2019年12月12日 (木)

節目のアルバムが1位獲得。

今週のHot Albums

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今週の1位は結成20周年、デビュー15周年、10枚目という節目のアルバムが獲得しました。

今週1位はUVERworld「UNSER」が獲得。前述の通りの節目となるアルバムで、CD販売数、ダウンロード数1位、PCによるCD読取数3位で、総合順位で見事1位を獲得しています。オリコン週間アルバムランキングでは初動売上5万6千枚で1位初登場。ただ、売上枚数は直近作「ALL THE BEST」の7万9千枚(2位)からも、オリジナルアルバムでは前作となる「TYCOON」の8万2千枚(2位)よりもダウンしています。

2位は男性アイドルグループBLACK IRIS「METEOR」が初登場。CD販売数2位、そのほかのチャートでは圏外だったのですが、総合順位では2位に食い込みました。本作がデビュー作となります。オリコンでは初動売上2万3千枚で3位にランクイン。

3位には椎名林檎のベストアルバム「ニュートンの林檎~初めてのベスト盤~」が先週の5位からランクアップして2週ぶりにベスト3返り咲き。CD販売数は11位にダウンしてしまいましたが、ダウンロード数が6位から3位と順位を伸ばし、再び上位に食い込んできています。ベスト盤という内容だけに今後のロングヒットも期待できそうです。

続いて4位以下の初登場盤です。まず4位にTHE YELLOW MONKEY「30TH ANNIVERSARY 『9999+1』-GRATEFUL SPOONFUL EDITION-」がランクイン。今年4月にリリースしたアルバムに、デモ音源やライブのSEとして使われた曲4曲を追加。さらに今年のアリーナツアーから宮城セキスイハイムスーパーアリーナのライブの模様を収録したDVDを付けたスペシャルエディション。要するに、すでにリリースされたアルバムの焼き直しで、ファンにとっては同じ音源の買いなおしを強いられる訳で、時々この手の商法は見かけるのですが、THE YELLOW MONKEYがこのようなやり方をするのは非常に残念に感じます。CD販売数3位、PCによるCD読取数58位。オリコンでは元のアルバム「9999」と同じくくりになるようで、今週2万3千枚を売り上げ、2位にランクアップという結果となっています。

6位には愛島セシル(鳥海浩輔)「うたの☆プリンスさまっ♪ソロベストアルバム 愛島セシル『☆light ☆night』」が初登場。女性用恋愛アドベンチャーゲーム「うたの☆プリンスさまっ♪」のキャラクターによるソロアルバム。CD販売数4位ながらPCによるCD読取数は22位に留まり、総合順位もこの位置になりました。オリコンでは初動売上2万2千枚で4位初登場。同シリーズの前作、来栖 翔(下野鉱)「うたの☆プリンスさまっ♪ソロベストアルバム 来栖 翔『Sweet Kiss』」の3万枚(1位)よりダウンしています。

8位には「戦姫絶唱シンフォギアXD UNLIMITED キャラクターソングアルバム2」がランクイン。アニメ「戦姫絶唱シンフォギア」から派生したスマートフォンゲーム「戦姫絶唱シンフォギアXD UNLIMITED」のキャラクターソングを集めたアルバムの第2弾。CD販売数は12位、PCによるCD読取数は25位に留まったものの、ダウンロード数で4位を記録し、総合順位ではベスト10入りを果たしました。オリコンでは初動売上1万枚で12位初登場。同シリーズの前作「戦姫絶唱シンフォギアXD UNLIMITED キャラクターソングアルバム1」の1万4千枚(7位)からダウンしています。

最後、10位には和楽器バンド「REACT」が先週の21位からランクアップして初登場から2週目にしてベスト10入り。和楽器奏者を中心としたメンバーでバンドを結成し、ポップミュージックを奏でることで話題のバンド。先行配信が行われた影響で、Hot Albumsでは先週の時点で初登場でランクインしていました。今週はCDリリースに伴い、CD販売数5位、PCによるCD読取数61位に食い込みましたが、ダウンロード数は先週の10位から19位にダウン。総合順位ではギリギリベスト10入りという結果となっています。オリコンでは初動売上1万6千枚で5位初登場。前作「オトノエ」の3万1千枚(2位)よりダウンしています。

そしてロングヒット組はOfficial髭男dism「Traveler」が今週は先週の8位から7位にアップ。PCによるCD読取数は今週も1位をキープ。まだまだ強さを感じさせる結果となっています。

今週のHot Albumsは以上。チャート評はまた来週の水曜日に!

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2019年12月11日 (水)

ロングヒット組の強さが目立つ

今週のHot100

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年末に向けて紅白出場勢を中心としたロングヒット組の強さが目立っていますが、今週も、新譜が少な目だった影響もあり、返り咲き組を含めてロングヒット勢がベスト10を占めました。

そんな中で1位を獲得したのはジャニーズ勢。Kinki Kids「光の気配」。CD販売数、PCによるCD読取数及びTwitterつぶやき数で1位獲得。ラジオオンエア数でも9位を獲得し、総合順位では見事1位となりました。最近はソロでの活躍が目立つ彼ら。Kinki Kidsとしては約1年ぶりのシングルとなります。既にベテランといっていい彼ららしい、落ち着いた雰囲気で歌を聴かせるバラードナンバーに。作詞はなんとあの坂本真綾が手掛けています。オリコン週間シングルランキングでも初動売上17万1千枚で1位を獲得。前作「会いたい、会いたい、会えない。」の初動18万枚(1位)よりダウンしています。

そして2位は相変わらずの強さを見せるOfficial髭男dism「Pretender」。今週もストリーミング数のほか、You Tube再生回数、カラオケ歌唱回数で1位をキープ。ダウンロード数も5位から4位にアップし、総合順位では先週と変わらず2位を維持しています。ただ「イエスタデイ」は5位から6位に、「宿命」は6位から7位に下落傾向。とはいえ、ストリーミング数では3位「イエスタデイ」4位「宿命」と先週から順位をキープ。You Tube再生回数も「イエスタデイ」は先週かわ変わらず3位、「宿命」は5位からダウンしたものの7位をキープとまだまだ強さを感じる結果となっています。

