2017年10月20日 (金)

え?これがハープ?

Title:ライヴ・イン・モントリオール
Musician:上原ひろみ×エドマール・カスタネーダ

いつも様々なミュージシャンとコラボを行う上原ひろみ。今回はエドマール・カスタネーダというミュージシャンとのコラボ作を発表しました。一方は言わずとしれた日本を代表するジャズピアニスト上原ひろみ。そしてもう一方のエドマール・カスタネーダは南米コロンビア出身のミュージシャンで世界最高峰のジャズ・ハープ奏者だそうです。もともとは2016年のカナダ・モントリオールでのジャズフェスで知り合った両者。本作はそのカナダのモントリオールでのジャズフェスで再び出会い、共演した音源を収録した作品です。

ジャズ・ハープ・・・?といっても正直言っていまひとつピンとこない方も多いのではないでしょうか。ハープという楽器は典型的にクラシック音楽向けの楽器というイメージがあり、ジャズに使われているというケースは珍しいのではないでしょうか。ハープのあの優雅な音色がジャズにどうやってマッチするの?かなり疑問に感じつつアルバムを聴いてみました。

でも、そんなハープに抱いていたイメージは本作の開始早々に打ち砕かれます。まずあらわれるのは弦を激しく叩きつけるような音色。おそらく、ハープの優雅な音色を想像しているとそのギャップの大きさに驚かされるかもしれません。本作の1曲目を飾る「ア・ハープ・イン・ニューヨーク」ではまさに優雅というイメージのハープの音色からほど遠い、非常にアグレッシブな音が繰り広げられます。それに対抗するのが上原ひろみの奏でる、時には優しいメロを奏でつつ、アグレッシブに激しく繰り広げられるピアノの奏で。この両者がガッチリと対峙したこの曲はまさに緊張感あふれる作品になっており、ひと時も耳を離せられません。

続く2曲目「フォー・ジャコ」もフリーキーなハープとピアノの音がガッチリと組み合わさった、1曲目に続き緊張感の高い作品になっています。特にハープの音色はまるでギターを思わせるような激しい演奏を見せつつも、時折ハープらしい美しい音色が混じったりして非常に魅力的。良い意味でハープらしさとハープらしくない部分が混じり合った演奏となっていました。

その後は基本的にはメロディアスな曲調のナンバーが続きます。「月と太陽」など、まさにピアノとハープの美しい演奏が重なり合う、メロディアスなナンバー。こちらはピアノの音色はもちろんハープにどこか琴を彷彿させるような和風の香りが漂っています。もともとは上原ひろみが矢野顕子との共演作において作曲したナンバーですが、ハープの音色にもピッタリとマッチしていました。

後半では「ジ・エレメンツ」と題された4部作からなる組曲が披露されます。基本的にはメロディアスな作品ながらもここでもピアノもハープも非常にアグレッシブな演奏を聴かせてくれます。特に第3部「アース」ではフリーキーな演奏を聴かせてくれたり、最後の第4部「ファイアー」ではラテンテイストも感じさせるナンバーになっていたりと、ピアノとハープのみで非常に幅広い作風の楽曲を聴かせてくれます。

最後を締めくくるのはタンゴのスタンダードナンバー「リベルタンゴ」のカバー。こちらは哀愁感漂うメロディーをハープが奏でるナンバー。歌うようなハープの音色が実に魅力的。もちろんそこにからむように聴かせる上原ひろみのピアノも実に魅力的です。

今回のアルバム、上原ひろみとエドマール・カスタネーダとのコラボ作で、もちろん作中、宇原ひろみのピアノも強いインパクトを持っていたのですが、それ以上にやはりエドマール・カスタネーダの奏でるハープの音色が強く印象に残る作品になっていました。なによりもクラッシック音楽の演奏では絶対聴けないようなハープの奏法を次々と繰り出しており、それによりハープという楽器の持つ隠された魅力を次々と引き出しているような演奏になっていたと思います。いや、ハープってこんなおもしろい楽器だったんですね、ビックリしました。両者の緊張感あふれる対峙もたまらないし、またメロディアスな曲では息もピッタリあっているし、本当に魅力的なコラボ作だと思います。最後までひと時たりとも耳を離せない傑作でした。

評価:★★★★★

上原ひろみ 過去の作品
BEYOUND THE STANDARD(HIROMI'S SONICBLOOM)
Duet(Chick&Hiromi)
VOICE(上原ひろみ featuring Anthony Jackson and Simon Phillips)
MOVE(上原ひろみ featuring Anthony Jackson and Simon Phillips)
Get Together~LIVE IN TOKYO~(矢野顕子×上原ひろみ)
ALIVE(上原ひろみ THE TRIO PROJECT)
SPARK
(上原ひろみ THE TRIO PROJECT)


ほかに聴いたアルバム

LOVE YOUR LOVE/LOVE PSYCHEDELICO

結成20周年を迎えたLOVE PSYCHEDELICO。途中、ベスト盤やライブ盤のリリースはあったものの純粋な新譜としては約4年3ヶ月ぶりと久々となってしまったニューアルバム。今回のアルバムはいい意味で肩の力の抜けたような爽快なポップスが並んでいます。雰囲気としては前々作「ABBOT KINNEY」に近い感じでしょうか?同作もいい意味で肩の力が抜けて、アメリカ西海岸の空気を感じるカラッとした作品でしたが今回のアルバムもそれに似たような雰囲気を持った作品に仕上がっていました。

