2018年11月15日 (木)

こちらもK-POPが1位獲得

今週のアルバムチャート

http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

日韓関係が最悪の状況の中、そことは全く関係なく、アルバムチャートもK-POP勢が1位を獲得しました。

1位は韓国の女性アイドルグループTWICE「YES OR YES」が獲得。韓国でリリースされた7曲入りのミニアルバムの輸入盤。初動売上は3万2千枚。直近作は日本盤「BDZ」で、こちらの18万1千枚(1位)からはダウン。ただし輸入盤としての前作「Summer Nights:2nd Special Album」の2万6千枚(4位)からはアップしており輸入盤としては初の1位獲得となりました。

例の徴用工の判決やBTSをめぐる騒動でかなり険悪な状況の日韓関係ですが、シングルチャート同様、音楽シーンにはほとんど何の影響も及ぼしていないよう。ほとんどのファンは政治と文化を切り離しているということでしょうか。そういう意味では健全さを感じさせます。

K-POP勢は3位にもランクイン。男性アイドルグループEXOのこちらも韓国盤アルバム「DON'T MESS UP MY TEMPO」が初動売上2万5千枚で初登場。直近作は国内盤「COUNTDOWN」でこちらも初動8万9千枚(1位)よりはダウンしました。

そんなK-POP勢に挟まれる形で2位、4位にランクインしてきたのが男性俳優育成ゲーム「A3!」からのキャラクターソング集「A3! VIVID AUTUMN EP」「A3! VIVID WINTER EP」。初動売上はそれぞれ2万7千枚、2万4千枚。同シリーズの前作「A3! VIVID SPRING EP」「A3! VIVID SUMMER EP」の3万枚(2位)、2万7千枚(3位)からはダウンしています。

続いて4位以下の初登場盤。まず5位にはロックバンドMy Hair is Bad「hadaka e.p.」がランクイン。前作「mothers」ではオリコン初登場2位を記録するなど人気上昇中の彼らですが、本作は5曲入りのミニアルバム。初動売上2万枚はその「mothers」の3万1千枚(2位)からダウンしています。

さて、今週は世界のポップスシーンにその名を刻む「レジェンド」たちのアルバムが上位にランクインしてきています。まず6位にThe Beatles「The Beatles」が、そして8位にQUEEN「Bohemian Rhapsody(The Original Soundtrack)」がそれぞれランクインしました。

「The Beatles」のほうは「ホワイト・アルバム」の通称で知られる1968年にリリースした彼ら10枚目となるアルバム。その50周年記念アニバーサリー・エディションがリリースされ、初動売上2万枚で見事ベスト10入り。先日もポール・マッカートニーが来日し、多くのファンが会場に詰め掛けましたが、その変わらぬ人気ぶりをうかがわせる結果となりました。

そしてQUEENの方は現在、公開中の映画「ボヘミアン・ラプソディー」のサントラ盤。10月19日にリリースされており、先週の22位から大きくランクアップし、初のベスト10入りとなっています。QUEENのボーカル、フレディー・マーキュリーに焦点をあてた伝記映画で、大きな話題となっています。本作はその映画でも使われた彼らのヒット曲を収録したサントラ盤。1985年に行われたLive Aidを含む未発表のライブ音源が収録されたことでも大きな話題となり、サントラ盤も見事ベスト10入り。こちらもQUEENの変わらぬ人気をうかがわせる結果となっています。

その2枚のアルバムに挟まれる形で7位初登場となったのはパンクバンドHEY-SMITH「Life In The Sun」。初動売上1万枚は前作「STOP THE WAR」の7千枚(8位)からアップしています。

9位にはじん「メカクシティリロード」がランクイン。初音ミクを使用したいわゆる「ボカロP」として話題となり、特に楽曲と小説をリンクさせた「カゲロウプロジェクト」が大ヒットを記録した彼。初登場1位を獲得した2013年の「メカクシティレコーズ」以来、約5年半ぶり。久々となるニューアルバムとなりました。ただ初動売上は7千枚で、「メカクシティレコーズ」の7万5千枚(1位)からは10分の1という大幅ダウンの厳しい結果に。さすが移り変わりの激しいボカロシーンでは5年半というスパンは長すぎたのでしょうか・・・。

今週の初登場は以上。ベスト10全10作中9作が初登場となった今週のチャートですが、残った1枚はベスト10圏外からの返り咲き。10位に宇多田ヒカル「初恋」が先週のベスト50圏外からランクアップし、ベスト10に返り咲いています。ただ、こちらは11月7日にアナログ盤がリリースされた影響によるランクアップ。とはいえ、アナログ盤のみでベスト10入りという点に彼女の高い人気をうかがわせます。

今週のアルバムチャートは以上。チャート評はまた来週の水曜日に!

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2018年11月14日 (水)

例の騒動の影響はほとんどなし

今週のHot 100

http://www.billboard-japan.com/chart_insight/

今週、特にワイドショーなどで大きなニュースとして騒がれたBTS(防弾少年団)の原爆シャツやナチス風衣装着用の問題。今週は彼らのシングル「FAKE LOVE」がランクインしてきましたが、売上の結果を見る限り、そのニュースの影響はほとんどありませんでした。

もともと先行配信の影響でHot100では以前からランクインしていたのですが、CDリリースの影響もあり先週の28位からランクアップ。10月29日付チャート以来3週ぶりのベスト10入りとなりました。CD販売数で1位を獲得しているほか、ダウンロード数86位、ストリーミング数18位、ラジオオンエア数56位、PCによりCD読取数3位、Twitterつぶやき数9位、You Tube再生回数23位を記録。CD販売が先行しているのはアイドル系らしい傾向ですが、ストリーミング数が18位とダウンロードの順位を上回っているあたり、今回の騒動の影響でどんな曲を歌っているのか、ちょっと聴いてみよう、と考えた方も多かったのではないでしょうか。