さらにここに来て人気が再燃しているKing Gnu「白日」が先週と変わらず3位をキープ。ダウンロード数、ストリーミング数、You Tube再生回数は先週と変わらず2位。ここに来て、一気にお茶の間レベルの知名度が上がって来た感があり、まだまだロングヒットが続きそうです。

続いて4位以下の初登場曲ですが、今週の初登場は1曲のみ。それが4位初登場FANTASTICS from EXILE TRIBE「Time Camera」。EXILEの弟分的なダンスグループ。CD販売数は2位でしたが、そのほかはラジオオンエア数76位、PCによるCD読取数27位、Twitterつぶやき数41位に留まり、総合順位も4位となりました。オリコンでは初動売上5万3千枚で2位初登場。前作「Dear Destiny」の6万8千枚(2位)よりダウンしています。

今週の初登場は1曲のみでしたが、一方でベスト10返り咲き組も。まず5位にLiSA「紅蓮華」が先週の15位からランクアップ。3週ぶりのベスト10返り咲きで、5位は自己最高位タイとなります。特にダウンロード数が13位から5位にアップ。紅白出場をきっかけに配信を中心としてロングヒットとなっているようです。

また10位にはFoorin「パプリカ」が先週の14位からランクアップし、こちらも3週ぶりのベスト10返り咲き。これで6度目のベスト10返り咲きとなっています。主に子供達から絶大な支持を得ているこの曲ですが、こちらも今年の紅白出場をきっかけにさらにロングヒットを続けていきそうです。

一方ロングヒット組ではあいみょん「マリーゴールド」が先週の9位から8位にアップ。米津玄師「馬と鹿」も10位から9位にアップし、今週、新譜が少な目だった影響もあり土俵際の粘り腰を見せています。ただ「マリーゴールド」はストリーミング数5位、You Tube再生回数4位、「馬と鹿」はダウンロード数1位、PCによるCD読取数2位、You Tube再生回数6位と上位をキープしており、まだまだ強さも感じます。

今週のHot100は以上。明日はHot Albums!

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2019年12月10日 (火)

良質なポップソングは変わらず

Title:見っけ
Musician:スピッツ

この間、久しぶりにスピッツのライブに行ってきました。ここでも紹介したフラワーカンパニーズの30周年記念ライブだったのですが、イベントライブのゲストということで持ち時間は45分。「涙がキラリ☆」や「メモリーズ」などといったちょっと懐かしい代表曲を披露してくれたのですが、その一方でこのアルバムにも収録されている、現時点での直近のシングル「優しいあの子」や、「見っけ」の収録曲(多分「ラジオデイズ」だったと思う)も披露してくれました。アルバムリリース直前のステージということもあったのですが、アウエイの観客を(といってもスピッツ目当ての人も相当多かったのですが…)引き付ける必要のあるイベントライブのゲストで、最新アルバムからの曲を披露するあたりにベテランらしからぬ攻めの姿勢を感じさせます。ただライブで聴いてあらためて驚いたのが、彼らの過去の代表曲と最新アルバムからの楽曲をライブで並べて聴いても全く違和感がないという事実でした。

本作は途中、シングルコレクションのリリースもあり、前作「醒めない」から約3年2か月ぶりとなるオリジナルアルバム。ただ、ここ最近、オリジナルアルバムはほぼ3年毎のリリースとなっていたため、ある意味、いつも通りのリリースパターンと言えるかもしれません。その間リリースした「優しいあの子」はNHK朝の連続テレビ小説「なつぞら」の主題歌に採用されるなど、スマッシュヒットを記録。彼らの代表曲のあたらしい1曲となりました。もちろん本作には同曲も収録しています。

そしてリリースされた本作は、前述の通り、まさにいままで通りのスピッツ。いきなり1曲目からタイトル曲の「見っけ」からスタートするのですが、爽やかなメロディーで伸びやかに歌い上げる祝祭色を感じさせるナンバーはいかにも彼ららしい感じですし、続くヒット曲「優しいあの子」はタイトル通り、スピッツらしい優しさを感じる素敵なポップチューンになっています。

今回のアルバムの中で特に歌詞が印象的だったのが「ありがとさん」。楽曲のタイトルから受ける印象とは裏腹に、とても切ないラブソングで、別れた彼女との日々を思い出しつつ、彼女への感謝の気持ちを歌う曲で、その歌詞は聴いていて胸に突き刺ささってきます。また歌詞で言えば、「花と虫」「はぐれ狼」は隠喩的な歌詞が印象的。ここらへんの歌詞の世界観にも非常にスピッツらしさを感じます。

メロディーラインの良さでいえば、もちろんどの曲も素晴らしいのですが、そんな中でも「ブービー」のしんみり聴かせつつ、胸の奥底の弱い部分をついてくるような切ないメロディーラインに心惹かれるものがありました。「初夏の日」のアコギでフォーキーな雰囲気、かつ爽やかに聴かせるメロディーも印象的。またほかにもワルツのリズムで哀愁感たっぷりに聴かせる「まがった僕のしっぽ」など、勢いがあり、フックの効いたメロディーを聴かせるアップテンポな曲ももちろんですが、それ以外の曲にこそ、彼らのメロディーラインの魅力を強く感じることが出来ました。

アルバム全体としては目新しい部分はほとんどありません。「大いなるマンネリ」と言えるかもしれません。それにも関わらず、先日のライブでも感じたように過去の作品と並べて聴いても違和感ゼロ。マンネリな印象もほとんど受けません。それはメロディーにしろ歌詞にしろ、非常にクオリティーが高く、ポップソングとして強度が高いからでしょう。全体的に地味目に感じた前作「醒めない」と比べると、「優しいあの子」や「ラジオデイズ」、あるいは「ありがとさん」のようなメロディー、アレンジ、歌詞の側面でもインパクトが増した感じもしますし、また、実にスピッツらしい曲が並ぶような作品になっていたようにも感じました。いまだに若手のようなみずみずしさを感じさせるスピッツ。今回も文句なしにお勧めできる傑作でした。