評価:★★★★★

LOVE PSYCHEDELICO 過去の作品
This Is LOVE PSYCHEDELICO~U.S.Best
ABBOT KINNEY
IN THIS BEAUTIFUL WORLD
LOVE PSYCHEDELICO THE BEST I
LOVE PSYCHEDELICO THE BEST Ⅱ

15th ANNIVERSARY TOUR-THE BEST-LIVE

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2017年10月19日 (木)

貫録の1位だが・・・

今週のアルバムチャート

http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

ベテランユニットの約3年ぶりの新譜が1位獲得です。

今週第1位はDreams Come True「THE DREAM QUEST」。途中、ベスト盤リリースを挟みましたがオリジナルアルバムとしては約3年ぶりとなる新譜となります。さすが貫録の強さといった感じですが、初動売上6万9千枚はオリジナルアルバムとしては前作「ATTACK25」の9万2千枚(1位)からダウンしてしまいました。また直近のリリースである裏ベスト「DREAMS COME TRUE THE ウラBEST! 私だけのドリカム」の10万8千枚(1位)からもダウンしています。

2位は韓流男性アイドル。WOOYOUNG(From 2PM) 「まだ僕は…」が初登場でランクイン。ミュージシャン名通り、男性アイドルグループ2PMからのソロミニアルバム。初動売上2万7千枚は前作「Party Shots」の2万4千枚(2位)よりアップ。

3位は先週1位Hi-STANDARD「The Gift」が2ランクダウンながら2週連続のベスト3入り。根強い人気を感じます。

続いて4位以下の初登場盤です。まず4位には有安杏果「ココロノオト」がランクイン。女性アイドルグループももいろクローバーZのメンバーによるソロデビューアルバムです。初動売上2万1千枚でこの位置にランクイン。

5位にはロックバンドSPYAIR「KINGDOM」が入ってきました。約2年ぶりとなるニューアルバム。初動売上2万枚は前作「4」(6位)から横バイ。

6位初登場はご存じ甲本ヒロトと真島昌利率いるロックバンド、ザ・クロマニヨンズ「ラッキー&ヘブン」。ほぼ毎年アルバムをリリースしている彼らですが、本作も前作から約1年のインターバルをおいてのリリースとなります。初動売上は1万6千枚は前作「BIMBOROLL」(5位)から横バイ。これで4作連続初動売上は1万6千枚となっており、良くも悪くも一定の固定ファンに支えられたヒットとなっています。

7位には男性声優蒼井翔太「0」がランクイン。蒼井翔太名義では3枚目となるオリジナルアルバム(うち1枚はミニアルバム)。初動売上1万1千枚は前作「UNTITLED」の1万4千枚(7位)からダウン。

初登場組最後は8位のcoldrain「FATELESS」。今年結成10周年を迎え、来年2月にはキャリア初となる日本武道館ワンマンを控える彼ら。初動売上1万枚は前作「VENA」の8千枚(9位)よりアップしています。

最後に1枚、ベスト10圏外からの返り咲き組が。10位にDJ和「ラブとポップ ~好きだった人を思い出す歌がある~mixed by DJ和」が先週の17位からランクアップ。売上も3千枚から5千枚にアップし、10月2日付チャート以来、3週ぶりのベスト10返り咲きとなりました。9月30日から東名高速道路の海老名サービスエリアでポップアップショップが出店され、さらに10月7日、9日と同SAで行われた実演DJイベントが売り上げ増の要因になっているようです。

今週のアルバムチャートは以上。チャート評はまた来週の水曜日に!

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2017年10月18日 (水)

強いぞ!米津玄師

今週のHot 100

http://www.billboard-japan.com/chart_insight/

今週はまず、ロングヒットを続けるDAOKO×米津玄師「打上花火」から。今週は先週の3位からワンランクダウンして4位。You Tube再生回数も2位にダウンしてしまいました。ただまだまだ根強い人気は続けており、ロングヒットは続きそう。

そして今週、米津玄師「灰色と青(+菅田将暉)」が3位初登場。米津玄師はこれで2曲同時ランクインとなり、その人気のほどを感じさせる結果となりました。同作は11月1日にリリース予定のアルバム「BOOTLEG」からの先行配信。タイトル通り、俳優の菅田将暉とのコラボ作となっています。CD販売・ダウンロード・ストリーミング数(以下「実売数」)で7位、Twitterつぶやき数では1位を獲得。ほかにYou Tube再生回数でも5位を獲得し、見事のベスト3入りとなりました。

実は今週、もう1人、2曲同時にランクインさせたミュージシャンがいます。それが女性シンガーAimer。「ONE」が2位、「花の唄」が6位にそれぞれ初登場でランクインしています。「ONE」は実売数2位、PCによるCD読取数2位、ラジオオンエア数16位、Twitterつぶやき数18位を記録。一方「花の唄」は映画「劇場版「Fate/stay night[Heaven’s Feel]」主題歌。こちらは実売数3位、Twitterつぶやき数は7位にランクインしていながらもほかはランク圏外となっています。

