんてこともありうるかも。次回作、かなり期待しています。

評価:★★★★


ほかに、こんなアルバムを聴きました。

vulgarhythm/nobody knows+

ぱっと聴いた感じだと、ノリのよいポップなラップが続いて、楽しい作品だなぁ、と思うのですが、聴きすすめるうちに似たタイプの曲が多すぎて飽きが来てしまいました。リズミカルで即興性の高い曲ばかりなので、飽きが来るのも早いかも。

評価:★★★

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再結成を素直に喜べない理由

      
komedia.jp(初回生産限定盤)(DVD付)

アーティスト:米米CLUB

komedia.jp(初回生産限定盤)(DVD付)

やっぱりさぁ、「石井竜也」よりも「カールスモーキー石井」だよねぇ(笑)。

いや、正直「石井竜也」としてのソロ作って、ほとんど聴いていないんで、ある種の偏見の入った意見かもしれないけど、どうも石井竜也としての活動って、いかにも「自分は『アーティストです』」って主張していて、かつ、そのナルシストっぽさが鼻につくんですよね。

しかし米米としては一転、そういう部分を、逆にパロディーにしちゃっていておちゃらけているような、カールスモーキー石井って、そういうキャラクターに感じるんです。

この作品も、再結成後初のシングルとなる「WELL COME 2」をはじめ、思いっきりハッピーになれる作品や、「Sorry Music」と題される、おふざけソングなども収録され、エンタテイナーとしての米米をいかんなく聴かせてくれています。

一方では、「君を離さない」のような正統派バラード。あるいは、HOME MADE 家族とのマッシュアップという手法に挑戦した「アイコトバはア・ブラ・カタ・ブラ」なども収録され、幅広いタイプの曲が楽しめます。

石井竜也って、「アーティスト」としては「?」だけど、「エンターテイナー」としては間違いなく一流だよね。

米米CLUBというバンドのおもしろさを、1枚に凝縮したような、再結成作としてはふさわしい、1枚だと思います。

評価:★★★★


ただ、この米米CLUBもそうなんですが、最近、「再結成」って多いですよね。

思いつくだけで、X-JAPANや、LUNA SEAも再結成ライブとかやったよなぁ。ちょっと毛色が違うけど、紅白にも出たあみんとか、この間も、TM NETWORKがアルバムを出していたし・・・。

あと、海外でも、レッド・ツェッペリンが再結成ライブをやって話題になりましたよね。それから、My Bloody Valentine再結成のニュースが入ったり、ちょっと前になるけど、PIXIESが再結成したり・・・。

でも、どうもこの再結成というのを素直に喜べない自分がいます。

というのも、バンドっていうのは、ある種「ひとつの物語」だと思うんですよね。

結成からはじまり、バンドのメンバーを主人公に、ファンひとりひとりが登場人物になり、つむいでいくひとつの物語。

その物語は、ハッピーエンドにしろバッドエンドにしろ、「解散」によって、ひとつの結末を迎えるんです。

だから、その後に「再結成」といわれても、終わった物語を、無理やり再開させられたような、そんな違和感を感じるんです。

例えるなら、大ヒットした小説や映画、漫画に対して、無理やり続編がつくられるような、そんな感じ。

「~2」とかそんな感じ。

ファンとしては、続編はうれしいことはうれしいんだけど、この続編ってのは本当に駄作が多いんですよね(もちろん、傑作もあるけど)。

だからこそ、バンドの再結成に関しては、たとえかつてのファンでも、素直に喜べない部分があったりします。

だからって、バンドの再結成に関して、異議を唱えたい、とかそういう訳じゃなくて・・・

再結成するなら、ライブ1回切りとか、CD1枚だけとか、区切りをつけた一発だけの再結成にするか、再結成後、以前に負けないだけの積極的な活動を続けてくれるか、どちらかにしてほしいんですよね。

グタグタと、たまに思い出したようにCDを出したりしたり、過去のヒット曲をリメイクして食いつなぐみたいな、中途半端な再結成だけはしてほしくないんですよね。

でも、かつてのファンとしてはそれでも気になってCDとかチェックしちゃうんですけどね、TM NETWORK(苦笑)。

物語は、終わらせるにしても続けるにしても、きれいな形で私たちを楽しませてほしいです。

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2008年1月15日 (火)