評価:★★★★★

スピッツ 過去の作品
さざなみCD
とげまる
おるたな
小さな生き物
醒めない
CYCLE HIT 2006-2017 Spitz Complete Single Collection


ほかに聴いたアルバム

この雨に撃たれて/cali≠gari

cali≠gariのニューアルバムは「雨三部作」と銘打ち、既存曲「冷たい雨」「続、冷たい雨」に新曲「この雨に撃たれて」を収録。「冷たい雨」「続、冷たい雨」のメドレーにそれぞれのカラオケも収録した全7曲入りのミニアルバム。その「雨三部作」は爽やかな雰囲気も感じつつ、タイトルから想像できるような哀愁を感じるメロディーラインが耳に残るナンバー。cali≠gariらしさをしっかりと感じられる楽曲になっていました。

ただ今回のアルバムでよかったのは、この3曲ももちろんのこと、「夕立盤」に付属された、10年前にリリースされたアルバム「10」を一部新録し、全曲リミックスした「10-Rebuid」。パンキッシュな楽曲からエレクトロチューン、アバンギャルドなポップまでcali≠gariの幅広い音楽性を感じられる作品となっており、個人的には本編以上に気に入った内容になっていました。

評価:★★★★

cali≠gari 過去の作品
10
cali≠gariの世界

11
12
13

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2019年12月 9日 (月)

the pillowsのアナザーベスト的な

Title:王様になれ オリジナルサウンドトラック
Musician:the pillows

ここのサイトでも以前紹介しましたが、9月に公開されたthe pillowsの結成30周年を記念して公開された映画「王様になれ」。今回紹介するのはその映画のサントラ盤です。映画の中でも数多くのthe pillowsの名曲が使われ、ライブシーンも使われてきましたが、今回のサントラ盤も劇伴のインスト曲を集めたようなスタイルではありません。映画の中で使用されたthe pillowsの曲を収録しているほか、ライブ音源も収録。さらに映画の中でも登場したストレイテナーのホリエアツシによる「ストレンジカメレオン」のカバーやGLAYのTERUとJIROによる「スケアクロウ」のカバーも収録されています。

さて、このアルバムで特に特徴的だったのが全21曲中12曲を占めるthe pillowsの楽曲たち。そのうち「LITTLE BUSTERS」「この世の果てまで」はライブ音源が収録されているほか、「Sleepy Head」「ハイブリッドレインボウ」そして映画タイトルにもなった「王様になれ」は新録が収録されているなど、ファンにとってもうれしい内容となっています。

ただそれ以上にこのサントラ盤に注目したいのはその選曲。「ハイブリッドレインボウ」や最近、カバー曲がCMにつかわれて話題となった「Funny Bunny」、「LITTLE BUSTERS」や「I think I can」などといった代表曲が収録されている一方、アルバム収録曲でベスト盤などに収録されていない「MY FOOT」やカップリング曲「Sleepy Head」、さらにはライブ会場限定のシングル曲だった「どこにもない世界」などといった曲も収録され、単純なベスト盤とは異なるアナザーベスト的な選曲となっています。

今回のサントラ盤に使われたのは映画にも使用された曲なのですが、今回収録された楽曲の多くが、がんばっているのにどこか世間になじめず、上手くいかない人たちへのエールという映画のテーマに沿った歌詞の曲になっています。また、そのような歌詞のテーマはthe pillowsの中でも、おそらくファンに最も支持されているようなテーマであり、また彼らの歌詞の世界の「コア」とも言えるテーマ。今回収録されている曲は、そんなもっともthe pillowsらしさを体現化した曲を集めた選曲とも言える内容になっていました。

映画の中でヒロインが主人公にthe pillowsを知るために最初に聴くべきアルバムを貸していましたが、このアルバムはそんなアルバムの1枚に加わりそうな、the pillows初心者が彼らがどんなバンドが知るためにはうってつけの選曲のアルバムとなっていました。the pillowsも結成30年というベテランバンドとなり、代表曲も多くなってきましたが、そんな数多く代表曲の中で、特にthe pillowsらしい曲をギュッと1枚のアルバムに凝縮してセレクトした内容となっているため、the pillows初心者が最初に手を出すには最適の1枚と言えるでしょう。

ちなみにそんなおそらくthe pillowsらしさを最も体現化している曲のひとつである「ストレンジカメレオン」もthe pillowsバージョンで聴きたかったな…という点はちょっと残念。カバー2曲に関しても、どちらも素晴らしいカバーであることは間違いないし、映画の中でも効果的につかわれていたカバーなので、サントラに収録するのは当然の選択肢であるのですが…。

一方、ライブ音源に関しては、これまたthe pillowsというバンドのライブの魅力を知るという意味では絶好のセレクトと言えるでしょう。今回ライブ音源が使用されていたのは映画中で使用されていた、というのが最大の理由なのでしょうが、これにより彼らのライブの雰囲気も伝わってきます。まさに初心者が最初に聴くthe pillowsのアルバムとして実にふさわしい収録曲になっていました。

また劇伴曲のインストは全7曲。映画を見ていた方にとっては映画のシーンを彷彿とさせる曲ですし、また山中さわお作曲の曲だけにthe pillowsファンにとってもチェックしておきたい楽曲。もっとも楽曲的には1、2分程度の短い曲ですので、映画を見ていない方にとっても全体の流れを妨げない程度の長さとなっており、そういう意味では映画のサントラ盤でありがちな「映画を見ていない人にとっては退屈なインスト曲の連続」という感じにはなっていません。そういう点からも本作はthe pillows初心者にもお勧めできる内容と言えます。

