2023年2月 1日 (水)

紅白出演が話題に

今週のHot100

http://www.billboard-japan.com/chart_insight/

今週1位は紅白出演で話題となったグループです。

今週、1位を獲得したのは韓国の女性アイドルグループLE SSERAFIMの日本でのデビューシングル「FEARLESS」。以前、配信のみで昨年の5月11日付及び18日付チャートで9位を記録していますが、このたび、CDがリリースされ、CD販売数がランキングに加算。ベスト10返り咲きを果たしました。オリコン週間シングルランキングでも初動売上22万2千枚で1位に初登場しています。

2位にはOfficial髭男dism「Subtitle」が今週、1位陥落。とはいえ、ストリーミング数は15週連続の1位。ダウンロード数も4位から3位にアップ、You Tube再生回数も3位をキープと勢いは衰えていません。これで16週連続のベスト10ヒット&ベスト3ヒットとなります。またヒゲダンは「ホワイトノイズ」も7位にランクインし、2曲同時ランクイン。ただこちらはストリーミング数14位、You Tube再生回数も27位に留まっており、「Subtitle」ほどの勢いは感じられません。

米津玄師「KICK BACK」も同じくワンランクダウンの3位。こちらもストリーミング数は15週連続の2位、ダウンロード数も7位から6位にアップ、You Tube再生回数も先週から変わらず6位という結果になっています。こちらも16週連続のベスト10&ベスト3ヒットとなりました。

続いて4位以下の初登場曲ですが、まず韓国の女性アイドルグループTWICE「MOONLIGHT SUNRISE」が先週の20位からランクアップし、5位にランクイン。ダウンロード数10位、ストリーミング数5位、ラジオオンエア数17位、You Tube再生回数2位。

今週はもう1組、韓国の女性アイドルグループNewJeansの配信シングル「Ditto」が先週の11位からワンランクアップして10位にランクイン。ストリーミング数4位、ダウンロード数51位、ラジオオンエア数22位、You Tube再生回数26位。

一方、ロングヒット曲ですが、まず10-FEET「第ゼロ感」が今週6位にランクイン。8週目のベスト10ヒットとなりました。大ヒット中の映画「THE FIRST SLAM DUNK」のエンディングテーマとして話題の本作。ベスト10初登場の9位から派手なランクアクションは見せていませんが、ベスト10にとどまり続けています。特にダウンロード数では1位を獲得。ストリーミング数7位、ラジオオンエア数7位、You Tube再生回数15位といずれのチャートでもランク上位に食い込んできています。

Ado「新時代(ウタ from ONE PIECE FILM RED)」は今週8位から9位にダウン。ダウンロード数は14位から15位、ストリーミング数は7位から9位、You Tube再生回数も13位から18位。カラオケ歌唱回数こそ5位をキープしていますが、全体的に下落傾向が続いており、ここまでか・・・といった感があります。今週で33週連続のベスト10ヒットに。

また先週までのロングヒット組みではTani Yuuki「W / X / Y」は11位に、SEKAI NO OWARI「Habit」は13位にダウン。どちらもベスト10ヒットは通算37週、通算23週でストップとなりました。

今週のHot100は以上。明日はHot Albums!

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2023年1月31日 (火)

宇宙から来た3人組

Title:地球ノミナサンコンニチハ 〜LOVE JETS ANTHOLOGY〜
Musician:LOVE JETS

「2002年、突如飛来した異星人がロックンロールで地球人との交信を試みた。PURAHA、PYE-RON、PRINCIPALの3人から成るユニットLOVE JETS。」というコンセプトでスタートしたスリーピースバンド、LOVE JETS。メンバーそれぞれ、「忌野清志郎、KANAME(元COSA NOSTRA etc.)、阿部耕作(元コレクターズetc.)ではないか?と言われたが真相は未だ謎とされている。」そうですが、要するに、忌野清志郎の別働的バンドなのですが、このたび、忌野清志郎のデビュー50周年記念企画の「番外編」として同作がリリース。PYE-RON、PRINCIPAL立会の下で制作されたそうです。

LOVE JETSについては今回、完全に聴くのははじめて。忌野清志郎関連の作品は、当時から一通りはチェックしていたとは思うのですが、なぜか本作はチェックから漏れていました・・・。ただ、当時はラフィータフィー名義での作品があったり、ミツキヨとしての活動があったり、脂ののって積極的な活動を行っていた時期で、いかにも「企画モノ」的な雰囲気だった本作は、なんとなくスルーしていたのでしょうか。今となっては全く覚えていないのですが。

ただ、今回あらためて聴くと、とにかく非常に楽しいポップチューンがつまっており、素直にわくわくしながら聴けるような作品が並んでいました。オープニングを挟んで事実上の1曲目である「LOVE JETSのテーマ」から、シンセでちょっとスペーシーさを出しつつ、基本的には軽快でポップなギターロック。「SPACE DISCO」もLOVE JETS風のディスコチューンになっており、ちょっとコミカルながらもダンサナブルなリズムが楽しめる曲に。同じく「POP PEOPLE POP」もリズミカルでポップなダンスチューンに仕上がっており、忌野清志郎のソロ作ともちょっと違った作風に仕上げています。

忌野清志郎としての作品は、ソウルやブルースの影響を強く受けたような作品が目立つのに対して、LOVE JETSとしての作品については、ブラックミュージックからの影響を前に押し出した作品があまりない、という点も大きな特徴でしょうか。「青い星」などはビートルズっぽさを感じますし、「シスター・アンドロメダ」もサイケな作風ながらも、こちらもビートルズからの影響を感じます。