オトノハトライアングル/FREENOTE

      
オトノハトライアングル(DVD付)

アーティスト:FREENOTE

オトノハトライアングル(DVD付)

このサイトをいつも見てくださっている方なら気がついていると思うのですが、私個人的に、女性ボーカルのギターロックバンドというのが、思いっきり壺だったりします。

先日紹介し、最近人気のチャットモンチーなんてもろに壺ですし、GO!GO!7188なんかももちろんですし、以前、当サイトで応援していたDOG HAIR DRESSERSなんてバンドもいました。

古くは、プリプリ、ジュディマリ、LINDBERGなんかもファンでしたしね(^^;;

そんな中、以前から密かに注目していたバンドが彼女たち。FREENOTEという、女性ボーカル+野郎2人(笑)の3人組ギターロックバンド。デビュー直後は結構プロモーションされていたんですが、いまひとつ売れず、その後、CDも出せず、メンバーも脱退したりで、このままフェイドアウトか?と思っていた中、久しぶりに発売されたアルバムが本作です。

1stアルバムでは、作曲に岡村靖幸を起用したり、おもいっきり「サブカル寄り」を目指した作風になっていました。しかし、2枚目では一転、おもいっきり「売り」に走ったような、普通のポップスロック。ポップなメロディーセンスに光るものは感じたのですが、「よくありがちなガールズポップ」の域を出ない、FREENOTEらしさというものを感じられない作品でした。

2曲目「HOME」は、ノイジーなギターサウンドを前に出してきた楽曲だっただけに、「これは」と期待できたのですが、バンドサウンドを前に出してきたのはこの作品のみ。その後のバンドサウンドは、単なる「伴奏」に成り下がっていました。

1stアルバムが予想以上に売れなかったんで、レコード会社側の言いなりになっちゃったのかな?でも、これもあまり売れていないみたいだし、今後がちょっと心配です。

評価:★★★

ちなみに、チャットモンチーと同時期に出てきたpop chocolatというバンドも、注目していたんですが、最近、とんとご無沙汰です。ライブ活動はやっているみたいなんだけどなぁ。


ほかに最近聴いた作品

ケツノポリス5/ケツメイシ

良作だと思うけど・・・やはり「ケツノポリス3」は、奇跡的な傑作だったんだなぁ、と思ってしまう。その後、3から4、5にかけて、緩やかな下り坂となっているのが、大変気にかかります。

メロディーはポップだし、歌詞も印象的だし、いろいろなタイプの曲に挑戦しているんだけど、「3」のように、心に迫るものがないんですよね。どれも、「ほどほどよく出来ている」という感じになってしまって。ケツメイシらしい「優等生的」な作風になっちゃったのかも。

評価:★★★★

Sugar Hunter/CHARA

CHARAのベスト盤。

デビュー作と最近の作品、すっかり変わってしまって・・・と思っていたんですが、並べて聴いたら、思ったほどの変化はなかったですね。いい意味で。

若々しさがはじけるデビュー当初の作品に対して、「大人の女性」的な優しさ、包容力を感じる作品の作品。しかし、どちらも、CHARAとしての一本の力強い筋が通っていました。

というか、あの「声」だけでしっかり「CHARAらしさ」になっちゃうのが、彼女の強みだよなぁ。

評価:★★★★★

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2008年1月14日 (月)

ポップスバンドにまつわるエトセトラ

      
さざなみCD

アーティスト:スピッツ

さざなみCD

メロディアスなメロディーを書けるバンドは強い・・・以前は、強くそう思っていました。

いや、いまでもそれは間違いない事実だと思います。

しかし、例えばメロコアといわれるジャンルのミュージシャンが激増したり、あるいは、「歌モノ」といわれるような、メロディー重視のバンドが多くなる中、ただ単に「メロディアスなメロディーを書ける」というだけでは物足りないんだな、そう感じています。