といった感じで、まさにthe pillowsというバンドがどんなバンドか知るために最適なベスト盤的なアルバム。映画を見ていない方にも強くお勧めしたい作品になっていました。またファンにとっても新録やライブ音源もあり非常にうれしい内容に。そしてあらためて彼らの素晴らしさを実感できる、そんなアルバムでした。

ちみに映画を見た時の感想はこちらから。

評価:★★★★★

the pillows 過去の作品
LOSTMAN GO TO YESTERDAY
PIED PIPER
Once upon a time in the pillows
Rock stock&too smoking the pillows

OOPARTS
HORN AGAIN
トライアル
ムーンダスト
Across the metropolis
STROLL AND ROLL
NOOK IN THE BRAIN
REBROADCAST
劇場版「フリクリ オルタナ/プログレ」Song Collection「Fool on CooL generation」


ほかに聴いたアルバム

Melodrive/東京カランコロン

底抜けに楽しいポップチューンが大きな魅力のポップバンド、東京カランコロン。2017年からインディーレーベルのTALTOに活動を再開していますが、本作はミニアルバムとしてはTALTOで2枚となるニューアルバムです。本作もリズミカルでテンポのよい楽曲が多いのですが、一方でドリーミーなサウンドも目立ち、軽快なポップチューンがメインだったいままでの作品からバンドとして一歩、新たな歩みを開始したアルバムになっています。ただ、今回のアルバムは残念ながらいままでの彼女たちの作品で聴くことが出来たインパクトある底抜けの明るいポップチューンにはあまり出会えず。ポップアルバムとしては良質な内容だとは思うのですが、東京カランコロンとしての良さがあまり出ているとは言いがたいアルバムになっていました。

評価:★★★★

東京カランコロン 過去の作品
We are 東京カランコロン
5人のエンターテイナー
UTUTU
カランコロンのレンタルベスト
noon/moon
東京カランコロン01
わすれものグルーヴィ

season/マカロニえんぴつ

男性4人組ポップバンド、マカロニえんぴつのミニアルバム。本作はBillboard Hot Albumsでもオリコンチャートでのベスト10ヒットを記録し、一躍ブレイクを果たしました。実は彼ら、所属レーベルは前述の東京カランコロンと同じTALTO。東京カランコロンのライブを見た時に、一度彼らのステージも見たことあります。良質なポップソングを奏でるバンドながら、これといった特徴は薄いなぁ、という印象があったのですが…今回のオリジナルアルバムに関しても正直感想は一緒。良質なポップソングを奏でるバンドなのですが、これといった特徴もなく、なぜこれだけブレイクできたのか、若干不思議にも感じました。悪いバンドではないので、これからどう成長していくのか注目したいところです。

評価:★★★★

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2019年12月 8日 (日)

日本の辺境の地の音楽

今日紹介する2枚のアルバムはいずれも日本の伝統的な音楽を継承しているグループの作品。ただどちらもアイヌや奄美民謡と日本の辺境の地に息づいてきた音楽を今に伝えるグループで、いずれもアイヌの血を引き、自らもアイヌの音楽を世に伝えてきたミュージシャン、OKIが深くかかわった作品になっています。

Title:mikemike nociw
Musician:MAREWREW

まず本作は女性4人組によるグループ、マレウレウによる7年ぶりのアルバム。アイヌの伝承歌「ウポポ」の再生と伝承をテーマとして活動するグループだそうで、OKIがプロデューサーとして参加した作品。長らくメンバーのRimRimが活動を休止し、3人での活動を続けてきましたが、彼女が久々に復帰し、4人メンバーにて制作したアルバムとなっています。

楽曲的にはかなり癖のある独特な内容になっているのが特徴的。楽曲の構成はほぼボーカルのみのアカペラとなっており、所々に三味線的な弦楽器の音色やパーカッションがリズムとして入るだけ。独唱の曲もあれば、一方では4人のボーカルが重層的に重なる曲もあり、特にボーカルが重なるスタイルの曲ははっきりとしたメロディーラインがあるわけではなく、ある種の「うなり」のようなボーカルを聴かせており、独特の幻想的とすら感じるような内容になっています。

録音としてはフィールドレコーディングのような雰囲気をあえて残したであろう方法を取っており、楽曲によってはメンバーのやり取りなどがそのまま残っているような曲もあったりします。おそらくこのような録音方法を取ったのは、現場の雰囲気をそのまま残すことによって、彼女たちが歌っている音楽が、民衆の土着の音楽であるということをより強調したのではないでしょうか。実際、フィールドレコーディングのような録音方法のため、より民衆に息づいた音楽であるということを強く感じる部分もありました。

正直言うと、うねるような歌い方でありわかりやすいメロディーラインもありません。前述のように癖のある楽曲となっており、伝承歌「ウポポ」について詳しく知らないのですが、おそらく「ウポポ」を決して売れるためにわかりやすく解釈した、という感じではなく、むしろ伝統そのままに歌い継いでいるスタイルなのでしょう。そういう意味では決してわかりやすい音楽ではありませんし、万人向けといった感じではありません。どちらかというと興味がある方向け、といった感じでしょうか。ただうねるような伸びやかなボーカルと4人のコーラスワークは非常に素晴らしく、ちょっとしたトリップ感も味わえるような内容に。私たちがよく知るような民謡とも異なるスタイルの歌となっており、このような音楽が日本の片隅で歌い継がれてきたことにも興味のわくアルバムになっていました。

評価:★★★★

Title:Amamiaynu
Musician:Amamiaynu

で、こちらは奄美島唄を歌う朝崎郁恵を中心に結成された、奄美民謡とアイヌ音楽のコラボレーションというとてもユニークなユニット、Amamiaynuのアルバム。OKIもメンバーとして参加しているほか、マレウレウのメンバー、Rekpoも参加しており、今回紹介する2枚のアルバムはとても密接した関係にあるアルバムと言えるでしょう。