また、そのほかにも神楽的な要素を取り入れた「UFO神社」や、Disc2に収録されたレアトラック集には、「UFO神社」のスカバージョンやラテン風の「コスモポリターナ DEMOver.」なども収録。全体的に企画モノユニットらしい、自由な遊び心と、そんな自由さに起因した挑戦心を感じさせる作品になっています。そんな遊び心や挑戦心を含めて、ワクワクする楽しいアルバムに仕上がっていました。

ちなみに楽曲の間には、LOVE JETSとしてのインタビューも収録。LOVE JETSのコンセプトに従った回答がユニークなのですが、微妙にグダグダな感じもまたユーモラスな内容に。そんなグダグダなインタビューを含めて、聴きどころが多く、非常に楽しい作品となっていました。

リアルタイムでスルーしていたのは、今となってはもったいなかったなぁ・・・と思うのですが、こういう遊び心あふれる楽しいポップアルバムも易々とつくってしまう忌野清志郎の実力をあらためて感じさせるアルバムになっていました。ワクワクするようなポップソングを素直に楽しみたいのなら、文句なしにお勧めの作品です。

評価:★★★★★


ほかに聴いたアルバム

風色のしおり/熊木杏里

ちょうど2年ぶりとなるニューアルバム。コロナ禍がはじまって間もなかった前作では、コロナを真正面からとらえたような作品が特徴的でしたが、続く本作は「ここにある今日」という楽曲からスタートしている点も象徴的に、いつも通りに今の自分を描いたアルバムに回帰。全体的にアコギやピアノでフォーキーに聴かせる作風は、派手さこそありませんが、いつもの熊木杏里というイメージを強く受けるアルバムになっていました。これといった特徴は薄かったような気もするのですが、派手さはなく、シンプルながらも暖かさのある作風が彼女らしいともいえる作品になっていました。

評価:★★★★

熊木杏里 過去の作品
ひとヒナタ
はなよりほかに
風と凪
and...life
光の通り道

飾りのない明日
群青の日々
殺風景~15th Anniversary Edition~
人と時
熊木杏里 LIVE “ホントのライブベスト版 15th篇" ~An's Choice~
なにが心にあればいい?

United/ビッケブランカ

4曲入りのEP盤。爽やかでメロディアスな「This Kiss」、ピアノバラードの「魔法のアト」、メランコリックなミディアムチューン「Changes」に、ボイスチェンジャーを使ってコミカルな「Treasure」と、四曲四様にビッケブランカの魅力を伝えてくれる魅力的な内容に。2021年11月に行われたLINE CUBE SHIBUYAでのライブ録音がボーナストラック的についてくるのですが、こちらもベスト盤的な選曲が魅力的。どちらもビッケブランカの魅力をしっかり感じれる内容になっていました。

評価:★★★★★

ビッケブランカ 過去の作品
FEARLESS
wizard
Devil
HEY
BYE
FATE
BEST ALBUM SUPERVILLAIN

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2023年1月30日 (月)

シンプルだがしっかりと心に響く

Title:Big Time
Musician:Angel Olsen

毎年、12月頃に発表される各種メディアの年間アルバムベスト10。ランキングを眺めて、チェックが漏れていた作品を遅ればせながら聴いてみるのが私の毎年の恒例なのですが、今回紹介するのはそんなアルバムの1枚。年間ベスト10の参考として各種メディアの年間ベスト10をまとめたサイト「AOTY 2022」のランキングを使用させていただいています。

といっても実は今年、珍しいことに1位から10位までのアルバムは既にチェック済。あらためてチェックした今回のアルバムは14位にランクインした1枚。アメリカの女性シンガー、Angel Olsenのニューアルバム。前作「All Mirrors」も高い評価を受け、当サイトでも紹介していたのですが、本作はリアルタイムでは聴いておらず、遅ればせながらこのタイミングでチェックしました。

基本的にアルバムは、全編メロディアスでフォーキーなポップソングがメイン。アコギやピアノなどを用いたアコースティックなサウンドがメインとなっており、彼女の包容力のある歌声とマッチして、シンプルながらも暖かさを感じる楽曲が並びます。前作「All Mirrors」ではエレクトロサウンドを取り入れていたりしたのですが、今回のアルバムはフォーキーな作品がメイン。ある意味、奇をてらわない楽曲が主軸となっています。

アルバムとしてはまず1曲目「All The Good Times」が魅力的。ちょっとけだるさを感じさせつつも郷愁感のあるメロディーとサウンドがっ胸に響くような楽曲で、後半はホーンセッションも入り、どこか感じる祝祭色あるサウンドも印象に残ります。続くタイトルチューン「Big Time」は、まさにフォークソングの王道を行くような作品になっており、3拍子のリズムでしんみり聴かせる歌は、郷愁感あふれる作品に。シンプルながらもインパクトも十分な楽曲になっています。

中盤で印象に残るのが「All The Flowers」でしょう。静かなストリングスやピアノの音色をバックに、ファルセット気味で切なく歌い上げるボーカルが印象に残る作品。メロディーラインも非常に切なく、しんみりと聴かせる作品になっています。

終盤には「Go Home」のような、ピアノやストリングスで分厚いサウンドを聴かせつつ、力強く歌い上げるようなダイナミズムを感じさせるような曲も登場したりして、アルバムにバリエーションを加えています。これに続く「Through The Fires」も同じく分厚いストリングスでスケール感を覚えるような作品に。比較的、シンプルな楽曲が並ぶ今回のアルバムの中で、一つの山場となっていました。