「ONE」は比較的シンプルなアレンジの洋楽テイストが強い作風。逆に「花の唄」はギターサウンドやストリングスでこれでもかというほど分厚いアレンジで叙情感を醸し出しているサウンド。アニメ的にはこういうくどいほどのアレンジが好まれる傾向にあるようですが、ある意味対照的な2曲といった感じになっています。ちなみにオリコンでは両作を両A面扱いとしたシングルが2位初登場。前作「茜さす」の1万3千枚(8位)からアップしています。

さて上位に戻ります。まず今週1位は乃木坂46「いつかできるから今日できる」がCDリリースにあわせて先週の9位からランクアップし1位獲得。実売数およびPCによるCD読取数1位、Twitterつぶやき数6位、ラジオオンエア数7位、You Tube再生回数28位を記録しています。オリコンでは初動売上85万枚で1位獲得。前作「逃げ水」の88万枚(1位)よりダウンしています。

5位には3代目J Soul BrothersのHIROOMI TOSAKAによる配信限定シングル「DIAMOND SUNSET」が初登場でランクイン。タイトル通り、トライバルな雰囲気も加えた非常にスケール感あるサウンドをバックにのびやかに聴かせるナンバーになっています。実売数4位、Twitterつぶやき数5位でこの位置に。

初登場あと1曲は韓流。男性アイドルグループU-KISS「FLY」が8位初登場。実売数5位、Twitterつぶやき数42位以外はランク圏外というのが一部の固定ファンに支持される韓流アイドルらしい傾向に。オリコンでは初動売上1万2千枚で5位初登場。前作「PaNiC!」の2万8千枚(5位)から大きくダウンする結果となりました。

そして今週のロングヒット組。Ed Sheeran「Shape Of You」は6位から9位にダウン。実売数は7位から8位、You Tube再生回数は4位から6位にダウンし、厳しい状況になってきました。ここからの盛り返しはあるのでしょうか。

今週のHot100は以上。明日はアルバムチャート。

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2017年10月17日 (火)

20年目の彼ら

Title:ROADSIDE PROPHET
Musician:GRAPEVINE

デビュー以来、ほぼ毎年のようにアルバムをリリースし、しかもどの作品も一定以上のクオリティーを誇った「はずれ」のない作品をリリースし続けるという、ある意味驚異的ともいえる活動を続けるGRAPEVINE。デビュー20年という記念すべき年となる今年も前作から1年7ヶ月というスパンでニューアルバムがリリースされました。

さてGRAPEVINEといえば、ソウルやR&Bから色濃く影響を受けたグルーヴ感あるサウンドをストレートなバンドサウンドにのせて演奏しているグループ。アルバムによって濃いグルーヴ感を前に出した作品と爽快なギターサウンドを前に出した作品があるのですが、ここ最近は比較的爽快な作品が続いています。今回のアルバムに関してもその方向性を踏襲した作品。比較的爽やかな作風の曲が目立っていたように感じます。

特に1曲目の「Arma」では軽快なトランペットやトロンボーンの音を入れており、いままでのGRAPEVINEの曲とはちょっと異なった雰囲気もある明るいポップチューンに仕上げています。その後も「Chain」のような軽いギターサウンドの楽曲が目立ちつつも、後半にかけてはノイジーなギターでゆっくり聴かせる「The milk(of human kindness)」などダウナーな雰囲気に展開していきます。

ただ最後を飾る「聖ルチア」もまたバンドサウンドが爽快な楽曲に仕上がっており、イメージ的には一廻りしてスタートに戻ってきたような感覚でしょうか。全体的な流れとしても上手く構成されたアルバムになっていました。

さてGRAPEVINEのもうひとつの大きな特徴といえばギターボーカルの田中和将の書く歌詞の世界。歌詞の意味というよりもリズム感を重視したような歌詞なのですが、リスナーの深読みを誘うにような文学的な歌詞も大きな魅力となっています。

ただこちらもここ最近の傾向として比較的意味のわかりやすい歌詞が登場してくるのは本作も共通。「Arma」では

「このままここで終われないさ
先はまだ長そうだ
疲れなんか微塵もない
とは言わないこともない
けど」

(「Arma」より 作詞 KAZUMASA TANAKA)

という前向きなメッセージ性ある歌詞を書いています。ただそのままなメッセージではなくちょっとひねってあるのが彼らしいのですが。また「Chain」でも

「声にならないわずかなエコーを
拾いあげて
こわれそうなそれをどうやって
うたうのだろう」

(「Chain」より 作詞 KAZUMASA TANAKA)

なんていう社会の片隅で孤独を抱えている人たちに対するメッセージを感じる歌詞を書いてきています。また前作と同様、社会に対して皮肉ともとれるメッセージも目立ちました。

「自国の愛ゆえ 自分を応援します
差別も虐待なども対岸の火事で」

(「Shame」より 作詞 KAZUMASA TANAKA)

「筋金入りのリベラルが格差を断つ
血も涙も無いワイドショーのポストトゥルース」

(「聖ルチア」より 作詞 KAZUMASA TANAKA)

などとある意味前作以上に強いメッセージ性を感じます。アジカンの後藤正文みたいなストレートに社会派なコメントを出していないのですが、田中和将もまた今の社会の情勢に対して疑問を感じているのでしょうか。