基本的には楽曲のスタイルとしては朝崎郁恵が奄美島唄を伸びやかなボーカルで歌いつつ、OKIの奏でるアイヌの伝統な弦楽器、トンコリを中心としたアイヌ音楽的なスタイルのアレンジがのった作品になっています。トンコリの音色に関して言えば「Ikyabiki no yaysama」「Kyuramun rimse」で聴かせる非常に力強い音色が印象に残ります。うねるようなトンコリのサウンドがとても独特で迫力満点。そのサウンドに負けない朝崎郁恵の伸びのあるボーカルも強いインパクトを与えています。

一方で「Miturasanmae kamuy samada」「Sengromui menoko」で聴かせるようなコーラスを重層的に重ねて幻想感を出しているスタイルは、上で紹介しているマレウレウの音楽の方法を引き継いでいるような感じでしょうか。独特なコーラスワークにユニークなものを感じさせます。

そして何と言ってもおもしろいのは、そんな奄美の島唄とアイヌ音楽を融合させながらも、その両者にほとんど違和感のない点でしょう。歴史も文化も全く異なるはずの両者の音楽が、こんなにも相性がいい、というのは非常に興味深い事実のように感じます。実はOKIは以前、沖縄民謡の大城美佐子とコラボアルバムをリリースしていたりします。同作は正直、沖縄民謡の色合いが強すぎたように感じたのですが、今回のユニットでは奄美とアイヌはよりうまく融合されていたように感じます。ただ、大城美佐子とコラボが行えたように、沖縄・奄美の音楽とアイヌの音楽は相性がいいのかもしれません。日本の辺境の2つの伝統的な音楽にどこか共通項があるという事実に非常に興味深さを感じさせます。

ちなみに一種独特で癖がある、という意味ではマレウレウと同様、本作も決してわかりやすいメロディーラインがあるわけではありません。ただ伝統をそのまま伝えようとするマレウレウと比べると、奄美とアイヌの融合という新しい音楽スタイルを模索する本作は一般リスナー層にも十分アピールできる、いい意味でのわかりやすさもありました。そういう意味では奄美民謡やアイヌ音楽に興味を持った入り口的にもお勧めできるアルバムかもしれません。非常におもしろい試みであり、かつその試みが成功しているアルバムだったので、これからも継続的に活動してほしいなぁ。

評価:★★★★★


ほかに聴いたアルバム

NO DEMOCRACY/GLAY

デビュー25周年を迎えた彼らの最新作。「令和」という元号が発表された日に配信オンリーでリリースされた「元号」も収録。ただこの曲、「令和」という単語はもちろん入っておらず、新元号発表からわずか2時間後にリリースされたゴールデンボンバーの「令和」の前に完全にかすんでしまいましたね…。この「元号」や「反省ノ色ナシ」など社会派な曲も収録されているのですが、ただどちらも社会派を名乗るには非常に中途半端。特に体制や権力を批判したり皮肉っているわけでもなく、社会派をきどりながら誰も怒らせないような「忖度」しまくりのナンバーで、悪い意味でJ-POPの王道といった印象を受けました。

そういう意味では逆にアルバムの中盤あたりからは、ある意味25年前から良くも悪くも変化のない、王道のJ-POPナンバーが続き、いろいろと安心できる内容に。はっきり言えば目新しさはゼロなのですが、こういうナンバーをデビューから25年たった今でも臆面もなく作ることが出来るあたりが長年人気を保つ大きな要因なのでしょう。前作「SUMMERDELICS」はオルタナロック寄りにシフトした感の強いアルバムだったのですが、今回のアルバムはグッとJ-POP、もしくは歌謡曲の色合いが強くなった感じがします。ここらへんは前作と本作でバランスを取った感も。なんだかんだいって王道J-POP路線はそれなりに楽しめたのですが。

評価:★★★★

GLAY 過去の作品
GLAY
JUSTICE
GUILTY

MUSIC LIFE
SUMMERDELICS

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2019年12月 7日 (土)

インパクトあるポップなメロが魅力的

Title:Ode To Joy
Musician:Wilco

アメリカのオルタナティブロックバンド、Wilcoの約3年ぶりとなるニューアルバム。ここ最近、メンバーJeff Tweedyのソロアルバムのリリースが続いていたため、バンドのオリジナルアルバムとしてはちょっと久しぶりとなる新作。ユーモラスな不条理漫画がジャケットとなっていた前作から一転、本作はかな~りシンプルなジャケットのアルバムとなっています。

前作「Schmilco」はアルバムの内容としてはフォーキーで非常にシンプルな作風に仕上がっていました。それに続く新作で、かつこれだけシンプルなジャケットの作品。そのためか、今回のアルバムもまずパッと聴いた感じではシンプルな作風に感じられる作品になっています。

まず1曲目「Bright Leaves」は非常に重いドラムのリズムが鳴り響きながらも、サウンド的にはそれに静かなギターが加わるシンプルなサウンド。フォーキーでメロディアスな歌も印象的。ただ微妙にギターの音色が歪んでいるのが彼ららしくユニークに感じます。さらにそれに続く「Before Us」「One and a Half Stars」もアコギを中心としたシンプルでフォーキーな楽曲。ただ、力強いドラムの音やピアノの音なども加わり、楽曲全体としてはアコースティックな感覚ながらも分厚い音作りとなっているのが印象に残ります。

このアコースティックな手触りながらも力強いドラムの音やピアノの音などが加わり分厚い音になっているという点がこのアルバムを通じての最大の特徴。その後も「Quiet Amplifier」「Everyone Hides」「White Wooden Cross」など、同じようにアコギが入ってアコースティックな作風ながらも、様々な音が加わり分厚い音が印象的な作品が続いていきます。なおかつメロディーラインはフォーキーで爽やか、かつポップでメロディアスな点も大きな特徴え、「Everyone Hides」など、軽快なポップで楽しくなってきますし、「We Were Lucky」もしんみりとしたメロディーラインがどこかビートルズ風。さらに「Hold Me Anyway」は軽快で楽しいポップチューンに仕上がっており、飛び跳ねるようなドラムのリズムにはどこかお祭りのような楽しさを感じさせます。