ラスト「Chasing The Sun」もピアノとストリングスをバックに、彼女の力強いボーカルでしっかりと聴かせる作品に。その歌声が大きな印象を残しつつ、アルバムは幕を下ろします。

全体的にフォーキーな作風でシンプルな楽曲が並ぶ作品なのですが、バリエーションをまじえながらもインパクトあるメロディーラインも魅力的な作品になっている今回のアルバム。決して派手さはありませんが、しっかりと心に響いてくるようなそんなアルバムに仕上がっていました。年間ベストレベルの傑作というのも納得な1枚。シンプルなポップソングを聴きたいのならば、文句なしにお勧めの作品です。

評価:★★★★★

Angle Olsen 過去の作品
All Mirors


ほかに聴いたアルバム

King’s Disease III/Nas

Kd3

グラミー賞を受賞した2020年のアルバム「King's Disease」から続く3枚目のアルバムとなるNasの最新作。正直、作品としての目新しさはあまりありませんが、ピアノが入ったリズミカルなトラックからトラップ、さらにはジャジーなトラックまでバラエティー富んだ作品で、その力強いラップも加わり、最後まで楽しめるアルバムに。レジェンドラッパーらしい、安定感のある作品に仕上がっていました。

評価:★★★★

NAS 過去の作品
Untitled
Distant Relatives(Nas&Damian Marley)
Life Is Good
Nasir
King's Disease
King's Disease II

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2023年1月29日 (日)

バラエティーに富んだ23曲

Title:SOS
Musician:SZA

Szasos

本作が2作目となるアメリカのシンガーソングライター、SZA(シザ)のニューアルバム。2017年にリリースされた前作「Ctrl」は各種メディアで軒並みベストアルバムに選ばれて大きな話題となりました。それに続く本作も、文句なしの傑作アルバムに。再び大きな注目を集めるとともに、売上的にも全米ビルボードチャートで見事1位を獲得。人気面でも大きな飛躍を遂げた1枚となりました。

ちょっとけだるさを感じさせるボーカルスタイルは前作から同様。全体を流れる、いい意味で聴きやすさを感じるメロディアスでポップな方向性も前作同様。そしてそんな中で感じるのは、非常にバラエティーに富んだ今回のアルバムの方向性でした。

今回のアルバムは、なんといっても全23曲、1時間超というボリューミーな内容も大きな特徴。そんな中で様々なバラエティーに富んだ曲調が大きな特徴となっています。1曲目はいきなりタイトルチューンである「SOS」からスタート。ちょっとレトロな雰囲気を感じさせるソウルチューンで、このレトロな要素を取り入れている点は前作「Ctrl」からの続きを感じさせます。ただ、タイトルチューンでありながらも、アルバムを象徴する感じではない点がおもしろいところで・・・。

続く「Kill Bill」はむしろソウルテイストは薄めのポップチューンになっているのがユニークな感じ。かと思えば「Low」はトラップ的なリズムにのせつつメランコリックに歌う、いかにも今風な楽曲に仕上げていますし、「Blind」はアコースティックなサウンドにのせてゆっくりと歌う、彼女の「歌」を聴かせる楽曲に仕上がっています。

バラエティー富んだ展開はまだまだ続きます。「Gone Girl」はエレクトロのトラックに載せてしんみり歌い上げるR&B風の楽曲になっていますし、「Ghost in the Machine」はPhoebe Bridgersをゲストに迎えた、これまたR&Bというよりはむしろインディーポップのテイストも感じさせるドリーミーな作品に。さらに「F2F」はギターサウンドを入れてダイナミックな楽曲に仕上げていますし、「Conceited」はエレクトロトラックを全面的に取り入れた作風に仕上げています。

個人的にアルバムの中で耳を惹いたのが「Open Arms」でアコギをベースとしつつ、しんみり清涼感もって歌い上げる切ない歌が非常に印象に残る作品。ゲストのTravis Scottの切ないラップもまた印象に残る作品になっています。

そんな感じで全23曲。R&Bやソウルを基本軸としつつも、必ずしもジャンルにとらわれない幅広くバラエティー富んだ音楽性が大きな魅力で、その幅の広さに彼女の実力を感じさせる作品となっていました。前作に引き続き本作も文句なしの傑作だったと思います。ただ一方で、ちょっと時間が長く、また曲数も多かったため、ちょっとまとまりを欠いた感もあったのが若干のマイナスだったかな。もっとも、その点を差し引いても文句なしの出来栄えだったと思います。実力、人気面ともに、今後のシーンを引っ張っていきそうな予感のする、そんな作品でした。

評価:★★★★★

SZA 過去の作品
Ctrl


ほかに聴いたアルバム

I Don't Give a Fuck About This Rap Shit,Imma Just Drop Until I Don't Feel Like It Anymore/$ilkMoney

Silkmoney

ラップグループDivine Councilの一員であり、ローリング・ストーン誌が選ぶ2016年の「10 New Artists You Need to Know」にも選ばれたラッパーによる約2年半ぶりのニューアルバム。全体的にどこか不穏な空気感を醸し出しつつ、メランコリックさを感じさせるトラックが印象に残る作品に。さらに非常に力強くテンポのよいラップも耳に残るアルバムになっていました。