そんな感じで、前作同様、基本的にはここ最近のGRAPEVINEの方向性を引き継いだようなアルバムになっていました。もちろん今回のアルバムもいつもと同様、いい意味での安定感のある傑作アルバム。20年目のベテランバンドの彼らですが、まだまだその勢いは続きそうです。

評価:★★★★★

GRAPEVINE 過去の作品
TWANGS
MALPASO(長田進withGRAPEVINE)
真昼のストレンジランド
MISOGI EP
Best of GRAPEVINE
愚かな者の語ること
Burning Tree
BABEL,BABEL


ほかに聴いたアルバム

BIZARRE CARNIVAL/GLIM SPANKY

ジャケット写真からしていかにもなのですが、70年代ロックをそのまま伝えるガレージロックデゥオ、GLIM SPANKYの新作。いままでSuperflyとの近似が気になっていたのですが、今回のアルバムではさらにルーツ寄りに進み、独自色が増した感じに。またボーカル松尾レミのしゃがれ声のボーカルもより効果的に使われています。徐々にGLIM SPANKYとしての完成形に近づいているような感じ。これからの活躍も楽しみです。

評価:★★★★

GLIM SPANKY 過去の作品
ワイルド・サイドを行け
Next One
I STAND ALONE

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2017年10月16日 (月)

人気のアメリカインディーバンド

Title:Sleep Well Beast
Musician:The National

今回紹介するのはアメリカのインディーバンド、The Nationalのニューアルバム。The Nationalは2001年に結成し、アメリカはブルックリンを拠点に活動している5人組バンド。2005年にリリースされた「Alligator」が絶賛を受け一躍注目を集め、前作「Trouble Will Find Me」も各所で絶賛を集め大きな話題となりました。売上的にも前作はインディーズでありながらもアメリカビルボードチャートで3位を記録するなど絶大の支持を受けているバンドです。

個人的には彼らの名前は以前から知ってはいたのですが、アルバムをちゃんと聴くのは今回がはじめて。ほとんど前情報がない状態で聴いたのですが、このアルバムで彼らの魅力にはまってしまいました。

彼らの楽曲についていえば比較的シンプルでポップなメロディーラインを聴かせるといった感じでしょうか。サウンド的にもピアノやシンセを取り入れつつも、比較的シンプルにまとめています。今回の楽曲で前半はピアノの音を取り入れて美しくしんみりと聴かせるような楽曲が目立ちます。1曲目を飾る「Nobody Else Will Be There」も美しいピアノのリフをメインとした曲作りとなっていますし、「The System Only Dreams in Total Darkness」などもピアノの音を軽快にならしたポップスにしあがています。

ただピアノの音をメインでしんみりと聴かせる前半から一転するのは中盤に待ち構える「Turtleneck」。ガレージロック風のギターが鳴り響く、ちょっとレトロな雰囲気もするダイナミックなロックチューン。ちょっと雰囲気が変わったな、と思えば続く「Empire Line」「I'll Still Destroy You」はエレクトロ系のミュージシャンを思わせるような打ち込みによるユニークなリズムが耳を惹きます。メロディーの方は序盤と変わらず至ってシンプルでポップなのですが、ここらへん、ユニークなサウンドに耳を惹かれるような楽曲が並びます。

これが再び終盤に来ると「Carin at the Liquor Store」はピアノがメインに美しいメロディーラインを聴かせるバラードナンバー、「Dark Side of the Gym」も同じくピアノの音にシンセの音が加わりながらも美しく聴かせるナンバーとメロディーラインを聴かせるようなポップチューンが並びます。最後を飾るタイトルチューン「Sleep Well Beast」はまたエレクトロのリズムが印象的なナンバーなのですが、こちらもしっかりとメロディーラインを聴かせてアルバムは幕を下ろします。

サウンドのバリエーションも魅力的なのですが、それ以上にやはり大きな魅力だったのがどこか哀愁感も帯びたフレーズも魅力なメロディーライン。サウンドにしろメロにしろ派手さはないのですが、しっかり心に残るメロディーを聴かせてくれました。比較的シンプルなメロに、若干実験性も加えたサウンドがバランス良く配合されたアルバム。毎回、アルバムが大きな話題となる彼らですが、本作もまた傑作アルバムでした。

評価:★★★★★


ほかに聴いたアルバム

All The Light Above It Too/Jack Johnson

夏のビーチがいかにも似合いそうなオーガニック系ミュージシャンの代表格Jack Johnsonのニューアルバム。楽曲的にはいつものJack Johnsonらしいアコースティックギターで聴かせるメロディアスなポップ。ある意味目新しさは皆無なのですが、そのメロディーラインの美しさはやはり抗えない魅力がありました。

評価:★★★★

Jack Johnson 過去の作品
SLEEP THROUGH THE STATIC
To The Sea

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2017年10月15日 (日)

多彩な「ダンサナブル」

Title:ダンサナブル
Musician:Rhymester

前作「Bitter,Sweet&Beautiful」ではメッセージ性が強く、アルバム全体のコンセプト性が強かったアルバムをリリースしてきたRhymester。ここ最近(に限らないかもしれませんが)、彼らの楽曲には非常に強いメッセージ性を感じる作品が少なくありません。

そんな中リリースされた約2年ぶりとなるアルバムは、タイトル通り「ダンサナブル」なアルバム。メッセージ性やコンセプト性が強く若干地味だったイメージの前作と比べると、リスナーの身体に対してダイレクトにヒットして楽しめるようなダンサナブルな曲が並んでいます。