オリコンでも初動売上45万4千枚という結果を残し1位初登場。前作「MIC Drop」の初動36万5千枚からアップしており、CD売上の面でも例の騒動の影響がほとんどなかったことが伺わせます。今回の騒動、特に原爆シャツ着用の問題については日本人としては、それ以前にやはり原子爆弾の残虐性を考えれば怒って当然のニュースだと思います。ただ一方では今回の結果を見ると、あれだけネット上で騒がれたにも関わらず、影響が軽微だったことから、ネットの影響(特に極端に騒いでいる連中の意見)は世間一般にほとんど影響を与えていないのではないか?とすら感じます。今回の件で出場濃厚と言われていた紅白が落選したり、各種テレビ出演が取りやめになったりして、それはそれで仕方ない面はあるのですが、テレビなどのメディアはあまりネットの騒ぎをうのみにしない方がいいのではないでしょうか。そう強く感じた今回の騒動でした。

さらに今週、同じく韓国の女性アイドルグループTWICE「YES or YES」が5位初登場。今週韓国でリリースされたアルバムに収録されている曲で、ダウンロード数15位、ストリーミング数2位、Twitterつぶやき数12位、そしてYou Tube再生回数では1位を獲得し、見事ベスト10入り。こちらは今日発表の紅白出演も決定。徴用工の判決の件で日韓関係が最悪な状況となっている中、政治と文化は違うことを示したNHKの方針にとりあえずは安心しました。

BTSが上位に入ってきた今週のチャートですが、米津玄師もまだまだその強さを見せています。先週1位の「Flamingo」は今週もワンランクダウンの2位。「Lemon」も先週から変わらず3位をキープ。結果、ベスト3のうち2曲が米津玄師という結果になりました。

続いて4位以下の初登場曲です。まず4位にback number「オールドファッション」が先週の81位からCDリリースにあわせて一気にランクアップしベスト10入り。TBS系ドラマ「大恋愛~僕を忘れる君と」主題歌。11月21日リリース予定のCDからの先行配信。ラジオオンエア数16位、Twitterつぶやき数51位の一方、ダウンロード数で見事1位を獲得し、ベスト10ヒットとなりました。

6位にはOxT「UNION」が初登場でランクイン。OxTは主にアニメソングへの楽曲提供を行っているオーイシマサヨシとTom-H@ckによるユニット。本作もアニメ「SSSS.GRIDMAN」のオープニングテーマ。CD販売数は15位でしたが、ダウンロード数は2位にランクイン。PCによるCD読取数10位、Twitterつぶやき数15位と上位に食い込み、結果、総合順位でベスト10入りしています。オリコンでは初動6千枚で初登場15位。前作「Silent Solitude」の1千枚(49位)から大きくアップしています。

8位初登場はUVERworld「GOOD and EVIL」。映画「ヴェノム」の日本語吹き替え版主題歌。CD販売数は2位ながらダウンロード数14位、ストリーミング数22位と、CD>ダウンロード>ストリーミングとアイテム的にCDや音楽ファイルの所有を求めるような、アイドル的固定ファンが多い傾向のチャートとなっています。ほか、PCによるCD読取数は5位ながらTwitterつぶやき数33位、ラジオオンエア数は95位に留まる結果に。オリコンでは初動売上3万枚で2位初登場。前作「ODD FUTURE」の3万7千枚(3位)からダウンしています。

初登場最後は10位に乃木坂46「帰り道は遠回りしたくなる」が先週の61位からランクアップ。11月14日にリリースされたシングルからの先行配信となります。

また今週はベスト10返り咲き組も1曲。女性シンガーソングライターあいみょん「今夜このまま」が先週の11位からランクアップし9位にランクイン。2週ぶりのベスト10返り咲きとなりました。今年の紅白出演が決まった彼女。これからますます注目度が高まりそう。この曲も11月14日にはCDリリースとなり、来週以降、さらに上位に食い込んでくる予感がします。

そして今週、DA PUMP「U.S.A.」は残念ながら5位から7位にランクダウン。You Tube再生回数も1位から2位に、ストリーミング数も2位から3位にそれぞれダウンしています。ただ紅白出演も決まり、年末にかけておそらくテレビ出演も増えてきそう。それだけに年末から来年はじめにかけて再度のランクアップもありそう。これから先、どれだけ粘れるのか、注目です。

今週のHot100は以上。明日はアルバムチャート。

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2018年11月13日 (火)

貫禄(?)の第6弾

Title:ムキシ
Musician:レキシ

最近はすっかり人気ミュージシャンの仲間入りをした池田貴史のソロプロジェクト、レキシのニューアルバム。毎回、日本史をテーマとしたちょっとユニークな歌詞と、ビックリするような豪華なゲストが目を惹きます。この豪華なゲストには「レキシネーム」という日本史にちなんだニックネームが与えられるのですが、今回のアルバムではレキシネーム、ビッグ門左衛門こと三浦大知や、オシャレキシこと上原ひろみも参加し話題となっています。

さて、ここ数作、すっかりベスト10の常連となり、最新のライブツアーでも横浜アリーナ2デイズが決まるなど、その勢いは止まるところを知りません。そんな彼のアルバムはここ数作、「安定度」が増し、インパクトあるポップチューンが増えてきたように感じていました。今回のアルバムはまさにそんな路線を突き進んだようなアルバム。特にインパクトあるポップなメロディーラインについては、歌詞とのバランスもよく取れた、いい意味で「売れるツボ」がわかってきたかのような今まで以上に耳に残るポップチューンが多く収録されていたように感じます。

今回のアルバムでもレキシらしいファンクチューンの「なごん」「GOEMON」からスタート。「GOEMON」でビッグ門左衛門こと三浦大知の透明感あるボーカルをうまくいかしつつ、どちらも「清少納言」「五右衛門」というキーワードを上手くサビにからませ耳に残るようなフレーズに仕上げています。続く「GET A NOTE」はアニメ「ゲゲゲの鬼太郎」の主題歌というタイアップ付の曲ですが、哀愁感あるメロもインパクトですが「下駄の音がしたんだ」というフレーズを「GET A NOTE GOT SIT DOWN」みたいに英語を発音するかのようにリズムにのせる歌い方も大きなインパクトになっています。