スピッツの最新作。はっきりいってしまえば、マンネリです。

言い方を変えましょう。

「大いなるマンネリ」

です。

特に本作は、奇抜な方向性を目指すのではなく、あくまでもスピッツの王道であるメロディーと歌詞を生かした曲づくりを志向したような感じがします。非常にシンプルなメロディーとアレンジは、「ロビンソン」など、スピッツがブレイクした時期の雰囲気さえ感じ取れる作品となっています。

それだけに、全体的には「マンネリ気味」。それにも関わらず、一度聴いただけでは忘れられないメロディーがここにはあります。

もう、ここらへんのメロディーの魅力については、草野正宗の才能、としか言い様がありません。ずっと変わらないメロディーでありながらも、しっかりと耳に残り、輝きを放っている・・・。

ヘタな装飾抜きの、スピッツの底力を感じさせるアルバムでした。

評価:★★★★★


      
おやすみモンスター(初回限定盤)

アーティスト:GOING UNDER GROUND

おやすみモンスター(初回限定盤)

すっかり、安定感と、彼らなりのスタイルの確立を感じさせるGOING UNDER GROUNDの新作。

ただ、それだけに、マンネリ気味を感じさせられた作品でした。

メロディーはどれも非常に美しく、メロディアス。かつ、安定感もあり、しっかりとGOING UNDER GROUNDの魅力を伝えています。

また、ファンタジックな雰囲気をかもしつつ、男女の恋模様の内面を描いた歌詞も実に彼ららしく魅力的。しっかりとGOING UNDER GROUNDの良さを出していた1枚でした。

しかし、その世界観が確立してしまっていたがために、マンネリを感じてしまったアルバムでした。

彼らの作品って、その美メロにしても、歌詞の世界にしても、また、ストリングスを多様したアレンジにしても、これでもか、というほど山場を連続して作り上げるので、その分、飽きも早く来ちゃうんですよね。

このアルバムは、そんな山場の連続だっただけに、パッと聴いた感じだと好印象を持ったのですが、アルバムの最後まで聴くと、少々飽きが来てしまいました。

シンプルでも、しっかり耳に残る曲作りって、本当に難しいんですよね。

GOING UNDER GROUNDも、そろそろ次の一歩を踏み出す時に来たのではないかなぁ、そう感じさせるアルバムでした。

評価:★★★★


他に本日聴いたアルバム

B面画報/Plastic Tree

プラトゥリのB面ベスト。甘ったるい歌い方は相変わらずだけど、ノイジーなオルタナ系の影響を強く感じるギターサウンドと、ポップなメロディーが魅力。ボーカルの歌い方に抵抗がなければ、オルタナ系バンドリスナーにも薦められる1枚。

評価:★★★★

風味堂3/風味堂

ピアノをメインに、ソウルやジャズの影響を強く受けたポップスを聴かせてくれる。以前よりも、ソウルやジャズの風味が薄くなっちゃったかな?その分、聴きやすくなった一方、少々似たタイプの曲が多かった印象も。日常の恋愛模様をドラマチックに描く歌詞も魅力的だが。

評価:★★★★

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2008年1月13日 (日)

The Best of Dragon Ash with Changes/Dragon Ash

      
The Best of Dragon Ash with Changes Vol.1

アーティスト:Dragon Ash

The Best of Dragon Ash with Changes Vol.1

2枚同時にリリースされた、Dragon Ashのベスト盤

Dragon Ashは、2007年でデビュー10周年となるわけですが、この1997年という年の近辺では、その後に大きな影響を与えたミュージシャンたちが数多くデビューしている年だったりする訳で・・・

TRAICERATOPS 1997年

GRAPEVINE 1997年

スーパーカー 1997年

くるり 1998年

Boom Boom Satellites 1998年

その他にも、NUMBER GIRLが1997年に「SCHOOL GIRL BYE BYE」でインディーズでのアルバムデビューを果たしています。

そう考えると、1997年近辺というのは、日本のロック史上において、ひとつのターニングポイントだったりする訳で。まあ、後付からもしれませんが。

ただ、そんな中で、Dragon Ashはあきらかに異質。というのも、この1997年近辺デビュー組というのは、あくまでも個人的な印象としてですが、音楽に対してのスタンスが非常に真面目。どちらかというと、ストイックに、音楽に取り組む姿勢が感じられます。