そんな訳でアルバム全体としてはポップなメロディーがインパクトになっている、とても楽しい雰囲気のメロディアスなアルバムに仕上がっていました。前作「Schmilco」に関しては、フォーキーな作風ながらかなり地味といった印象を受けた方も多いかもしれませんが、今回のアルバムに関してはメロディーラインのインパクトも増し、分厚い音作りもあって、いい意味で楽曲に派手さも加わったように感じます。また、「Bright Leaves」や「We Were Lucky」などでは歪んだギターサウンドを絶妙に加えておりサイケな作風も感じられるなど、単純なポップではない、Wilcoらしいスパイスもアルバムからは感じることが出来ます。

今回も彼ららしい非常に良質で、かつメロディーラインにも魅力がつまった傑作アルバムだったと思います。インパクトあるポップなメロディーラインを持った曲も多いだけに広い層が楽しめそうなアルバムでした。いままでも彼らの音楽を聴いてきた方はもちろん、いままでWilcoを聴いたことない、という方にも勧められる1枚です。

評価:★★★★★

WILCO 過去の作品
Wilco(This Album)
THE WHOLE LOVE
Star Wars
Schmilco


ほかに聴いたアルバム

All Mirrors/Angel Olsen

アメリカのシンガーソングライター、エンジェル・エルセン。基本的にはフォーキーな作風ながらもエレクトロサウンドを大胆に取り入れ、ドリーミーな作風が大きな特徴となっている作品に。ジャジーな曲調の作品を聴かせつつ、優しさあふれる彼女の歌声も大きな魅力に。エレクトロな作風で分厚いサウンドに魅力を感じつつ、どこか同時にアコースティックの作品のような暖かさを感じさせる、そんな作品に仕上がっていました。

評価:★★★★★

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2019年12月 6日 (金)

ユニークなMVも話題に

Title:獄至十五
Musician:打首獄門同好会

強烈なバンド名がまずは強いインパクトを残すロックバンド、打首獄門同好会。デス声も繰り広げるハードコアなヘヴィーロックバンドながらも、お米のおいしさをそのまま歌にした「日本の米は世界一」や、タイトルそのまま「はたらきたくない」「布団の中からでたくない」など、日々のくらしの中で感じたことを素朴に歌詞にのせたスタイルが特徴的で、サウンドと歌詞の大きなギャップがインパクトとなっています。特にそんなコミカルな歌詞をそのまま漫画などで表現したMVがYou Tube上で大きな話題となり、どちらかというとネット主導で人気を確保してきました。

そんな彼らもなにげに結成15年目の中堅バンド。その結成15年目を記念してリリースされたベストアルバムが本作です。とはいえ彼ら、10周年の時もベストアルバムをリリースしているそうで、本作はその続編。2014年にリリースされた前作「10獄〜TENGOKU〜」以降にリリースされた曲を集めたベスト盤となっています。そのため、オールタイムベストではなく、ある意味、わずか5年の間にリリースされた曲だけ収録された内容なのですが、主にネット上で話題になった曲はこの5年にリリースされた曲ばかりで、代表曲はほぼ網羅されたベスト盤、と言ってもいい選曲になっています。

さて、ヘヴィーなサウンドとコミカルな歌詞のギャップが特徴、というとSEX MACHINEGUNSと方向性はかぶります。彼らも出身地である愛媛のみかんについて歌った「みかんのうた」が代表曲ですし、同作ではやはり「愛媛のみかんは世界一」と同じようなことをシャウトしています。そういう意味では彼らのスタイルは若干、マシンガンズの二番煎じと感じる部分もあるのですが、日常というよりももっと広いネタを題材にしているマシンガンズに対して、彼らは本当に日常の中で素朴に感じた出来事を歌にしているという点で異なった方向性を示しています。

その結果としてリスナーからすると非常に共感度の強い歌詞が多いのが特徴的で、冷蔵庫にとっていたプリンを食べられた、という恨みを延々と歌った「TAVEMONO NO URAMI」だったり、歯が痛いけど虫歯じゃないと言い聞かせている「歯痛くて」だったり、題材的にはたわいないネタなのですが、聴いていて、わかるわかると思ってしまうような曲が並びます。またサウンド的にも「布団の中からでたくない」のように、布団の中に入っている時はボッサ風のほんわかした曲調で歌いつつ、布団から出た瞬間にヘヴィーなデス声で寒さを強調するなど、彼らのバンドスタイルをうまくいかしたコミカルな作風も印象に残ります。

そんな彼らの曲を今回のベスト盤では楽しく聴くことが出来たのですが…ただ、後半になるとちょっと飽きてきてしまいました。その理由としては明確で、はっきり言うとネタがかぶりすぎ。例えば「島国DNA」も「日本の米は世界一」も、単純に食事が上手いという叫ぶだけのネタでかぶっていますし、「はたらきたくない」と同じ方向性の「だらだらしたい」なんて曲もあります。「なつのうた」と「布団の中から出たくない」も「暑い」と「寒い」を変えただけのネタ。わずか5年の間の作品なのですが、ネタとしてちょっとかぶりすぎでは?