特に序盤から3曲目にかけて聴いていていきなりアゲアゲとなってきます。「スタイル・ウォーズ」はテンポはミディアムテンポで若干ハードコア風の日本語ラップなのですが、強いビートのリズムが心地よい楽曲に。続く「Future Is Born」は軽快なディスコ調のナンバーが楽しく、「Back&Forth」もちょっとジャズっぽいドラミングが耳を惹くダンサナブルなナンバーとなっています。

その後の「梯子酒」にジャジーな「Don't Worry Be Happy」はコミカルな歌詞が印象的なポップで楽しいナンバー。さらに「ゆれろ」では「とかく縦ノリが好きなお国柄ってみんな信じ込みすぎ」というパンチラインが楽曲の方向性をあらわしている横ノリのナンバーで、ダンスチューンの中にもバリエーションを持たしてきています。

後半もサイプレス上野やHUNGERがゲストとして参加しマイクリレーを聴かせるタイトル通りダイナミックなサウンドが印象的な「爆発的」や、逆にKIRINJIが参加し爽快なシティポップ風のサウンドを聴かせる「Diamonds」など、同じダンサナブルであることをテーマにしながら様々なバリエーションを聴かせてくるあたり、Rhymesterのミュージシャンとしての実力を感じます。

最後のラッパーとしての決意を歌う「マイクの細道」はアルバムの最後を飾るにふさわしいような彼ららしい熱いメッセージを持ったナンバーになっていましたが、基本的に最初から最後までテンポよいダンサナブルな楽曲が並んでいた本作。いい意味で非常に聴きやすいポップなアルバムに仕上がっていました。またダンサナブルをテーマにしつつRhymesterの様々な魅力をきちんとおさめているアルバムだったと思います。そういう意味でもRhymesterをいままで聴いたことない人がまず聴いてみるアルバムとしてもお勧めできそうな1枚。今回のアルバムも文句なしの傑作でした。

評価:★★★★★

RHYMESTER 過去の作品
マニフェスト
POP LIFE
フラッシュバック、夏。
ダーティーサイエンス
The R~The Best of RHYMESTER 2009-2014~
Bitter,Sweet&Beautiful

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2017年10月14日 (土)

知る人ぞ知るブルース曲を集めたコンピ盤

Title:Do The Blues 45s!-The Ultimate Blues 45s Collection

今回紹介するのはブルースのコンピレーションアルバム。聴いてみるきっかけとなったのはブルースとソウルミュージックの専門誌「BLUES&SOUL RECORDS」の紹介記事。ディスクユニオンの秋元伸哉氏監修・選曲によるアルバムで、1950年代から60年代のブルース20曲を選曲。ただこのコンピの特徴はマイナーレーベルからリリースされた音源がメイン。いわば「知る人ぞ知る」的な楽曲を集めたコンピレーションになっています。

楽曲的には、前述の「BLUES&SOUL RECORDS」の紹介文にも書いていたのですが、全体的にダウンホーム(=南部的)な感覚の強いギターが特徴的。特に1曲目George Smithの「Trap Meat」は、楽曲の名義こそハーピストのGeorge Smithなのですが、むしろ目立つのはバックのマーシャル・フックスとジミー・ノーランの火を吹くようなアグレッシブなギターサウンド。4曲目Fention And The Castle Rockers「The Freeze」でも、こちらは楽曲のミュージシャン名義となっているフェントン・ロビンソンのギターが非常に力強く印象に残る内容になっています。

楽曲的にはEddie Hope&Manish Boysの「A Fool No More」やJames Walton And His Blues Kings「Leaving Blues」のように8小節の繰り返しでボーカルとそれに呼応するギターを聴かせるような、いわば王道的なカントリーブルースのナンバーが多い反面、Smokey Johnson「It Ain't My Fault Pt.1」はムーディーな雰囲気がカッコいいジャジーなナンバーとなっていますし、Monte Easter And His Band「Weekend Blues」も泣きのギターでしんみり聴かせる哀愁感あふれるジャジーなナンバーになっています。

Wiley Terry「Follow The Leader Pt.1」のJBばりにファンキーなボーカルも非常にカッコいいですし、Levi Seabury And His Band「Boogie Beat」も軽快なブギウギのビートが楽しくなってくるようなナンバー。全体的にダウンホームな色合いを主軸にしつつ、バリエーション富んだ作風にブルースというジャンルの包容力の大きさを感じさせるコンピレーションとなっています。

全体的にはインストのナンバーも多く、ダウンホームなギターの音に反して軽さを感じさせるようなナンバーもあったりしたのですが、どの曲もそれぞれの魅力を感じさせる選曲がされており、マイナーレーベルの楽曲でこんな知られざる名曲が残されていたのか、と驚きすら感じてしまうコンピレーション。CDの帯には甲本ヒロトの推薦文が書かれており、ジャケットデザインは本秀康となかなか豪華なメンバーが協力しているアルバムなのですが、それだけ力の入っているコンピということなのでしょう。その力の入った結果として文句なしの名コンピになっていたと思います。ブルースリスナー要チェックの1枚です。