例えばTRICERATOPSやGRAPEVINEは、音楽のルーツに真摯に向き合おうとしていますし、くるり、スパカ、ナンバガ、ブンサテあたりは、音楽の新たな可能性を切り開こうとしています。

一方、Dragon Ashは、あくまでも「楽しければいい。興味のある音楽をとにかくやってみよう」というスタンスを感じ取れます。

最初はパンクロックからスタートした彼らは、次はミクスチャーロックへ走り、HIP HOPにはまり、その後はエレクトロ系に手を出し、最近はラテンフレーバーと、ある意味、節操がありません(笑)。

このスタンスって、同時期のデビュー組というよりも、その後の世代、例えばORANGE RANGEやASIAN KUNG-FU GENERATIONあたりと同じ匂いを感じます。

ただ、その結果として、「summer tribe」では、かつて手を組んでいたZEEBRAにディスられ、「Life goes on」では、パクリとしてネット上でバッシングをあび、その他にも、HIP HOP系シンガーを中心として、格好のディスの対象になっています。

そういうDragon Ashのスタンスがありかなしか、といわれれば、個人的には、(露骨なパクリはもちろん無しとしても)十分ありだと思います。

でも、彼らのようなスタンスの一番の弱みって、こういうスタンスを続けていく限り、「売れる」ことが至上命題とされるんですよね。だって、自分の好きなことを好きなようになっていて、結果、全く売れませんでした、じゃあ、学生ののりと一緒。お金をもらってやることではありません。

その点、彼らは、降谷建志の天性のものともいえる、メロディーメイキングの才の恵まれているからこそ、一線で活躍していけるわけです。「好きなことを好きなようにやる」ってのは、楽しているように見えて、それでお金を稼いでいる以上、非常に厳しいものであるんじゃないかなぁ。

今回リリースされた2枚のアルバム、個人的には、初期の作品を集めたVol.1の方が、もっと素直に、純粋に、音楽を楽しんでいたということが感じられるのと、売れる直前のミュージシャンによくある「勢い」というのを感じられるので、お勧めです。

Vol.2の方は、安定感もまし、安心して聴いていられる一方、「売れる」ということに対するプレッシャーか、いろいろなところからのバッシングに対する影響か、全体的に曲が縮こまっている感が否めません。ちょっとその点、今後が気にかかるところ。もう、そろそろ「ベテラン」の域に入りつつあるミュージシャンなんだから、バッシングを気にせず、開き直ってもいいんじゃないかなぁ。

・・・でも、そういう開き直りが出来ないところが、降谷建志のおぼっちゃん気質なんでしょうけどね。

評価:
Vol.1 ★★★★★
Vol.2 ★★★★

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2008年1月12日 (土)

INSULARHYTHM/RYUKYUDISKO

Title:INSULARHYTHM
Musician:RYUKYU DISKO

以前、フジロックでそのステージを目撃し、すっかりはまってしまった沖縄出身2人組テクノミュージシャンの新作

「沖縄の音楽」をダンスっぽく・・・というよりも、ダンスソングに沖縄の音楽をスパイスとして入れた感じ。あくまでもフロア志向の音楽で、徹底的に踊らせることを志向しています。

その「踊らせる」ということに関する突き抜け方は、右に出るものはいない・・・かな?本作から、その点に関する迷いは全く感じられませんでした。

ただ、あまりにフロア志向であるため、CDで聴く分には、少々物足りなさも。「歌モノ」も何作入っているのですが、その部分を上手く生かして、CDで聴いても十分楽しめる作品をいかにつくるのか、が今後の課題かな?

BEAT CRUSADERSと組んだ「NICE DAY」や、MONGOL 800と組んだ「ナサキ」も収録。ここらへん、ロックリスナーでも楽しめるかも。

評価:★★★★

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ガールズバンドに明日はあるか??