ミディアムテンポでメロウに聴かせる「出島で待ってる」「TAIROW~キミが目指してんのは~」も歌詞のユーモラスさと背反するようなおしゃれな雰囲気のメロとサウンドがインパクトなのですが、中盤で大きなインパクトがあったのが「KATOKU」「SEGODON」。どちらも80年代の産業ロックバンドそのままなシンセのサウンドを前に出した爽快なナンバーに。特に「KATOKU」はJourneyの「Separete Ways」をオマージュしたユーモラスなPVも大きな話題となりました。

後半もラテン歌謡風な「奈良に大きな仏像」、エレピでしんみり聴かせる「マイ会津」などユーモラスながらもしっかりと聴かせる曲で締めくくり。特に終盤の聴かせどころはオシャレキシこと上原ひろみが参加した「SAKOKU」で、ホーンセッションを入れたムーディーなナンバーなのですが、オシャレキシの表現力豊かなピアノの音色が大きなインパクトとなっています。

そんな訳で様々な楽曲のバリエーションを入れつつ、ゲストミュージシャンの個性も楽曲に取り込み、耳に残るインパクトあるフレーズを歌詞の側面でもメロディーの側面でもしっかりと楽曲の中に織り込んだアルバムになっていました。前作「Vキシ」では安定感ある作風でレキシのひとつの完成形と書いたのですが、今回のアルバムではその完成形がさらなる進化を遂げたように思います。特に今回のアルバムに関しては上でも書いた通り、完全に売れるためのツボをつかんだように感じる作品になっており、人気ミュージシャンとしてのある種の「貫禄」すら感じさせる傑作になっていたと思います。

個人的には好き勝手につくった1枚目の「レキシ」と並ぶ、レキシとしての最高傑作ではないかと思います。もっと言えば音楽的な側面では間違いなく彼のアルバムの中の一番の出来ですし、年間ベストクラスの傑作アルバムとすら感じました。とにかく最初から最後まで聴いていて純粋に楽しかった1枚。確かにこういうアルバムをつくってれば人気が爆発するのも納得です。

評価:★★★★★

レキシ 過去の作品
レキツ
レキミ
レシキ
Vキシ


ほかに聴いたアルバム

泣きたくなるほど嬉しい日々に/クリープハイプ

オリジナルアルバムとしては約2年ぶりとなるクリープハイプの新作。ハイトーンボイスで切ないラブソングを感情的に訴えるように歌うスタイルはいつもの彼らどおり。「ゆっくり行こう」「イト」のようにホーンセッションを入れた曲もありつつ、基本的にはシンプルなギターロックが主体。NHKみんなのうたで流れた「おばけでいいからはやくきて」は、キッズソングらしいユニークな歌詞なのですが、ある意味、文字通りの「迷子」の話ではなく、人生に迷った人たちへ向けた歌にも聴こえる点、尾崎世界観の作詞家としての実力を感じます。アルバム全体としてはクリープハイプらしさを強く感じる1枚でした。

評価:★★★★

クリープハイプ 過去の作品
吹き零れる程のI、哀、愛
クリープハイプ名作選
一つになれないなら、せめて二つだけでいよう
世界観
もうすぐ着くから待っててね

More Music/奇妙礼太郎

その名前の通り、非常に「奇妙」な名前にまずは大きなインパクトがある男性シンガーソングライター奇妙礼太郎。以前からその名前のインパクトもあって気になっていたのですが、ソロ名義でのメジャー2作目のアルバムではじめて彼の音源を聴いてみました。

楽曲はいきなり「エロい関係」と身もふたもないインパクトある曲名のナンバーからスタート。この曲はミディアムファンクのナンバーだったのですが、その後はロックンロール、ブルース、ネオアコ、フォークなど、ルーツ志向で聴かせるタイプの曲が多く収録されています。全体的にはどこか温度が低めの雰囲気を持っており、また郷愁的な感じにはなつかしさを感じる部分も。ちょっと薄味かな、と思う部分もあるのですが、これからに期待したいミュージシャンです。

評価:★★★★

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2018年11月12日 (月)

「雅楽」を取り入れたアンビエントの傑作

Title:Konoyo
Musician:Tim Hecker

カナダ人のエクスペリメンタルコンポーザー/サウンドアーティストの9枚目となるソロアルバムである本作は、日本人にとって非常に興味深いアルバムとなっています。今回のアルバムは日本での旅行中に大部分を制作。日本を代表する民間雅楽団体である東京楽所と共に、東京練馬の観蔵院というお寺で録音された音源を使用しているようで、タイトルである「Konoyo」も日本語の「この世」の意味。東京楽所の奏でる雅楽が伝統音楽であるのに対して、このアルバムの音楽は現在(=この世)の音楽であることを意味しているそうです。

そんな本作はエレクトロサウンドがベースとなりつつ、空間ある作風を聴かせるアンビエントのアルバム。基本的に全編、ミディアムテンポの楽曲が並び、伸びやかなサウンドを聴かせる作品となっています。そして一番興味深いのはやはり雅楽の使われ方でしょう。まずおもしろいのは一般的に日本人がイメージしそうな、いかにも「雅楽」といった感じのフレーズは本作ではほとんど登場しません。

例えば1曲目「This Life」でエフェクトにより増幅しつつ流れてくるのは笙の音色でしょうか。メタリックさもある独特の音色が幽玄な雰囲気を醸し出し、確かに雅楽的な要素も感じるのですが、あくまでも現在の音楽としてのアンビエントの中で効果的に用いられているのにとどまります。