評価:★★★★

hugo/Loyle Carner

前作「Not Waving, but Drowning」も大きな注目を集めたイギリスはサウスロンドン出身のラッパーによる3枚目のアルバム。彼の人柄も感じられるような、ジャズやソウルの要素を取り込んだ暖かい雰囲気のトラックが魅力的だったのですが、本作もその方向性は同様。ただ前作ではゆっくりと語るようなラップだったに対して、今回はもうちょっとアップテンポなスタイルにシフト。前作との違いを打ち出している感じはします。ただ、メロウなトラックはいい意味でHIP HOPの枠組みにとらわれないアピールポイントを持ったアルバムとなっており、最後まで楽しめる傑作となっていました。

評価:★★★★★

Loyle Carner 過去の作品
Not Waving, but Drowning

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2023年1月28日 (土)

ロックバンド系が目立つ

今週のHot Albums

http://www.billboard-japan.com/chart_insight/

すいません、諸般の事情により2日遅れのアルバムチャート更新です。

まず今週1位はback number「ユーモア」が獲得です。CD販売数及びダウンロード数で共に1位獲得。昨年の紅白に出演するなど、高い人気を誇る彼らの約3年9ヶ月ぶりとなるニューアルバムとなります。オリコン週間アルバムランキングでも初動売上14万枚で1位初登場。ただし前作「MAGIC」の初動16万5千枚からは若干のダウンとなりました。

2位は結束バンド「結束バンド」がワンランクダウンながらもベスト3をキープ。3位にはザ・クロマニヨンズ「MOUNTAIN BANANA」が初登場です。CD販売数2位。バンドの方針として配信は行われていないため、CD売上のみでのベスト3入り。オリコンでは初動売上1万6千枚で2位初登場。結成16年目となるベテランバンドの彼らですが、オリコン2位はアルバムではここに来て最高位更新となります。前作「SIX KICKS ROCK&ROLL」の初動1万1千枚(3位)からもアップ。

今週はベスト3に2組のロックバンドが初登場していますが、ベスト4以下でもロックバンドのアルバムの初登場が目立ちました。まず6位にヘヴィメタルバンド陰陽座「龍凰童子」がランクイン。CD販売数7位、ダウンロード数8位。オリコンでは初動売上7千枚で6位初登場。前作「覇道明王」の初動8千枚(11位)から若干のダウンとなりました。

さらに10位にはManeskin「Rush!」がランクイン。CD販売数11位、ダウンロード数7位。イタリアのロックバンドである彼らは2021年にユーロビジョンソングコンテストで優勝し大きな注目を集め、前作「Teatro d'ira:Vol.1」が日本でも話題に。さらに昨年にはサマーソニックに出演し、そのパフォーマンスも大きな話題を呼びました。オリコンでも本作は初動売上5千枚を売り上げて、見事ベスト10入り。今後、日本での人気もますます高まりそうです。

他には・・・まず4位に坂本龍一「12」がランクイン。CD販売数3位、ダウンロード数6位。現在、癌療養中の彼が、闘病生活の中、日記を書くように制作した作品の中から12曲を選んで収録したアルバム。約6年ぶりとなる新作が見事ベスト10入りとなりました。坂本龍一といえば、YMO時代の盟友でもあった高橋幸宏が先日、逝去というショッキングなニュースが飛び込んできました。坂本龍一も現在もまだ闘病中ですが、教授には少しでも長生きしてほしいものです・・・。オリコンでも初動売上1万1千枚を記録し、3位初登場と見事ベスト3入り。前作「async」の初動4千枚(20位)からも大きくアップしています。

7位にはSawanoHiroyuki[nZk] 「V」が初登場。ドラマやアニメなどの劇伴作品を多く手がける澤野弘之のボーカルプロジェクトの5枚目となるアルバム。CD販売数8位、ダウンロード数3位。オリコンでは初動売上4千枚で9位初登場。前作「iv」の初動5千枚(9位)より微減。

8位初登場は水木一郎「アニソンデビュー50周年記念ベスト『絶唱-Z Show-』」。昨年12月に74歳でこの世を去った、水木一郎のタイトル通り、アニソンを集めたベストアルバム。アニソン界の帝王と呼ばれた彼の、アニメソングや特撮系ソングの代表曲を集めたベストアルバムとなります。CD販売数6位。オリコンでは初動売上7千枚で7位初登場。

初登場最後は9位にNovel Core「iCoN」がランクイン。SKY-HI主宰のレーベル「BMSG」の初のミュージシャンとしてメジャーデビューを果たしたラッパーによる1st EP。CD販売数10位、ダウンロード数5位。オリコンでは初動売上4千枚で11位初登場となりました。

今週のHot Albumsは以上。チャート評はまた来週の水曜日に!

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2023年1月27日 (金)

極上のポップアルバム

Title:SONGS
Musician:スカート

シンガーソングライター、澤部渡のメジャー4枚目となるオリジナルアルバム。毎回、シンプルで上質なポップスソングを聴かせてくれる彼。今回の作品は「SONGS」という非常にシンプルなタイトルがついた今回のアルバムですが、その単純なタイトルがある意味、自信の表れとも言える非常に良質な楽曲が並ぶ、極上のポップアルバムに仕上がっていました。

アルバムはまずピアノが入って、爽やかながらも切なさも感じられる「十月(いちおう捨てるけどとっておく)」からスタート。続く「駆ける」もバンドサウンドを前面に持ってきていますが、切ないメロディーラインが魅力的な楽曲。比較的ロックテイストの強いサウンドからスタートし、ダイナミズムも感じさせる出だしとなっています。

それに続く「ODDTAXI」はメロウなサウンドを聴かせるAORテイストの強い楽曲にシフト。ゲストラッパーとしてPUNPEEも参加し、ちょっとけだるさを感じさせるラップも聴かせてくれます。