      
生命力

アーティスト:チャットモンチー

生命力

最近のチャットモンチーって垢抜けたよなぁ・・・

いや、彼女たち自身の話ではなく。

ってか、彼女たち自身も、かなり垢抜けた印象もあるんですが。それはそれとして(笑)。

もともとから、チャットモンチーは、十分ヒットポテンシャルのあるメロディーラインがひとつの魅力だったのですが、本作では、より「売れるメロディー」を狙ってきた(あるいは狙わされた(?))感がありました。特に「Make Up!Make Up!」なんかは、「アイドル歌謡曲か?」とも思わせるほどのキャッチーさ。他も、バンドサウンドが後ろに下がって、このままポップ路線??と心配になってしまうほどでした。

ただ。それでもバックには、しっかりとしたスリーピースの骨太のバンドサウンドが主張している。

そのバンドサウンドにしっかりと着目して聴いてみると、確固たるチャットモンチーの主張も感じます。

また、「親知らず」のような、ちょっと胸がキュンとなるような歌詞の世界ももちろんそのまま。チャットモンチーの魅力を感じるアルバムになっています。

ヒットチャートで通用するポピュラリティーを身に着けるか、3ピースロックバンドとしての誇りを持ち続けるか、今の彼女たちは、その岐路に立たされているような印象を受ける作品でした。

でも、欲張って両方手に入れてしまおう、って路線もありだと思うんですけどね。

むしろ、その路線を期待しています。もし、ポピュラリティーとロックバンドとしての先駆性を持ち合わせれば、10年20年ヒットソングを出し続けられるモンスターバンドになれるかも?

とにもかくにも、いま、もっとも勢いのあるバンドである彼女たち。次回作以降の動向に、ますます期待が高くなる作品でした。

評価:★★★★★


569/GO!GO!7188

しかし、GO!GO!7188は垢抜けないなぁ(笑)

いや、その微妙な垢抜けなさが、彼女たちの魅力でもあるんですけどね。

ただ、いまひとつ垢抜けないまま、最近の彼女たちは、安定感が出てきてしまいましたね。

いい意味でも悪い意味でも。

この作品、アルバムの出来としては決して悪くありません。彼女たちの持ち味である、ガレージパンクのバンドサウンドに、GS調のメロウなメロディーラインがしっかり生かされているアルバムになっています。

でも、上手くまとまりすぎているんですよね。安定感がありすぎる。

初期の作品のように、安定感こそ欠けるけど、一度聴いたら絶対に忘れられないような、曲の勢いというのが、この作品では残念ながら感じられませんでした。

まだ不安定さが残るものの勢いのあるチャットモンチーと、安定感はあるものの、勢いの欠けるGO!GO!7188・・・同じガールズバンドだけど、ある意味対極に位置するバンド、かも。

GO!GO!7188は、このまま収束してくにはあまりにも惜しいバンドだと思うんですけどね。

いま一度、奮起を期待したいところ。次回作に期待!

評価:★★★★

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2008年1月11日 (金)

C.O.W./MO'SOME TONEBENDER

Title:C.O.W.
Musician:MO'SOME TONEBENDER

なんか、ここ最近のモーサムって

「1曲だけ聴くと衝撃を受けるけど、アルバムを通して聴くと飽きる」

という感じのアルバムが続いているような感じがします。

正直言ってしまって、このアルバムもそうでした。1曲1曲の出来は決して悪くない。いや、むしろ名曲が揃っているとすら思う。しかし、アルバムを通して聴くと、いまひとつピンとこない・・・。

なんでだろう・・・と考えてみると、結局のところ

「曲の作り方がどれも似ているのではないか」

という結論に至りました。

いや、パッと聴くと本作、「どの曲も似ている」というよりも、むしろ「バラエティー富んだ作風」という印象を受けるかもしれません。

冒頭の「Bad Summer Day Blues」からして、テクノ調の作風で、いままでのモーサムの雰囲気と大きく異なりますし、その後もポップテイストの強い「ルルル」や、ダンスミュージックである「Lost In the City」など、様々なタイプの曲が収録されています。

でも、どの曲も、基本的に爆音で音を詰め込み+百々和宏のシャウト というスタイル。特に、彼らのスタイルは、初期衝動をそのまま音にのせた曲が多いんで、1時間近いアルバムにされると、飽きが来ちゃうんですよね。