続く「In Death Valley」でも笛や太鼓の音が登場しますが、あくまでも楽曲の背後で静かに流れているだけ。楽曲としては分厚いエレクトロサウンドがスペーシーに展開するスケール感ある作品としてまとまっています。

和楽器の要素を強く感じるのは最後の「Across to Tokyo」でしょうか。ノイジーでフリーキーな雰囲気を感じる前半から、後半はおそらく笙や笛の音色で埋め尽くされ、優美な雰囲気を感じるナンバー。最後は笙の音色で優雅に締めくくられます。ただこの楽曲にしても、あくまでもノイジーなエレクトロサウンドとその背後で流れる静かでアンビエント色強いメロディーラインが大きな軸となっている楽曲となっています。

アルバム全体としてはあくまでも雅楽の楽器を効果的に用いて、優美で優雅な雰囲気を醸し出してはいるのですが、「雅楽」のアルバムではありません。タイトルである「この世」もあくまでも伝統音楽である雅楽と対比されたタイトルであるように、あくまでも「現在の音楽」であることに拘っています。おそらくこれが日本人なら「雅楽」であることを必要以上に意識して、いかにも雅楽的なフレーズを前に押し出しそう・・・。雅楽に対してあくまでも客観的なスタンスを感じます。

ただし、雅楽らしい部分が少ないとはいえ、日本人にとってはなじみのある雅楽の楽器の音色が流れてきており、またそれによって生み出された優雅な雰囲気は日本人にとってはどこか琴線に触れるものがあります。本作は海外メディアでも非常に評判が高いようですし、ほぼMade in Japanの作品として日本でももっと注目されてもよさそうなのですが・・・。日本人にとってはまず注目したい作品です。

評価:★★★★★


ほかに聴いたアルバム

Collapse EP/Aphex Twin

約2年ぶりとなるAphex Twinの新作。5曲28分の長さの作品で、全体的にはいつものAphex Twinらしい、変態的なビートが展開されつつもどこかメロディアスで惹きこまれるサウンドが特徴的。良くも悪くもいつも通りの彼といった印象が強く、正直言うと目新しさは少ない・・・というよりも30分弱であっさりすぎるかも、という印象でしたが、とりあえずは彼の新作が聴けた、ということだけでも満足感を得られる作品でした。

評価:★★★★

Aphex Twin 過去の作品
Syro
Computer Controlled Acoustic Instruments pt2 EP
orphaned deejay selek 2006-2008(AFX)
Cheetah EP

Medicaid Fraud Dogg/PARLIAMENT

FUNKADELIC名義でのアルバムは2014年にリリースされていたものの、PARLIAMENT名義では実に38年ぶり(!)となるニューアルバム。今、流行の真っただ中にあるトラップを取り入れるなど、一応今風にアップデイトしているのですが、これに関しては若干「取り合えず流行っているから取り入れました」的なやっつけ感は否めず。全体的にもパワー不足の感もあるのですが、ただそれでも所々にしっかりとどこかコミカルで楽しい、ライブ映えしそうなファンクナンバーがしっかりと収録されており、CDにして2枚組全120分に及ぶアルバムながらも最後まで楽しむことが出来ました。

評価:★★★★

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2018年11月11日 (日)

遊び心あふれるユニークな企画から登場

Title:カンタンカンタビレ
Musician:奥田民生

また奥田民生がちょっとマニアックな、でも非常にユニークな企画から登場したアルバムをリリースしました。 今回のアルバムタイトルともなった「カンタンカンタビレ」という企画は、もともと2017年の秋からスタートした企画。 様々なミュージシャンをゲストとして呼びつつ、彼がかつて他のミュージシャンに提供した楽曲のセルフカバーを、宅録スタイルのDIYレコーディングを行い、その模様をYou Tubeで配信したもの。アナログレコーディングの全盛期に名機と称され、現在は入手困難な“8トラックオープンリールテープレコーダー「TEAC 33-8」"、“アナログミキサー「TASCAM M-208」"を使用してのレコーディングだそうです。

以前にも彼は「ひとりカンタビレ」と称して、ライブイベントでファンの前で実際にレコーディングを行う企画を行ったことがあります。今回の「カンタンカンタビレ」はいわばその続編的な企画。曲がどういう風に出来上がるかを含めてファンに伝えたいという彼のこだわりを感じさせます。

本作はそんな「カンタンカンタビレ」企画から生まれた曲の中から、本人曰く「自分の曲より真面目につくっているかも(笑)」と公言した11曲を収録した作品。ちなみに動画の方もチラッと見たのですが、奥田民生が録音のやり方や機材などについて解説しつつ、本当に録音している風景をそのまま配信しています。レコーディングに興味のある方とか、楽器をやっていた方にとってはかなり興味深く見ることができるのではないでしょうか。

楽曲的には比較的、ルーツ志向が強く、シンプルな曲が収録されています。奥田民生らしい、と感じるような曲もありつつ、他のミュージシャンへの提供曲だからでしょうか、比較的「奥田民生カラー」は薄味にしているような印象を受けました。曲によっては提供ミュージシャンの「顔」がよく見えてくるような曲もあり、一番典型的だったのはPUFFYへ提供した「モグラライク」。軽快なメロディーラインからしてそのまんまPUFFYらしい楽曲で、奥田民生が歌っているのに、バックからPUFFYの2人の歌声が流れてくるよう(笑)。また石川さゆりに提供した「スロウサーフィン」は石川さゆりのイメージにピッタリのムーディーな雰囲気が漂う楽曲になっていました。

レコーディング的にもシンプルなロックンロールの「トキオドライブ」からスタートし、比較的シンプルなバンドサウンドが中心ながらも、楽曲によっていろいろな音の感じが試されている感のあり、ここらへんはまだ見ていませんが、You Tubeの動画で録音風景を確かめてみたいところ。特に「プールにて」ではエフェクトをかけまくってサイケな雰囲気に仕上げているので、ここらへん、どのようにレコーディングを行ったか、動画を見てみたくなりました。