個人的に今回のアルバムでお気に入りが中盤の「標識の影・鉄塔の影」で、メロディアスでちょっと切なさも感じさせるギターポップの作品。歌詞もノスタルジックな風景描写となっていて、決して派手な作品ではありませんが、強く印象に残ります。また「Aを弾け」もモータウン風の軽快なビートを聴かせる明るいギターポップのナンバーで、こちらも印象に残る軽快なポップソングになっています。

本作の中でちょっとユニークなのが「私が夢からさめたら」でしょうか。メランコリックなメロディーが印象的なAORチューンに仕上がっており、女性目線の歌詞も併せて、ちょっと歌謡曲寄りの作風になっているのが特徴的。続く「背を撃つ風」もピアノが入って爽快でメロディアスなギターポップ。途中に入る女性コーラスも印象的です。

終盤も、ノスタルジックな歌詞とメロが印象的な「しるしをたどる」も耳を惹きますし、ミディアムチューンの「窓辺にて」も切ないメロディーラインが印象的。ラストを締めくくる「海岸線再訪」も切ないメロとピアノが印象に残るギターポップの作品となっていました。

ほどよくインパクトがあるギターサウンドを軸としつつ、AORの要素も取り入れたバラエティー富んだポップソングが特徴的。全体的に切なさを感じさせるメロディーラインとなっており、決して派手なサビを持っているわけではないのですが、しっかりと印象に残るメロディーを書いてくるあたりに、メロディーメイカーとしての実力を感じさせます。アルバム毎に最高傑作を更新している感もあり、今回のアルバムもオリジナルアルバムとしての前作「トワイライト」を上回る傑作に仕上がっていました。ポップス好きには文句なしにお勧めの1枚です。

評価:★★★★★

スカート 過去の作品
CALL
20/20
トワイライト
アナザー・ストーリー


ほかに聴いたアルバム

今回はここで、人気上昇中のラッパー、PUNPEEの2枚のEP盤を紹介

The Sofakingdom/PUNPEE

Punpee1

まずは5曲入りのEP「The Sofakingdom」。

Return of The Sofakingdom/PUNPEE

Punpee2 

そして同作の「付録」的位置づけとなる、同じく5曲入りEP「Return of The Sofakingdom」。実は、「Return of~」のリリースで、「The Sofakingdom」がリリースされていたことを遅ればせながら気が付き、「The Sofakingdom」は2020年のリリースながらも遅ればせながら聴いてみました。どちらも力強いビートをバックに、ラップというよりもメランコリックなメロディーが印象に残るポップテイストの強いアルバムに。「The Sofakingdom」ではKREVAや、実の弟である5lackが「Return of~」では漢 a.k.a. GAMIが、といった感じで豪華なゲストも魅力的。ただ、「The Sofakingdom」以上に「Return of~」の方がバラエティーに富んだ作風になっており、メロディーのインパクトも強化。「付録」的位置づけながらも、「Return of~」の方が本家を上回るような出来だったような・・・?

評価:
The Sofakingdom ★★★★
Return of The Sofakingdom ★★★★★

PUNPEE 過去の作品
MODERN TIMES
MODERN TIMES-Commentary-
焦年時代(PUNPEE&BIM)

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2023年1月26日 (木)

今、もっとも注目される女性シンガー

Rina Sawayama Hold The Girl Tour 2023

会場 ダイアモンドホール 日時 2023年1月17日(火)19:00~

Rina1

今、間違いなく世界で最も注目を集めているシンガーの一人、Rina Sawayama。ご存じの通り、新潟県出身の日本人である彼女は、幼少期よりロンドンに移住。現在はロンドンを拠点に活動を続けています。その彼女の最新作「HOLD THE GIRL」はなんと全英チャートで3位にランクインという快挙を達成。さらに昨年のサマソニに初来日し、ようやく日本でも注目を集めるようになりました。そして今回、初となるジャパンツアーを実施。名古屋でもライブを行うということで、もちろんチケットを確保し、彼女のライブにかけつけました。

会場はダイアモンドホール。キャパ1,000人のライブハウスとしてはそれなりの大きさの箱なのですが、彼女の人気を考えると、これだけの「狭さ」の会場で見れる機会、今後、そうそうないのではないでしょうか。会場は、そんな彼女の初来日公演を目撃しようと、ほぼ満員のファンで埋め尽くされていました。

会場には比較的19時ギリギリに到着。開演は19時となっているものの、外タレの場合、スタートが30分や、下手したら1時間近く伸びるのも当たり前。そのため、のんびりと構えていたのですが・・・なんと、19時ほぼピッタリにライブはスタート。ここらへん、時間に律儀な「日本人」らしい、ということでしょうか?

Rina2

ライブはアルバム「Hold The Girl」の1曲目でもある「Minor Feelings」からスタート。続いてアルバムのタイトルチューンの「Hold The Girl」へと続きます。写真のように、非常にスレンダーな良いスタイルで、キレのあるダンスパフォーマンスを繰り広げながらのステージ。陳腐な言い方かもしれませんが、非常にかっこよいパフォーマンスでした。ステージはサポートメンバーとしてギタリストとドラムが1人ずつ。さらにダンサーが2人くわわり、全5名でのステージパフォーマンスになっていました。

で、2曲終わった後にMCに入ったのですが、MCは流ちょうな日本語でのMC。まあ、当たり前といえば当たり前なのですが、4歳の時からロンドン在住なだけに、ひょっとしたら日本語はしゃべれないのかも?と思っていたのですが、そこはさすがです。