個人的には、もっと曲数を絞って、30分程度のアルバムにすれば、飽きも来ず、楽しめると思うんですけどね。

だけど、たぶん次のアルバムも、先行シングルがすごく良くて、アルバムを期待して、結局、アルバムは期待したほどじゃなかった、ということになっちゃいそうだなぁ。ここ数作、ずっとこのパターンだからなぁ・・・。

評価:★★★★

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2008年1月 9日 (水)

a musical biography KOJIMA MAYUMI 2001-2007/小島麻由美

a musical biography KOJIMA MAYUMI 2001-2007

アーティスト:小島麻由美

a musical biography KOJIMA MAYUMI 2001-2007

「昭和歌謡曲風」

小島麻由美というミュージシャンを語る場合に、よくつかわれる形容詞です。

でも、「昭和歌謡曲風」って何?

だって、例えば美空ひばりはもちろん昭和の歌謡曲だけど、グループサウンズも、80年代アイドル歌謡曲も、そしてヘタしたら、90年代のバンドブームで出てきたバンドたちも、「昭和歌謡曲」。ある意味、かなりあいまいな定義だなぁ。

まあ、彼女の音楽を、語るとすれば、「ムード歌謡曲」に、ブルースの要素を強く加えた感じといった感じかな?でも、たぶん、「昭和の歌謡曲」といって多くの人の頭にまっさきに浮かんでくるメロディーって、こういう曲調なんでしょうね。

最近はやりのムーディ勝山なんてのが典型例かな?

そんな中で、彼女の曲の魅力というのは、妖艶な雰囲気を漂わせたサウンドに、そのサウンドとアンバランスな、小島麻由美のかわいらしく、でも、ちょっとエロっちい声でしょう。

本作はそんな小島麻由美のベスト盤。最近、「昭和歌謡曲風」と語られるミュージシャン、増えてきましたが、そんな中でのさきがけとして、いまなお、確固たる輝きを放っています。

評価:★★★★★


ほかには、こんなアルバムを聴きました~。

陽光線-hikousen-/白鳥マイカ

力強いメロディーに、爽やかな歌声が印象的。ただ、ボーカルにしてもメロディーにしても少々癖が薄めだったかな。パッと聴くと強い印象に残るんだけど、アルバムが終わった後、はじめて聴いた時の印象が薄れていることに気がつく・・・。

評価:★★★★

新人/筋肉少女帯

復活第1弾アルバム!!

冒頭の三柴理のピアノで、否応なしに期待が高まります。

曲は、筋少らしい、ユニークだけど、ダメ人間の生態を見事切り抜いた歌詞が非常におもしろい。メタル風からギターポップ風までのロックベースの幅広い作風も魅力的。ラストの「新人バンドのテーマ」みたいな、セルフパロディーの曲を平気で書いちゃうのも、彼ら、というかオーケンらしいなぁ。

評価:★★★★★

Ink Punk Phunk/Ink

ダフトパンクみたいな、フレンチテクノ風を彷彿とさせる・・・かな?

でも、ポップでキュートなテクノサウンドが魅力的。電グルらしいポピュラリティーと先駆性を持ち合わせたアルバムかな?電グル好きなら聴くべし。

評価:★★★★★

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2008年1月 8日 (火)

悲しみなんて何の役に立たないと思っていた/槇原敬之

本日から、本格的に更新再開です!

更新再開第1弾となるアルバムは、マッキーのニューアルバム「悲しみなんて何の役にも立たないと思っていた」!!・・・ちょっと前のアルバムになってしまいますが、今後は、9月の更新休止以降に聴いていたアルバムについても、順次取り上げていきたいと思います。


      
悲しみなんて何の役にも立たないと思っていた。

アーティスト:槇原敬之

悲しみなんて何の役にも立たないと思っていた。

このアルバム、一言で言うと「説教臭さがなくなった」

最近のマッキーのアルバムって、以前の純愛路線のラブソングが減って、どうも説教臭い曲が多かったんですよね。まあ、例の覚せい剤での逮捕の一件があった以降の話なんですが。