もちろん、この企画を抜きにして純粋なセルフカバーアルバムとしてもよく出来たアルバムだったと思います。いかにも「奥田民生の曲」といった感じの曲は多くないものの、ルーツ志向のサウンドにどこかユーモラスなテイストを感じる歌詞とメロという、彼特有の魅力がつまったような曲ばかり。また、全体的に脱力感があり、なにより奥田民生本人が演奏を楽しんでいるように伝わってきました。

とにかく楽しい11曲。まだYou Tubeの配信はチラッとしか見ていないのですが、時間を見つけて少しずつ見ていきたいなぁ。いい意味で実に彼ららしい遊び心たくさんのアルバムでした。

評価:★★★★★

奥田民生 過去の作品
Fantastic OT9
BETTER SONGS OF THE YEAR
OTRL
Gray Ray&The Chain Gang Tour Live in Tokyo 2012
O.T.Come Home
秋コレ~MTR&Y Tour 2015~
奥田民生 生誕50周年伝説“となりのベートーベン"
奥田民生になりたいボーイに贈るプレイリスト
サボテンミュージアム


ほかに聴いたアルバム

じゃぱみゅ/きゃりーぱみゅぱみゅ

一時期に比べると人気の面でかなり落ち着いてしまったきゃりーぱみゅぱみゅ。新作はちょっと間が空いてベスト盤を挟んだものの約4年ぶりのアルバムとなりました。前々作、前作といずれもチャート1位を獲得していた彼女ですが、最新作ではなんと最高位12位といきなりベスト10落ち。かなり厳しい結果となっています。

ただ、確かにいままでのアルバムと比べると少々厳しいものを感じます。基本的には本作も中田ヤスタカプロデュースによる軽快で楽しいポップチューンが並んでいます。ただ、きゃりーのいままでの曲の特徴といえば、一度聴いたら耳に残るインパクトあるワンフレーズが大きな特徴。良くも悪くもサビのインパクト一発勝負的な部分が大きかったのですが、残念ながら本作で言うと完全なネタ切れ。このネタ切れについてはベスト盤の時に気になっていたのですが、本作ではその不安が的中してしまったようです。

正直言うと、人気的にも「かわいい」で売って来た彼女の売り方についても今が正念場ように感じます。今後、どんな方向性にシフトしていくのでしょうか。残念ながら今回のアルバムではその方向性について提示されていませんでしたが、今後のベクトルについて非常に気にかかってしまいアルバムでした。

評価:★★★

きゃりーぱみゅぱみゅ 過去の作品
なんだこれくしょん
ピカピカふぁんたじん
KPP BEST

IMPERIAL BLUE/モーモールルギャバン

約1年4ヶ月ぶりとなるモーモールルギャバンの新作は初のセルフプロデュースとなる5曲入りのミニアルバム。今回も狂気を秘めたような歌詞やサイケデリックなダンスナンバーなどが魅力的。ただ、全体的なインパクトはちょっと薄めな感じ。5曲という短さもあって、それなりの勢いは感じつつも、ちょっと物足りなさも感じてしまいました。

評価:★★★★

モーモールルギャバン 過去の作品
クロなら結構です
BeVeci Calopueno
僕は暗闇で迸る命、若さを叫ぶ
モーモールル・℃・ギャバーノ
シャンゼリゼ
PIRATES of Dr.PANTY
ヤンキーとKISS

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2018年11月10日 (土)

40年目のベスト盤

Title:海のOh,Yeah!!
Musician:サザンオールスターズ

今年、なんとデビュー40周年(!)を迎えるサザンオールスターズがリリースした2枚目となるベストアルバム。ベスト盤としては20周年の時にリリースし大ヒットを記録した「海のYeah!!」から20年ぶりとなるベスト盤になります。「海のYeah!!」の時も大ヒットを記録し大きな話題となったのですが、そこからもう20年も経つのか・・・と感慨深くなってしまいます。ちなみにタイトルの読み方は「うみのおや」だそうで、要するに「生みの親」をもじったタイトル。彼ららしいユーモラスセンスあふれるタイトルになっています。

ただ、「海のYeah!!」までの20年間、彼らは12枚のアルバム、38枚のシングルをリリースしていますが、「海のYeah!!」以降、本作まででリリースされたのは活動休止期間もあったため、わずか3枚のアルバムと16枚のシングルをリリースしたのみ。また、この20年間、ヒット曲をめぐる環境に大きな変化があったとはいえ、国民的大ヒットといえるのは「TSUNAMI」の1枚のみ。正直言って、ベスト盤を選曲する際の母集団となる曲数に大きな違いがあることもあって、ベスト盤としてのインパクトは誰もが知っているヒット曲だらけだった前作「海のYeah!!」に比べると、弱く感じてしまう点は否めません。

しかし、そういった点を差し引いても、このアルバムに収録されている曲を聴くと、あらためてサザンオールスターズのすごさを感じます。当たり前のことかもしれませんが、メジャーシーンでCDをリリースし、さらにヒットを飛ばすミュージシャンは、誰も私には持っていない「才能」を感じさせます。そんな才能あふれるミュージシャンたちの中にあっても、サザンオールスターズ、桑田佳祐の才能に関してはメロディーラインのすごさ、取り入れるジャンルの幅、ポップスと挑戦心のバランス、歌詞の内容とユーモアセンス、どれをとっても格の違いを感じてしまいます。

若さゆえの勢いがあり才気あふれていた「海のYeah!!」に収録されている楽曲に比べると、今回のベスト盤に収録された楽曲に関しては、良くも悪くもサザンオールスターズらしい、と感じるような作品が並んでいます。普通は〇〇らしい曲が並んでいるというと似たような曲ばかりが並ぶようなパターンが彷彿とされるでしょう。ただサザンの場合は一言でサザンらしいといっても、そのバリエーションだけで何パターンもあるため、似たような曲が並んでいるという印象をほとんど受けません。