その後は「Hurricanes」「Your Age」「Imagining」と最新アルバムからのナンバーが続き、会場は盛り上がります。さらに「今、いろいろとむかつくことがあるけど、その怒りを音楽でぶつけていきましょう」というMCから「STFU!」に。メタル風のダイナミックでヘヴィーなバンドサウンドが非常にカッコいい曲で、この日もライブの中でもっともロッキンなパフォーマンスを聴かせてくれます。同じくロック色の強い「Frankenstein」と続き、会場は盛り上がっていきます。

Rina3

その後も「Holy(Til You Let Me Go)」「Bad Friend」と最新アルバムからの曲が続くと、メンバーはみな、会場から一度立ち去り、リナとギタリストの2人のみがステージ上に残ります(上の写真参照)。ここで再びちょっと長めのMCで、「みんなのことありのままに受け入れてくれる人をみつけてください」という話。さらには携帯のライトをつけて、というお願いとともに、ギタリストはアコギをかかえ、リナは椅子にすわってしんみり「Send My Love to John」を披露。ここまで比較的アップテンポな曲が続きましたが、一転、しんみり聴かせるナンバーに会場のファンもその歌声に聴き入ります。会場では、みんなが携帯のライトをかざしつつのステージとなり、携帯ライトの光が会場を包み込みました。

終盤は一転、「Forgiveness」さらには「Cherry」とアップテンポなナンバーに。「Cherry」では、会場の最前列でLGBTの象徴であるレインボーフラッグを振っているファンがいたようで、彼女がそのレインボーフラッグを受け取り、歌いながらステージ上で振り回していました。彼女は先日のサマソニでもLGBTQについてMCを行い、ちょっとした話題となりましたが、まさに彼女らしいパフォーマンスを見せてくれました。

さらに個人的にもライブで聴きたかった「Comme des garcons(Like the Boys)」へ。リズミカルなダンスチューンがやはり生で聴くとカッコいい!そして「XS」へと続き、本編は一度、締めくくりとなりました。

Rina4

もちろん、すぐに盛大なアンコールへ。やがて再びメンバーが登場すると、最後はアルバムの代表曲ともいえる「This Hell」へ。彼女自身、2人のダンサーと共にダンスを披露するパフォーマンスで、そのカッコよさを見せつけてくれました。アップテンポなこの曲で会場のテンションは最高潮に達しつつ、ステージは幕を下ろしました。

ライブは1時間15分。正直言って、予想していたより短かった・・・。もうちょっと聴きたかったなぁ、というのも正直な感想です。ただ、パフォーマンスは文句なしにカッコよく、最初から最後まで終始惹きつけられたパフォーマンスでした。スタジアムレベルでも惹きつけられるようなパフォーマンスで、それをこのキャパで見れたというのは、本当に貴重な体験をしたように思います。

日本人にもなじみやすいような、わかりやすいサビのある曲も多く、J-POPからの影響も感じる彼女。ただ、途中のMCや、レインボーフラッグを振るパフォーマンスなど、社会派なMCやパフォーマンスも目立ち、ここらへんはJ-POPのミュージシャンにはない感覚のようにも感じました。

そんな訳で、ちょっと短かったのですが、参加してよかったと心から思う、素晴らしいパフォーマンスでした。まだまだ彼女の躍進は続きそう。次に彼女のステージを見るときはきっともっと大きなアリーナクラスの会場が必要になりそう。今後の彼女の活躍からも目が離せなさそうです。

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2023年1月25日 (水)

8週連続1位獲得!

今週のHot100

http://www.billboard-japan.com/chart_insight/

見事、8週連続の1位獲得となりました。

Subtilte

今週1位はOfficial髭男dism「Subtitle」が獲得。これで8週連続の1位獲得となりました。1位獲得はこれで通算13週目となり、これはHot100では史上最多総合首位獲得記録となるそうです。ストリーミング数は14週連続で1位。ダウンロード数は先週から変わらず4位、You Tube再生回数は2位から3位にダウン。これで15週連続のベスト10ヒット&ベスト3ヒットとなりました。

ヒゲダンは先週、ベスト10に初登場した「ホワイトノイズ」が今週も5位をキープ。ただ、「ミックスナッツ」は12位にダウン。今週は2曲同時ランクインとなりました。

そしてそんなヒゲダンとデッドヒートを繰り広げている米津玄師「KICK BACK」は今週3位から2位にアップ。こちらもストリーミング数は14週連続の2位。ダウンロード数も10位から7位にアップ。ただし、You Tube再生回数は5位から6位にダウンとしています。これで15週連続のベスト10ヒット&ベスト3ヒットとなりました。

初登場組の最高位は3位初登場のKinki Kids「The Story of Us」。CD販売数1位、ラジオオンエア数11位でしたが、その他はランク圏外となり、総合順位は3位に留まっています。オリコン週間シングルランキングでは初動売上17万3千枚で1位初登場。前作「Amazing Love」の初動23万5千枚(1位)よりダウンしています。

続いて4位以下の初登場曲ですが、今週は4位以下には初登場曲はゼロ。ただ一方、ベスト10返り咲きが1曲ありました。それが今週、15位から7位にアップしたback number「アイラヴユー」。昨年11月2日付チャート以来、12週ぶりのベスト10返り咲きとなっています。今週、彼らのアルバム「ユーモア」がリリースされたので、その影響でしょう。特にストリーミング数が12位から5位にアップしたほか、ラジオオンエア数が13位から2位に大きくアップしています。