でも、このアルバムは、聴いていてそんな説教臭さをそう感じませんでした。

特に、シングルカットされた「赤いマフラー」なんかに至っては、「好きな子のために買った赤いマフラーをわたせなくて、そのマフラーをしながら銀座の街を歩いた」なんて、まさに王道路線のマッキーワールドが炸裂!(笑)ファンとしてはうれしくなってきます。

ただ、全体として、決してラブソングが増えた、という訳じゃないんですよね。先行シングルの「GREEN DAYS」にしても、本作最後に収録されている「五つの文字」にしても、ラブソングというよりも、「説教」系の前向きソング。でも、どの曲も、以前と比べて、「大切なもの」やら「感謝の気持ち」やらをストレートに表現するというよりも、オブラートにつつんで、またドラマ性を持たせて表現しています。

また、メロディーも、シンプルかつ、比較的初期の作風を彷彿とさせるナンバーが多く、それも「説教臭さ」を薄れさせている要素でしょうか。

最近の作風に少々敬遠気味だったのですが、これは久しぶりのヒット!!お勧めです。

評価:★★★★★


こんな感じで、いままで同様、アルバムの感想を書いていきたいと思っています。また、それ以外にも、最近聴いたアルバムについて、簡単な感想を。こちらも、更新休止以降に聴いた曲なんで、ちょっと古いのですが・・・。

Castle in the Air/OCEANLANE

以前よりもよりポップになったかな。洋楽色がますます強くなった一方、独自性という点からはマイナスかも。また、曲も似たタイプが多く、飽きも早いかも。

評価:★★★★

Hummingbird in Forest of Space/吉井和哉

イエモン時代の勢いとポピュラリティーを取り戻したように感じられる作品。かなり聴きやすかったし、彼らしい、「妖しさ」も楽しめる作品でした。

評価:★★★★

夏は終わりぬ/東京60WATTS

かなりゆる~い雰囲気のアルバム。ジャズやソウルをおもいっきりポップにまとめあげた作品。そのゆるい雰囲気が妙に耳にひっかかりました。エセHIP HOPの「HEY!ねえちゃん」はちょっとひいたけど・・・。

評価:★★★★

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リニューアル(?)スタートです!

ちょっと遅いけど・・・あけましておめでとうございます!

昨年の9月から更新休止状態だった「ゆういちの音楽研究所」ですが、ブログ形式にリニューアルして、新年からスタートさせていただきます!

長らく更新休止状態が続いてしまって申し訳ありません。ずっと見に来てくださった方や、気にかけてくださった方もいるかと思います。こういう時に

「いろいろ所用で忙しくて」

というコメントで逃げてしまうケースも多いと思うのですが、私個人の考えとして、Web管理人として、広くサイトを公開する以上、更新が休止してしまったのなら、サイトを訪問してくださっている方のためにも、ある程度、理由を公表すべきだと思っています。

えっと、そんな訳で、サイトを休止していた理由なのですが・・・

まずは、資格試験がありまして・・・

現在、私は「会計士補」として某監査法人で仕事をしているのですが、このたび、「公認会計士」になるための試験を受けまして、それが12月に無事終わりました。

合格発表はまだなのですが、とりあえず、1月から更新が再開できるようになった大きな理由はそこです。

そしてもうひとつの理由なのですが・・・

実は、昨年の10月に結婚いたしまして(^^;;

9月下旬から式の準備などで忙しくなり、更新を休止していました。

また、仕事の方も、徐々に忙しくなっており、そのため、今後は、更新の楽な、ブログという形態で、サイトを続けていこう、と思い、今回、「ゆういちの音楽研究所」はブログという形でのリニューアルとなりました。

今後は、以前と同様、アルバムの感想を中心とした、サイトにしていく予定ですが、今後は、1日1枚中心に取り上げ、その他聴いたアルバムに関しては、簡単な感想だけ書いてく形態にする予定です。

とりあえず、今後も「ゆういちの音楽研究所」は続けていきますので、なにとぞ、よろしくお願いしますm(_ _)m

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