確かに純粋にユニークな歌詞の曲を楽しめたのは間違いないのですが、今後のことを考えると、このままではちょっと辛いかも、とも感じてしまいました。ネタ被り上等!!と突き進む手もあるにはあると思うのですが、それを差し引いても、もうちょっとネタのバリエーションを増やした方が…。彼らの魅力も感じられた一方、問題点も見えてしまったベスト盤でした。

評価:★★★★

打首獄門同好会 過去の作品
そろそろ中堅

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2019年12月 5日 (木)

今週はアニメ系が上位にランクイン

今週のHot Albums

http://www.billboard-japan.com/chart_insight/

今週のHot Albumsはアニメ系のアルバムが上位に並ぶ結果になっています。

まず1位を獲得したのがBad Ass Temple「Bad Ass Temple Funky Sounds」。アニメキャラを使った声優によるHIP HOPプロジェクト、「ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-」から登場したグループで、以前、大阪を拠点にしたグループのアルバムが上位にランクインしましたが、こちらは名古屋を拠点としたグループ。名古屋を拠点に活動をしているHIP HOPグループ、nobodyknows+が作詞作曲を担当しています。CD販売数1位、ダウンロード数3位、PCによるCD読取数2位で総合順位では1位獲得。オリコン週間アルバムランキングでも初動売上9万9千枚で1位獲得。同プロジェクトの前作、どついたれ本舗「あゝオオサカdreamin'night」の8万8千枚(2位)からアップしています。

2位にはRADWIMPS「天気の子 complete version」がランクイン。新海誠監督によるアニメ映画「天気の子」。同監督による前作「君の名は。」に続き主題歌&劇伴曲を担当し、サントラ盤も大ヒットを記録したRADWIMPS。その「complete version」ということでサントラ盤に何曲か追加して、再発売するアコギない商法か、と思いきや、サントラ盤に収録された主題歌5曲のフルバージョンを収録したミニアルバムということ。CD販売数2位、ダウンロード数1位、PCによるCD読取数1位により総合順位は2位にランクインしました。オリコンでは初動売上3万5千枚で2位初登場。前作のサントラ盤「天気の子」の4万3千枚(3位)よりダウンしていますが、サントラに追加する形でリリースされたミニアルバムとしては健闘といった感じでしょうか。

3位初登場はPRODUCE 101 JAPAN「PRODUCE 101 JAPAN - 35 Boys 5 Concepts」がランクイン。IZ*ONEをデビューさせた韓国のアイドルオーディション番組「PRODUCE101」の日本版、「PRODUCE 101 JAPAN」のオーディションで使用された楽曲を収録した配信オンリーのミニアルバム。ダウンロード数2位のみでベスト3入りとなりました。ただ本家「PRODUCE101」は現在、投票の段階で不正が行われたとして問題となっていますが、日本版の方は独自の運営体制となっており、韓国の投票不正とは全く関係ないという公式のアナウンスがありましたが、正直言って、額面通り受け取れるのかはかなり微妙という印象。もっとも、この手のオーディション番組は何らかの形で番組側の手が加わっているという認識をしていた方が良いかと思うのですが…。

続いて4位以下の初登場盤です。今週の表題通り、アニメ勢ということで、4位にはフランシュシュ「ゾンビランドサガ フランシュシュ The Best」がランクインです。アニメ「ゾンビランドサガ」の主題歌、劇中歌をまとめたベストアルバム。CD販売数3位、ダウンロード数5位、PCによるCD読取数7位で総合順位は4位に。オリコンでは初動売上2万6千枚で4位初登場。同アニメの前作「ゾンビランドサガ オリジナルサウンドトラックス」の2千枚(27位)から大幅にアップしています。

6位にはハロプロ系女性アイドルグループBEYOOOOONDSの1stアルバム「BEYOOOOOND1St」がランクイン。CD販売数4位ながらもダウンロード数16位、PCによるCD読取数は31位に留まり、総合順位でも6位となりました。オリコンでは初動売上2万6千枚で3位にランクインしています。

初登場組はもう1枚。10位に久保田利伸「Beautiful People」がランクイン。CD販売数7位、ダウンロード数13位、PCによるCD読取数29位で、総合順位ではこの位置に。4年ぶりとなるニューアルバムとなります。オリコンでは初動売上1万3千枚で7位初登場。直近作はコラボベスト「THE BADDEST ~Collaboration~」で、同作の初動1万2千枚(5位)から若干のダウン。オリジナルアルバムとしての前作「L.O.K.」の2万1千枚(3位)よりもダウンしています。

今週の初登場盤は以上。一方、ロングヒットとしてはおなじみOfficial髭男dism「Traveler」は4位から8位に大きくランクダウン。ただPCによるCD読取数は相変わらず1位をキープ。今週で8週連続のベスト10ヒットとなりました。

今週のHot Albumsは以上。チャート評はまた来週の水曜日に!

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2019年12月 4日 (水)

King Gnuついにベスト3入り

今週のHot100

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紅白出演発表を機に順位を伸ばしてきたKing Gnu「白日」ですが、なんと今週のチャートでは先週の4位からランクアップし3位を獲得。ここに来て初のベスト3ヒットとなりました。特に今週、ストリーミング数で2位を獲得。8週連続で続いていたOfficial髭男dismのストリーミングチャートベスト3独占についに風穴を開けました。さらにダウンロード数、You Tube再生回数でも2位を獲得。

一方、1位を獲得したのが関ジャニ∞「友よ」。日テレ系ドラマ「俺の話は長い」主題歌。歌詞にしても暑苦しい曲にしても、ちょっと前の青春パンクみたいな感じの曲になっています。CD販売数及びPCによるCD読取回数で1位、Twitterつぶやき数2位、ラジオオンエア数37位で総合順位で1位獲得。オリコン週間シングルランキングでは初動売上26万枚で1位初登場。前作「crystal」の21万4千枚(1位)からダウン。

2位はOfficial髭男dism「Pretender」が先週の1位からワンランクダウンながらもこの位置をキープ。ダウンロード数は1位から5位までダウンしたものの、ストリーミング数、You Tube再生回数、カラオケ歌唱回数では1位をキープ。まだまだ1位をキープ。圧倒的な強さを見せています。ただ一方「イエスタデイ」は3位から5位に、「宿命」は5位から6位にダウン。ストリーミング数は「イエスタデイ」3位、「宿命」4位と前述の通り、ベスト3にKing Gnuが割って入られる形にはなりましたがまだまだ上位をキープ。You Tube再生回数も「イエスタデイ」3位、「宿命」5位と上位にランクインしており、まだまだ3曲同時のロングヒットは続きそうです。