評価:★★★★★


ほかに聴いたアルバム

american dream/LCD Soundsystem

DJ、音楽プロデューサーとしても活躍しているJames Murphyのソロプロジェクト、LCD Soundsystem。2011年に突然活動を休止するも2015年に活動を再開。約7年ぶりとなるニューアルバムがリリースされました。

基本的にはエレクトロ主体としたポップアルバム。活動休止前のアルバムがロック色の強い作品だっただけに、その方向性のベクトルを少々変えてきた形となります。聴いていて心地よいし素直に楽しめる感じのアルバムですが、インパクトや目新しさは少々薄めに感じてしまいました。

評価:★★★★

LCD Soundsystem 過去の作品
This Is Happening

Every Country's Sun/MOGWAI

ベスト盤やサントラ盤などのリリースがあったためあまりそんな感覚はなかったのですが、純粋なオリジナルアルバムとしては3年ぶりとなるMOGWAIの新作。前作「Rave Tapes」はエレクトロサウンドを入れつつも基本的にはいつものMOGWAIらしさもしっかり感じられる作品になっていました。

久々となる今回の作品はノイジーなギターサウンドをベースにダイナミックで重いバンドサウンドで構成される良くも悪くもいつものMOGWAIらしさが全開となった作品。「Party in the Dark」「1000 Foot Face」のようなポップな歌モノもあり、全体的には聴きやすさも感じさせてくれる内容になっています。ファンにとっては安心して楽しめる内容。それがバンドにとって必ずしもプラスなのかは不明ですが。

評価:★★★★

MOGWAI 過去の作品
The Hawk Is Howling
HARDCORE WILL NEVER DIE,BUT YOU WILL
Live at All Tomorrow's Parties,9th April 2000
Earth Division EP
Rave Tapes
Les Revenants
CENTRAL BELTERS
ATOMIC

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2017年10月13日 (金)

日本語ラップに対する愛情あふれる一冊

もともとは同人誌として発行されており、その頃から気にはなっていたのですが同人誌に書き下ろしも加えて商業誌として発売された日本語ラップのガイド本を購入してきました。

70年代の少女漫画風という今となってはちょっと珍しい画風で「ジャンプスクエア」などで連載を持っていた漫画家、服部昇大氏による「日ポン語ラップの美ー子ちゃん」。このタイトルだけでアラフォー世代以上にはピンと来るかもしれませんが、70年代から90年代まで少女漫画などの裏表紙によく見かけたがくぶん総合教育センターのボールペン習字通信講座の宣伝漫画「日ペンの美子ちゃん」のパロディー漫画。懐かしの少女漫画風な画風はもちろんのこと、9コマ漫画で話の流れ関係なくむりやりボールペン字講座ならぬ日本語ラップを薦めてくる流れは本家同様。「美子ちゃん」の漫画の下についていた「体験者の声」のコーナーまでパロディーとして再現されており、アラフォー世代以上にはある種の懐かしさすら感じる漫画になっています。

ちなみに作者の服部昇大氏はそのパロディー漫画の出来の良さから、なんと本家「日ペンの美子ちゃん」の6代目作者として採用されるという驚きの展開に。以前のような雑誌への広告ではなくWebサイト上での展開がメインのようですが、こちらも時事ネタを含みつつ、かなり尖ったユニークな漫画を展開しています。

さてこの漫画は「美子ちゃん」ならぬ「美ー子ちゃん」が日本語ラップとは何かを紹介したり、日本語ラップに対する偏見に対して反論を展開したりしつつ、日本語ラップの名盤(珍盤)を紹介するギャグ漫画になっています。

まず本作を読んでまず感じるのは、作者の日本語ラップに対する惜しみない愛情。とにかくいろいろなシチュエーションに対してお勧めする日本語ラップのアルバムが列挙されており、そこからはとにかくいろんなタイプの人に日本語ラップを聴いてほしいという情熱が感じられます。最新のラップ事情もしっかりフォローされており、個人的にもかなり勉強になりました。また「ラップリスナーは基本的にめんどくさい」と言いつつも、お勧めしているアルバムはかなりポップス寄りも含めて幅は広い感じ。SEAMOとかDOBERMAN INFINITYとかも「アリ」なんだ・・・(いや、個人的にSEAMOは好きなんですが)。あと水曜日のカンパネラも紹介されていますが、あまり「ラップ」という括りでは聴いていなかったので、ここで紹介されていたのはちょっと意外でした。

また本作では様々なタイプの日本語ラップを紹介しています。以前から今の日本において(というか世界規模でも)ラップあるいはHIP HOPというジャンルは最も勢いがあり、自由度の高いジャンルであると思っていたのですが、本作を読んでその個人的な認識が裏付けられました。ここでも紹介したことのある「メシ物ラップ」のDJみそしるとMCごはんやら、吉田沙保里だけをテーマに作られたMC松島の「She's a hero」なんてアルバムもあったりと、この幅広さ、ジャンルの許容量の大きさが日本語ラップの大きな魅力でしょう。

特に今回はじめて知ったのがGOMESSという自閉症のラッパー。自らの障害を武器にしているのも素晴らしいですし、こういうラッパーが登場してくるという日本語ラップの幅の広さに驚かされます。本書の表紙に「ラップが今 日本でもっともまともな音楽よ」というよくよく考えればかなり挑発的なセリフが登場してくるのですが、確かにこういう様々なタイプのラッパーが登場してきて自由に自らを表現できるシーンというのは、今、日本語ラップくらいではないでしょうか。それだけに「まともな音楽」という表現は間違いない事実だと思います。