本作でもおなじみのバラードナンバー「TSUNAMI」からスタートし、打ち込みのサウンドを入れた「イエローマン~星の王子様~」やハワイアンに歌謡曲の要素を加えたような「SEA SIDE WOMAN BLUES」、ギターロックな「01MESSENGER ~電子狂の詩うた~」にダンスチューンの「DIRTY OLD MAN ~さらば夏よ~」、沖縄民謡の要素を取り入れた「神の島遥か国」と実にバラエティー豊富。様々なジャンルの音楽性を取り入れつつ、それを高い次元でしっかりとポップにまとめあげ、かつサザンとしての色をしっかりとつけている桑田佳祐の才能には改めて舌を巻かされます。

個人的にその中で特に気に入っているのが原由子ボーカルの「唐人物語 (ラシャメンのうた) 」。和風なメロディーラインの美しいこと美しいこと・・・。この美メロには本当にうっとりさせられますし、またこのメロディーラインに原由子のボーカルがピッタリとマッチしています。原由子のソロ曲で有名な「花咲く旅路」に通じる、和風の美メロを聴かせてくれます。

冒頭にも書いたとおり今回のベスト盤で「国民的ヒット曲」と言えそうなのは「TSUNAMI」のみかもしれませんが、そんなことは全く関係ない、サザンの才能を再認識させるような名曲たちが収録されています。全音楽リスナーにとってマストなベストアルバム。まだまだサザンの活躍はこれからも続きそうです。

評価:★★★★★

サザンオールスターズ 過去の作品
葡萄

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2018年11月 9日 (金)

魅力を再認識

Title:miwa THE BEST
Musician:miwa

今年、デビュー8年目を迎えたシンガーソングライターmiwaの初となるベストアルバム。 デビュー直後にブレイクし、その後、積極的にシングルをリリースしている彼女なだけに、デビューからまだ8年というのはちょっと意外な印象を受けます。本作ではデビュー以来、今年5月にリリースしたシングル「アップデート」までの全24枚のシングルを(ダブルA面曲を含め)全曲、リリース順に収録した内容となっています。

miwaに関してはいままで基本的にオリジナルアルバムは一通り聴いてきました。彼女のようなタイプのポップなメロをシンプルなギターロックに載せて聴かせるというガールズロック的なタイプのミュージシャンが個人的に好みなので・・・ということもあったのですが、ところどころでポップなメロが耳を惹くものの、基本的には典型的なJ-POPで良くも悪くもありがちなポップスミュージシャンという、どちらかというとネガティブな印象も受けていました。

ただ、今回、シングル曲をこうやって並べたベスト盤をあらためて聴いてみると「なんだかんだ言って、なかなかいいじゃん」というポジティブな印象を強く受けました。メロディーラインは十分なインパクトもあり、アルバムの中では若干いろいろなジャンルに手を伸ばしすぎのように感じたのですが、シングルではロック寄りの曲、打ち込みを入れた曲、アコースティックなナンバー、ホーンを入れた曲など、基本的にはシンプルなギターロックを中心としてほどよいバランスも感じられ、それなりに統一感を感じられました。

特にメロディーラインについては、ところどころに私にとって壺にはまるグッとくるメロディーラインが顔を覗かせたりしており、私にとっては大きな魅力になっています。個人的に好きなのが「ミラクル」のサビの回転するかのようなフレーズだとか、「360°」の半音ずつ徐々に上昇するようなサビのフレーズだとか、個人的にはかなりの壺です。

ほかにも「Kiss you」の軽快なフレーズとか「fighting-φ-girls」の疾走感ある爽やかなフレーズなども魅力的。ベタベタな歌謡曲路線とはいえ「夜空。」なども仰々しくも哀愁たっぷりのメロディーが大きなインパクトとなっています。

歌詞は基本的に「片想い」「あなたがここにいて抱きしめることができるなら」のような女の子の気持ちをストレートに歌ったラブソングやブレイク作になった「chAngE」や「fighting-φ-girls」のような前向き応援歌がメイン。ここらへんはいかにもJ-POP的という印象も受けるのですが、女の子の気持ちをストレートに歌ったラブソングは具体的に歌われた歌詞の内容といい、あらためて聴いてみるとなかなか心に響くものがあります・・・が、なんとなく「女の子の飾らない本音」というよりは、「男の子がイメージしそうな『女の子の本音』」といった印象も。正直言うとmiwaは女性陣からは「あざとい」と嫌われがちなのですが、その理由がここらへんにあるのかなぁ、なんていう印象を受けました。

そこらへん本作にも収録されている「Princess」あたりはいかにもといった感じで、男性視線でもちょっとあざといと感じてしまう部分も(^^;;まあ、そんな点含めて、野郎には魅力的といえば魅力的なのですが・・・。

そんな訳で正直アルバム単位だと彼女の「悪い」部分ばかりが目立ったような印象もありますが、シングルのみをまとめて聴くと、彼女の「良い」部分がきちんと集約されていたように感じます。そういう意味でも彼女は典型的なシングル向けのミュージシャンなのかも。miwaの魅力を再認識できたベストアルバムでした。

評価:★★★★★

miwa 過去の作品
guitarium
Delight
ONENESS
SPLASH☆WORLD


ほかに聴いたアルバム

スキマノハナタバ~Love Song Selection~/スキマスイッチ

デビュー15周年を迎えたスキマスイッチが「記念日に贈りたい曲、記念日に聴きたい曲」をテーマに楽曲を選挙区したセレクションアルバム。ミュージシャン名にかけている訳ではありませんが、オリジナルアルバムの間の隙間を埋めるだけの企画といった感じ・・・。ライブアルバムを含め、彼ら、こういう「企画盤」的なアルバムが妙に多いような印象も。選曲的にも楽曲自体ももちろん申し分ないのですが、よほど熱心なファン以外には積極的におすすめはできないかも。楽曲自体は申し分なく5つですが。