さらにTani Yuuki「W / X / Y」が11位から10位にランクアップし、再びベスト10入り。ストリーミング数は5位から8位にダウンしましたが、ダウンロード数は16位から12位、You Tube再生回数も18位から16位にアップ。これで通算37週目のベスト10ヒットとなりました。

そのほか、ロングヒット曲ではAdo「新時代(ウタ from ONE PIECE FILM RED)」が先週から2ランクダウンの8位にランクイン。ダウンロード数は9位から14位、ストリーミング数も4位から5位、カラオケ歌唱回数も2位から5位と全体的に下落傾向が続いています。これでベスト10ヒットは32週連続に。

SEKAI NO OWARI「Habit」は今週も9位をキープ。ただ、こちらもダウンロード数は6位から11位、ストリーミング数も8位から9位、You Tube再生回数も6位から8位とダウン傾向が続いています。ベスト10ヒットはこれで通算23週目。

今週のHot100は以上。明日はHot Albums!

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2023年1月24日 (火)

ラストアルバム

Title:.jp
Musician:bonobos

2001年に結成し、2003年にメジャーデビュー。レゲエを軸とした独特のサウンドで大きな注目を集めましたが、ここ最近は若干活動は低迷。ライブを中心とした活動を続けていたものの、残念ながら今年3月のライブを最後に解散することを発表。本作がラストのオリジナルアルバムとなります。

さてそんな彼らはオリジナルアルバムとして前作となる「23区」でジャズやソウルの要素を多く取り入れたシティポップ路線にシフト。その後リリースされたEP盤「FOLK CITY FOLK ep」でもその路線を維持していましたが、今回のアルバムも基本的にその方向性を踏襲したアルバムになっていました。本作の冒頭を飾る「永久彗星短歌水」もホーンセッションとスペーシーなエレクトロを取り入れつつ、ファンキーなリズムで聴かせるソウルテイストの強い作品。「YES」もピアノを取り入れつつ、ジャジーなサウンドが特徴的ですし、「電波塔」もメロウなAORナンバーに仕上げています。

そんな中、今回のアルバムで特徴的とも言える点が2つあり、まず1点目はスペーシーな作風であるという点。タイトルからして「永久彗星短歌水」なんていう、若干意味不明な単語の羅列ながらも「宇宙」的な曲名の作品からスタートしますし、その後中盤にも「おかえり矮星ちゃん」なんていう曲も登場。こちらもエレクトロジャズの要素の強い作品になっています。さらにサウンド的にも「KEDAMONO」などもスペーシーなシンセの音が流れるフュージョン風の作品になっていたり、エレクトロベースな作品がスペーシーな雰囲気を醸し出している曲が目立ちました。

そしてもう1点がアルバム全体としてホーンセッションを取り入れた賑やかな作風になっている点でした。1曲目「永久彗星短歌水」もそうですし、続く「Not LOVE」もホーンにエレクトロサウンドも加わった賑やかな楽曲。前述の「KEDAMONO」もホーンセッションで賑やかなアレンジになっていますし、「アルペジオ」も同様にホーンセッションを入れて賑やかで明るいナンバーとなっています。

このスペーシーなサウンドもそうですし、またホーンセッションを取り入れたサウンドも同様ですが、結果としてアルバム全体として賑やかでちょっと聴いた感じだと祝祭色すら感じさせる作風に仕上がっている今回の作品。このアルバムがラストという事実からすると、ある意味、真逆とも言える方向性とも言えるかもしれません。ただ、そんなサウンドを取り入れながらも、メロディーラインを含め、どこかメランコリックで哀しげな雰囲気も感じる点もあり、ある意味、bonobosらしいラストアルバムと言えるかもしれません。

最後の最後まで傑作アルバムをリリースしてきた彼ら。これが最後というのは本当に残念に感じますが、オリジナルアルバムとして完成に6年以上の月日を要したことを考えると、やはりやりたいことはやりつくした感もあるのかもしれません。今後はメンバーの新たな活躍を祈りつつ、本当にいいバンドだったなぁ、ということをあらためて実感したラストアルバムでした。

評価:★★★★★

bonobos 過去の作品
Pastrama-best of bonobos-
オリハルコン日和
ULTRA
HYPER FOLK
23区
FOLK CITY FOLK.ep


ほかに聴いたアルバム

AGE OF LOVE/Hump Back

3ピースガールズバンドHump Backの新作は彼女たち初となる5曲入りのEP盤。短い内容ながらも、彼女たちらしい力強くパンキッシュなギターロックが並ぶ作品に。いかにも若者らしい青春讃歌的な歌詞は、むしろもっと上の世代の共感も受けそうな、どこか70年代フォークからの繋がっりすら感じられる哀愁感も漂います。5曲ながらも彼女たちの魅力がしっかり伝わる作品でした。

評価:★★★★★

Hump Back 過去の作品
人間なのさ
大阪城ホール単独公演”拝啓、少年少女たちよ”
ACHATTER

A Tribute to Ryuichi Sakamoto - To the Moon and Back

現在、がん治療で療養中の坂本龍一。昨年末には配信限定のピアノコンサートも実施し話題となりました。そんな彼の生誕70周年を記念してリリースされたトリビュートアルバム。さすがに世界的な評価を受ける教授だけに参加したメンバーも豪華。THUNDERCATやDEVONTE HYNES、日本からもコーネリアスや大友良英も参加。さらに元JAPANのDavid Sylvianも10年ぶりにその歌声を披露して話題となっています。そんな彼らが手掛ける曲は全体的に静かな雰囲気の中で、エレクトロサウンドを奏でる実験的なナンバー。それぞれの個性もしっかりと発揮しており、坂本龍一の原曲の良さを生かしつつも、それぞれの個性をアピールしたトリビュートになっていました。