思えばいままでは今の日本語ラップの位置にいたのがロックだったのでしょう。ただここ最近のロックは正直なところ、おもしろいと思えるミュージシャンが少なくなってしまいました。出てくるバンドの多くがいわゆるフェス受けを狙うだけのパンク風ポップバンドがメイン。雑誌のインタビュー記事などを読んでもインタビュアーとなれ合ったような「おしゃべり」ばかり。一方、ラップ系のミュージシャンは見た目が不良っぽくでもインタビュー記事などを読むと、自分たちがやっている音楽に対して非常に意識的に、真摯に取り組んでいることがわかるような記事が多く、読み応えあるインタビュー記事がほとんど。漫画の中で日本語ラップに対する偏見として「ラッパー=DQNという指摘」をあげています。確かに見た目不良っぽいラッパーが多いのは事実ですが、音楽に対する姿勢という意味ではむしろロック系よりも「真面目」な人が多いように感じます。

本書では日本語ラップの魅力を主にパンチラインの側面から語ったものが多く、トラックの魅力について言及した記事が少ないのはちょっと残念なのですが、日本語ラップの魅力をこれでもかと感じられる漫画になっていました。漫画という読みやすさを含めて日本語ラップについて知りたい、何から聴けばよいかわからないという方には最適な一冊。作者の日本語ラップに対する愛情が最初から最後までこれでもかというほどあふれだしている一冊でした。

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2017年10月12日 (木)

新旧キッズ/ヘッズ対決(?)

今週のアルバムチャート

http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

かつての「キッズ」が大騒ぎとなったアルバムが1位獲得となりました。

今週1位を獲得したのはHi-STANDARD「The Gift」。昨年10月、16年半ぶりとなるニューシングル「Another Starting Line」を前告知なしにCD屋店頭に並べ大きな話題となった彼ら。今回は、既に日本ロック史に残る名盤となった「MAKING THE ROAD」以来、実に18年4ヶ月ぶりの新譜となりました。初動売上は12万1千枚。その前作「MAKING THE ROAD」の25万6千枚(3位)から半減以下という結果となりましたが、ただ18年前といえばCDバブルの真っただ中だった時期。その時期から半減程度のダウンでとどめているというのは、驚きですらあります。

今回もネットなどでの告知一切なく、いきなり街頭看板が街にあらわれてCD販売の告知という手法が大きな話題となりました。CD店頭での告知という「Another Starting Line」と同様、ある意味ネット時代の逆を行くような手法が特徴的。ちなみに本作はダウンロード販売もされていないようで(もっとも「Another Starting Line」もいまではダウンロード販売されているので、後日、ダウンロードでも販売するかもしれませんが)、あくまでもフィジカルにこだわる姿勢を感じます。

ただ・・・「Another Starting Line」の時のチャート評でも書いたのですが彼らのスタンスは正直言うと「パンク」を感じるかというと若干の疑問があります。フィジカルにこだわる姿勢というのはネット社会へのアンチとも取れなくはないのですが、むしろ姿勢としては非常に保守的。本来、「パンク」というのは「大人」が顔をしかめるような既存の概念の破壊行為だったはずですが、彼らがやっていることはむしろ昔の概念の復活。「パンク」な姿勢とは真逆に感じてしまいます。

今週は偶然かもしれませんが、かつてのキッズに支持されたハイスタとは対照的、今、もっとも若い世代を賑わせているラップの分野で、今のヘッズたちに支持されている新人ラッパーのアルバムがランクインしています。それが7位にランクインしたPUNPEE「MODERN TIMES」。Rhymesterや宇多田ヒカルの楽曲に参加し徐々に知名度を上げてきた彼。デビューアルバムである本作が初動売上1万枚を記録し、いきなりのベスト10入りとなりました。

別に彼がネットに対して積極的に親和的という訳ではありませんが、本作はSpotify含めてもちろんダウンロード・ストリーミングでもリリースされており、そういう意味でもハイスタとは対照的と言えるかもしれません。ハイスタの今のファンの年齢層のメインがどのあたりなのか不明なのですが・・・今後10年、彼らの人気がどのように動いていくのか、気になります。

また、「今時を代表」という意味では今週9位にランクインしたネット発のシンガーソングライター伊東歌詞太郎「二天一流」もそうかもしれません。ニコニコ動画の「歌ってみた」コーナーで人気を博したシンガーソングライター。ただ初動売上8千枚は前作「二律背反」の1万4千枚(6位)からダウンしています。

ちなみに逆にハイスタ世代と微妙にかぶりそうなアラフォー世代直撃のアルバムが10位初登場、LIAM GALLAGHER「AS YOU WERE」。ご存じ90年代に一世を風靡したロックバンドoasisのボーカリストによるソロアルバム。oasis解散後はBEADY EYEとして活動をしていましたがアルバム2枚で解散。その後リリースされたソロアルバムが本作となります。初動売上は7千枚。ちなみにBEADY EYEのラストアルバム「BE」は初動1万1千枚(10位)でしたのでそこからはダウンという結果となりました。