評価:★★★

スキマスイッチ 過去の作品
ARENA TOUR'07 "W-ARENA"
ナユタとフカシギ
TOUR2010 "LAGRANGIAN POINT"
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2018年11月 8日 (木)

こんな週に日韓合同グループが1位獲得

今週のアルバムチャート

http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

今週1位はIZ*ONE「COLOR*IZ」が獲得しました。

「アイズワン」と読むこのグループは韓国のオーディション番組「PRODUCE 48」から生まれたグループ。この番組では韓国の芸能事務所に所属する練習生のほか、日本からAKBグループのメンバーが参加し、日韓合同という形で番組が進められていきました。そしてこのグループはこの番組の合格者によって結成されたアイドルグループで全12名のうち3名が日本人という陣容になっています。

このアルバムは韓国でのデビュー作なのですが、初動売上1万1千枚を獲得し、輸入盤でありながらも初登場1位を記録しました。ただ、ご存じのように現在、戦時中の徴用工の補償を巡る問題で日韓関係が現在、最悪な状況となっています。そのような状況の中、アルバムチャートで1位を獲得するのがこのような日韓合同グループというのは偶然の出来事なのでしょうが、ある種の「希望」も感じられるチャートと言えるかもしれません。

2位はMr.Children「重力と呼吸」が5位からランクアップしベスト10返り咲き。売上枚数は1万2千枚から9千枚にダウンしていますが、根強い人気を見せつける結果となりました。

3位には先週1位のケツメイシ「ケツノポリス11」が2ランクダウンながらもベスト3をキープしています。

続いて4位以下の初登場盤です。まず4位にはavexの男女混合ダンスグループlol「lml」がランクイン。AAAの二番煎じ後継者的なグループという感じでしょうか。アルバムでのベスト10入りは本作が初。初動売上7千枚は前作「lolol」の6千枚(16位)から若干のアップ。

6位には先日解散した2人組女性ロックバンドチャットモンチーのベストアルバム「BEST MONCHY 1-Listening-」がランクイン。彼女たち13年のキャリアを網羅したオールタイムベストとなっています。ちなみに「2」はPVやライブ映像を収録したDVDとなっています。初動売上は6千枚。直近のオリジナルアルバム「誕生」の9千枚(13位)からダウン。ベスト盤としては前作となる「チャットモンチーBEST~2005-2011~」の3万3千枚(2位)からは大きくダウンしてしまっています。

7位には女性シンガーソングライター柴田淳「ブライニクル」がランクイン。約1年ぶりとなるニューアルバム。初動売上6千枚は前作「私は幸せ」の7千枚(7位)から若干のダウン。

初登場ラストは9位。「TVアニメ 『Free!-Dive to the Future-』キャラクターソングミニアルバム Vol.1 Seven to High」がランクイン。タイトル通り、テレビアニメ「Free!-Dive to the Future-」のキャラクターソング。初動売上4千枚でベスト10入りです。

今週のベスト10は以上ですが、今週は復活盤が1枚。今週4位にDJ和「ラブとポップ ~好きだった人を思い出す歌がある~ mixed by DJ和」が先週の13位からランクアップ。8月27日付チャート以来、11週ぶりのベスト10返り咲きとなりました。売上枚数も先週の4千枚から7千枚にアップ。驚異的なロングヒットを記録している本作ですが、ここに来ての売上増には驚き。詳細は不明ですが、先月22日に本作のロングヒットを記念してライブイベント「ラブとポップフェス」を開催したそうなので、それに伴い露出が増えた影響でしょうか。

今週のアルバムチャートは以上。チャート評はまた来週の水曜日に!

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2018年11月 7日 (水)

米津玄師人気爆発

今週のHot 100

http://www.billboard-japan.com/chart_insight/

今週は米津玄師がすごいことになっています。

まず1位にはニューシングル「Flamingo」がランクイン。先週の11位からCDリリースにあわせてランクアップ。SONYワイヤレスイヤホン「WF-SP900」CMソング。和風なこぶしも取り入れたようなメロディーラインに妖艶さを感じるサウンドが特徴的。特にサウンドはベースによるリズムにグッとグルーヴィーさが増した印象があり、いままでの楽曲からさらに深化を遂げた印象もあります。CD販売数、ダウンロード数、ラジオオンエア数、PCによるCD販売数で1位獲得。Twitterつぶやき数は2位、You Tube再生回数3位とすさまじい勢いでの1位獲得となっています。

オリコンでも本作は初動売上22万8千枚で1位獲得。まさにCDの売上の側面でも人気が爆発した形となります。前作「Lemon」の19万4千枚(2位)からさらにアップしています。ちなみにこの前作「Lemon」は今週、3位にランクイン。こちらも根強い人気を見せています。CD販売数12位、ダウンロード数4位、PCによるCD読取数3位、Twitterつぶやき数14位、そしてYou Tube再生回数2位と、こちらはなんと「Flamingo」より上位にランクインしています。

さらに4位には「Flamingo」と両A面扱いの「TEENAGE RIOT」が初登場でランクイン。ダウンロード数では「Flamingo」に続く2位を獲得、ラジオオンエア数で21位、You Tube再生回数で4位を獲得しているほか、なんとTwitterつぶやき数では1位を獲得しています。バンドサウンドを前に押し出したロック色の強いナンバーになっており、「Flamingo」よりこちらが好みという方も少なくないかも。

そんな訳で今週、3作同時ランクインという結果となった米津玄師。あらためて彼の高い人気のほどを感じさせます。さらにベスト10以下でも12位に「Flamingo」のカップリング「ごめんね」が、20位に「LOSER」がランクインしていますし、ベスト100圏内になんと10曲がランクインという快挙を達成。この人気はまだまだ続きそうです。