評価:★★★★★

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2023年1月23日 (月)

ロックなサニーデイ

Title:DOKI DOKI
Musician:サニーデイ・サービス

サニーデイ・サービスとしてもソロでも傑作アルバムをリリースし続ける曽我部恵一。ここに来て、脂ののりまくった状況をキープしていますが、フルアルバムとして約2年8か月ぶりとなるニューアルバムも、その状況を維持した傑作アルバムに仕上がっていました。サニーデイとしては2018年にメンバーの丸山晴茂が逝去するなど、困難な状況も待ち受けていましたが、今回のアルバム、ジャケット写真がとても印象的。自然な表情でにこやかにたたずむ3人の姿からは、バンドとしてもとてもいい状況であることが垣間見れます。

今回のアルバムも、そんな晴れやかなジャケット写真が象徴するかのような、さわやかな作品に仕上がっています。冒頭を飾る「風船讃歌」はそんなアルバムを象徴するような1曲。サニーデイらしいフォークロックでメロディアスな曲で、初夏を思い起こすようなさわやかな風景描写も印象的な暖かいラブソングに仕上がっています。

ただ、原点回帰的でフォークロックの色合いが強かった前作と比べると、1曲目こそ彼ららしいフォークロックのアルバムになっていますが、作品全体としては、むしろロック志向の強い、バンドサウンドを全面に押し出したアルバムになっていました。3曲目「ノー・ペンギン」はかなりダイナミックなバンドサウンドを聴かせてくれますし、さらに象徴的なのが続く「Goo」でギターサウンドを前面に押し出し、シューゲイザーからの影響も顕著に感じるオルタナ系のギターロック。出だしのイントロはPIXIESを彷彿とさせますし、タイトルからして、ひょっとしてSonic Youthの代表作からとっているのでしょうか?

「メキシコの花嫁」もメロこそフォーキーですが、非常に力強いビートを聴かせてくれる楽曲ですし、「ロンリー・プラネット・フォーエバー」も彼らの原点ともいえるフォーキーなメロですが、力強いバンドサウンドが流れており、ロックテイストの強い作品に。「海辺のレストラン」も軽快なギターロックのナンバー。ちょっとノスタルジックでオールドスタイルなサマーロックに仕上がっており、爽やかなテイストの流れるこのアルバムにふさわしい作品になっています。さらに「こわれそう」もテンポのよいギターロックで、彼らとしては珍しい、かなりパンキッシュな作品に仕上がっています。

しかしラストを飾る「家を出ることの難しさ」はアコースティックギターの流れる、こちらもサニーデイの王道ともいえるフォークロックのナンバー。分厚いバンドサウンドは流れており、やはりロックテイストは強めの作品ながらも、最初と最後は実にサニーデイらしい作品で締めくくっているところに構成の妙を感じさせますし、まさサニーデイを聴いたという満足感を強く感じさせる流れとなっていました。

ポップなメロディーラインと力強い分厚いバンドサウンド、さらにはサニーデイらしいちょっと切ないメロディーラインに(冬にリリースされた作品なのに)初夏を彷彿とさせる爽やかな歌詞も加わり、タイトル通り、聴いていて楽しくなる、「DOKI DOKI」させてくれる傑作に仕上がっていました。今回も文句なしに年間ベスト候補とも言える傑作アルバム。サニーデイの勢いはまだまだ止まらなさそうです。

評価:★★★★★

サニーデイ・サービス 過去の作品
本日は晴天なり
サニーディ・サービス BEST 1995-2000
Sunny
DANCE TO YOU
桜 super love

Popcorn Ballads
Popcorn Ballads(完全版)
the CITY
DANCE TO THE POPCORN CITY
the SEA
サニーデイ・サービスBEST 1995-2018
いいね!
もっといいね!
冷し中華EP


ほかに聴いたアルバム

サニーボトル/Saucy Dog

Sunnybottol

「シンデレラボーイ」が大ヒットを記録し、昨年の紅白にも初出場を果たしたロックバンドの6枚目となるミニアルバム。基本的にはその「シンデレラボーイ」と、同曲も収録された前作「レイジーサンデー」から変わらないスタイルで、シンプルなギターロックに、恋人の日常を描いたウェットなラブソングがメイン。メランコリックなメロといい歌詞の世界観といい、良くも悪くも昔ながら歌謡曲に連なるような作風が特徴的。似たタイプの曲が多いだけに、マンネリ気味になりそうなのが気になるのですが、一方で、しっかりとした日常や心理状況の描写が耳を惹くだけに、「シンデレラボーイ」に続くヒットも期待できそう。

評価:★★★★

Saucy Dog 過去の作品
レイジーサンデー

夜の庭/畠山美由紀&藤本一馬

畠山美由紀がorange pekoeのギタリスト、藤本一馬と組んでリリースしたアルバム。"orange pekoe"…久しぶりに聞いた名前ですが、基本的に作詞は畠山美由紀が、作曲は藤本一馬が組んだ作品になっているのですが、彼女の包容力ある優しいボーカルと、藤本一馬の哀愁感たっぷりのメロディーラインがピッタリとマッチ。実に息の合った作品に仕上がっています。orange pekoeとしての活動もいいのですが、このコンビでも、コンスタントに活動してほしいなぁ。

評価:★★★★★

畠山美由紀 過去の作品
わたしのうた(畠山美由紀withASA-CHANG&ブルーハッツ)
わが美しき故郷よ
rain falls
Wayfarer

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