さて、ベスト3に戻りまして・・・2位初登場はNMB48山本彩のソロアルバム「identity」がランクイン。2位は自己最高位。ただし初動売上3万6千枚は前作「Rainbow」の5万枚(3位)からダウン。

3位と4位にはイケメン役者養成ゲーム「A3!」のキャラクターによるミニアルバム「A3! Blooming SPRING EP」が3位に、「A3! Blooming SUMMER EP」が4位にそれぞれランクインしています。初動売上はそれぞれ2万4千枚と2万3千枚。同ゲームからのアルバムの前作は「A3! First AUTUMN EP」「A3! First WINTER EP」でそれぞれ3万2千枚(3位)、2万8千枚(5位)なので、そちらからはそれぞれダウンしています。

5位初登場はアニメソング中心に活動を続ける人気女性声優南條愛乃とミュージシャン八木沼悟志のユニットfripSide「crossroads」がランクイン。本作は結成15周年を記念してリリースされたセルフカバーアルバムだそうです。初動売上は1万1千枚。直近のオリジナルアルバム「infinite synthesis 3」の1万8千枚(5位)からはダウン。

最後8位にはDreamやE-girlsのメンバーとしても活動するDream Ami「Re:Dream」がランクイン。本作はアルバムとしてはデビュー作となります。初動売上9千枚で見事ベスト10入りです。

今週のアルバムチャートは以上。チャート評はまた来週の水曜日に!

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2017年10月11日 (水)

デッドヒートの1位2位

今週のHot 100

http://www.billboard-japan.com/chart_insight/

今週は男女アイドルグループの1位争いが激化しました。

結果、Hot100で1位を獲得したのがモーニング娘。'17「邪魔しないでHere We Go!」。CD販売・ダウンロード・ストリーミング数(以下「実売数」)で1位、PCによるCD読取数で7位を記録。ただしTwitterつぶやき数14位、ラジオオンエア数は94位に留まっており、正直、一部の固定ファン層以外に広がりを感じない限定的なヒットの様相となっています。

一方2位にはジャニーズ系Sexy Zone「ぎゅっと」が初登場。実売数2位の他、PCによるCD読取数及びTwitterつぶやき数で1位を獲得。ラジオオンエア数でも21位とジャニーズ系としては比較的高順位。日テレ系ドラマ「吾輩の部屋である」主題歌。

ちなみにオリコンではSexy Zoneが初動11万8千枚で1位、モーニング娘。が初動11万1千枚で僅差ながらも順位が逆転しています。ただ、ビルボードのTop Single Salesチャートだとモーニング娘。が17万8千枚、Sexy Zoneが11万5千枚という結果に。オリコンといえば普段からジャニーズ系に妙に肩入れが激しい媒体なだけに今回の結果についても若干疑念を抱いてしまいます。いわばジャニーズ系に忖度した結果なんじゃないかと・・・。もっともモーニング娘。の方も相変わらずの7種同時リリースと、売上枚数が素直に人気と結びついているのか疑問な部分は否めないのですが。

なおSexy Zoneは前作「ROCK THA TOWN」の11万9千枚(1位)から若干のダウン。モーニング娘。'17は前作「BRAND NEW MORNING」の7万9千枚(2位)よりアップしています。

3位は相変わらず強い、DAOKO×米津玄師「打上花火」がワンランクダウンでベスト3をキープ。実売数4位、PCによるCD読取数3位のほか、You Tube再生回数では今週も1位を誇っており、人気を維持しています。

続いて4位以下の初登場曲です。まず4位に欅坂46「風に吹かれても」が先週の15位からランクアップしベスト10入り。10月25日リリース予定の新譜ですが、Twitterつぶやき数及びYou Tube再生回数で2位を記録し、ベスト10入りしてきました。

7位にはEXILE TAKAHIRO「Eternal Love」が初登場でランクイン。ハウステンボス「光の王国」CMソング。感情たっぷりの王道歌謡バラード。実売数は5位でしたが、ラジオオンエア数69位、PCによるCD読取数13位、Twitterつぶやき数35位が足をひっぱりこの順位に。ちなみにオリコンでは初動2万枚で4位初登場。前作「Love Story」の5万4千枚(3位)から大幅減。ソロデビュー作以降、初動売上が8万3千枚→5万4千枚→2万枚と順調に(?)ダウンしています。

8位初登場は女性アイドルグループBiS「I can't say NO!!!!!!!」。実売数3位を獲得したものの、PCによるCD読取数84位、Twitterつぶやき数63位だったほか、ラジオオンエア数では圏外という結果に。完全に一部の固定ファンのみのヒットという形に。オリコンでは初動売上1万4千枚で5位初登場。前作「SOCiALiSM」の7千枚(13位)よりアップしています。

初登場組最後は10位に韓国の女性アイドルグループTWICE「One More Time」がランクイン。軽快なEDMチューン。10月18日リリース予定のシングル。Twitterつぶやき数4位、You Tube再生回数8位でこちらもシングルリリースに先立ちベスト10入りしてきました。

他のロングヒット組ではEd Sheeran「Shape Of You」が先週から変わらず6位をキープ。実売数は5位から7位に、You Tube再生回数は3位から4位にダウンしましたが、まだまだ根強い人気を見せています。一方星野源「Family Song」は12位にランクダウン。ベスト10入りは7週に終わりました。

今週のHot100は以上。アルバムチャートはまた明日に!

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