続いて4位以下の初登場曲です。まず4位に山下達郎「RECIPE」が先週の54位からCDリリースにあわせてランクアップ。TBS系ドラマ「グランメゾン東京」主題歌。CD販売数は13位に留まりましたが、ダウンロード数で6位、PCによるCD読取数5位、そしてラジオオンエア数では見事1位を獲得しています。オリコンでは初動売上1万枚で9位初登場。前作「ミライのテーマ」の9千枚(12位)からアップしています。

7位には三代目J Soul Brothers「冬空」がランクイン。12月11日CDリリース予定のシングルからの先行配信。ダウンロード数及びTwitterつぶやき数で3位を獲得。配信のみでベスト10ヒットを獲得しています。タイトルから想像できる通りの哀愁感たっぷりのウィンターバラード。

8位には佐倉綾音(天宮さくら)、内田真礼(東雲初穂)、山村響(望月あざみ)、福原綾香(アナスタシア・パルマ)、早見沙織(クラリス)「檄!帝国華撃団<新章>」がランクイン。12月12日発売予定のPS4ゲーム「新サクラ大戦」主題歌。1996年にセガサターン用ゲームとしてリリースされた大ヒットを記録したゲームシリーズの新作で、このシリーズの主題歌としておなじみのナンバーのカバー。配信オンリーながらもダウンロード数で1位を獲得。ほか、Twitterつぶやき数で27位を獲得したのみで、その他のチャートはランク圏外でしたが、総合順位でベスト10入りを果たしました。

今週の初登場曲は以上。一方、ロングヒット曲ですが、まずあいみょん「マリーゴールド」は7位から9位にダウン。ストリーミング数7位、You Tube再生回数4位、カラオケ歌唱回数3位と上位をキープしているものの、紅白からも落選し、年末にかけての底上げが見込めない分、ついに後がなくなって来たかも。さらに米津玄師「馬と鹿」も9位から10位にランクダウン。なんとかベスト10をキープしたものの、こちらも後がなくなりました。

今週のHot100は以上。明日はHot Albums!

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2019年12月 3日 (火)

相変わらずの自由度の高さ

Title:UC100W
Musician:UNICORN

今年は、なんとUNICORNは100周年!…といってももちろん彼らが100年も活動している訳ではなく、彼らが再結成して10周年、ABEDONが加入して今のメンバーとなった初のアルバム「服部」から30周年、そして川西幸一が還暦を迎えて60周年で、合わせて100周年…という、ある意味彼ららしい謎?な足し算によって100周年を迎えた彼ら。既に今年に入って「UC100V」というアルバムをリリースしましたが、そこからわずか半年、早くもニューアルバムがリリースされました。

再結成してからの彼らはメンバーそれぞれがおのれの個性をフルに発揮したバラバラで自由度の高い作風が大きな魅力でした。その傾向は、特にここ最近のアルバムに関してより顕著にあらわれており、自由度がますます高まったように感じます。ABEDON作曲のエレクトロチューン「M&W」からはじまり、奥田民生作曲による「チラーRhythm」、そしてあいかわらずのハードロック志向のテッシーによる「That's Life」、さらにEBI作詞作曲「TYT」はEBIらしい哀愁感の強い歌謡曲風のナンバーと、序盤の4曲だけピックアップしてもすべてバラバラ。それぞれの個性が走りまくっている曲が並んでいます。

その後も「BLUES」は奥田民生らしいブルースロックなサウンドに川西幸一のラップ風のボーカルがのるユニークなスタイルですし、ABEDONによる「D-D-D-,Z-Z-Z-」はダイナミックでサイケの要素も取り入れたナンバーと、各々のメンバーが自分の音楽的嗜好をフルに発揮した曲が並んでいます。

こういう自由度の高い傾向は再結成後の彼らの作品に共通しているので、そういう意味では平常運転なのですが、ただここ最近ではその自由度がより強くなってきており、良くも悪くも売れることを無視したような作風になってきているように感じます。その結果としてアルバムとしてもバラバラな感が強くなっていますし、今回のアルバムに関しては純粋に音楽的な出来を考えた際に、正直言うと、悪い意味でまとまりがなく、さらに楽曲的な核となるような曲がない結果、自由度が高すぎてアルバムの内容がぼやけてしまったアルバムになっていたように感じます。

特に再結成後の自由度の高いアルバムに関しては、メンバー各人が自由になりつつも、要所要所でファン以外にもアピールできるような真面目につくったポップチューンが入っており、それが核となりアルバムを引き締めていました。そんな曲を通常は奥田民生かABEDONあたりが作ってきたのですが、今回のアルバムに関してはむしろ奥田民生やABEDONが率先して自由度の高い曲を作ってきています。あえていえばラストに収録されているシングル曲でもある「DENDEN」がアルバムを引き締めている感があるのですが、アルバム最後の曲でもあり、ちょっと時すでに遅しの感がありました。

今回のアルバムも素直に聴いていて楽しいアルバムであることは間違いないのですが、ただ自由度が高すぎて少々暴走気味かなぁ、という感が否めません。各人自由な作風に走るのは彼らの大きな魅力であり、今後も続けてほしいのは間違いないのですが、もうちょっと全体を引き締めるような楽曲も何曲か収録してほしいなぁ。いいアルバムだとは思うのですが、ちょっと彼ららしさが行き過ぎた感も否めない、そんな1枚でした。

評価:★★★★

ユニコーン 過去の作品
シャンブル
I LOVE UNICORN~FAN BEST
URMX
Z
ZII
Quarter Century Single Best
Quarter Century Live Best

イーガジャケジョロ
ゅ13-14
半世紀No.5
D3P.LIVE CD
UC100V

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«初期のスタイルを彷彿とさせつつ、今のCoccoも表現