さて、そんな米津玄師の快進撃が目立つ今週のチャートですが、ほかの初登場曲に移りましょう。まず2位にはGENERATIONS from EXILE TRIBE「少年」が先週の77位からランクアップし、CDリリースにあわせてベスト10入り。爽やかなバラードナンバー。CD販売数2位、ダウンロード数19位、ストリーミング数12位とCD販売数が圧倒的に上位に来ており、アイテム的にCDを購入されている傾向が強いアイドル的人気が伺わせます。ほかにはラジオオンエア数5位、PCによるCD読取数5位、Twitterつぶやき数3位、You Tube再生回数43位を記録。オリコンでは初動売上7万1千枚で2位初登場。前作「F.L.Y. BOYS F.L.Y. GIRLS」の8万9千枚(2位)からランクダウンです。

6位には韓国の男性アイドルグループSF9「Now or Never」が初登場でランクイン。CD販売数3位のほか、Twitterつぶやき数で24位にランクインし、その他はすべて圏外という典型的な固定ファン層のみに支えられたアイドル的人気が伺えるチャート傾向となっています。オリコンでは初動売上4万5千枚で3位初登場。前作「マンマミーア!」の3万6千枚(4位)よりアップしています。

9位初登場はハロプロ系女性アイドルグループアンジュルム「タデ食う虫もLike it!」がランクイン。テレビ東京ドラマ「このマンガがすごい!」オープニングテーマ。CD販売数5位、ダウンロード数59位と、CDをアイテム的に購入する、いかにもアイドル的なチャート傾向に。ほか、PCによるCD読取数22位、Twitterつぶやき数44位にランクインしています。オリコンでは初動売上4万枚で5位初登場。前作「泣けないぜ...共感詐欺」の4万4千枚(2位)からダウンしています。

最後10位にはUru「プロローグ」がランクイン。TBS系ドラマ「中学聖日記」主題歌。Uruは本名・生年月日・出身地等非公開の「謎の」女性歌手という建付けだそうで、本作は12月5日リリースのCDからの先行配信となります。ダウンロード数3位、Twitterつぶやき数73位でベスト10入りを果たしました。

続いてベスト10圏外からの返り咲き組が1曲。7位にSKE48「いきなりパンチライン」が先週のベスト100圏外からランクアップ。7月30日付チャート以来、18週ぶりのベスト10返り咲きとなっています。おそらく、握手会のための劇場盤CDの通販等の影響えはないかと思われます。

そしてロングヒット組ではDA PUMP「U.S.A.」は今週は先週と変わらず5位をキープ。ちなみに先週2位にランクダウンしたYou Tube再生回数は今週1位に返り咲き。ただ一方、7月9日付チャート以来1位をキープしてきたストリーミング数は今週2位にダウンしてしまいました。とはいえまだまだ高い人気をキープしているこの曲。ロングヒットはまだまだ続きそうです。

今週のHot100は以上。明日はアルバムチャート。

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2018年11月 6日 (火)

ジャケットのキャラクターがまず目を惹く

Title:コレでしょ
Musician:コレサワ

今回紹介するのは、最近話題となっている女性シンガーソングライター、コレサワのメジャー2枚目となるアルバム。まず私が彼女のことを知ったのは、非常に目を惹くジャケットに出てくる謎のキャラクター。イラストレイターのウチボリシンペの描く「れ子」というクマのキャラクターだそうで、彼女自身は基本的に顔出しNGで、このクマのキャラクターの被り物をかぶってインタビューなどに答えているようです。

さてそんな彼女の歌う楽曲の大きな魅力は女性の恋愛に対する心境を素直に、本音ベースに、時には「どぎつさ」も感じられる表現で綴っている歌詞の世界でしょう。特に今回のアルバムでも大きなインパクトとなっているのが1曲目「彼氏はいません今夜だけ」。タイトル通り、女性の浮気心を素直な心境で綴っている歌詞で、浮気の経験がなくてもその気持ちはわかるという女性陣も多そう・・・。タイトルやこのタイトルをそのまま歌うサビの部分など、一度聴いたら忘れられないインパクトを持っています。

ほかにも少しずつ心が離れていく恋心を切なく描く「いたいいたい」や満員電車ならどさくらに紛れてくっつけるよね、とかわいらしく歌う「君と満員電車」、切ない片思いをプラネタリウムに反映させる「プラネタリウムに憧れた」、恋人との日常を描いた「君とぬいぐるみ」など、女性の心境をストレートに、かつ素直につづった歌詞が続いていきます。率直に綴られる女心はおそらく男性にとってもいろいろな意味で印象に残るもの。この歌詞の世界が彼女の大きな魅力となっています。

ちなみにメロとサウンドについては比較的シンプルなギターロックといった印象。メロディーラインは至ってシンプルで素直なポップといった印象ですし、アコギやピアノなどを入れた曲もあるものの、サウンドの面はいたってシンプル。あくまでも歌詞で勝負という印象を受けますし、また変に中途半端にいろいろなタイプのサウンドに手を伸ばさないのは好感も持てます。

ボーカルについてはちょっとねちっとした色っぽさも感じるボーカルはaikoに通じるものもありますし、また歌詞も含めてどこか阿部真央に通じるような印象も。ちなみに「東京コロッケ」などコミカルな曲もあったりして、このコミカルな雰囲気は阿部真央に近いような印象もあります。

ちょっと残念なのが「彼氏はいません今夜だけ」は歌詞の選び方といいサビへの歌詞の載せ方といい、非常にインパクトがあるのですが、それ以外の曲に関してはこの曲ほどのインパクトを感じなかった点。サウンドとメロディーが比較的薄味なので、もうちょっと濃い歌詞の曲が多くてもよかったのかなぁ、とも感じてしまいました。

ただ、その点を差し引いても女性心理をストレートに描いた歌詞は非常に魅力的ですし、これからも非常に楽しみなシンガーなのは間違いありません。そのビジュアルインパクト(?)を含め、今、注目しておいて間違いないシンガーでしょう。これからも切ない名曲が次々と聴けそうです。

評価:★★★★

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«キュートなボーカルが魅力的なレトロポップ