2021年1月22日 (金)

メンバーそれぞれがボーカルを取った連作

Title:5EPs
Musician:Dirty Projectors

アメリカはブルックリンを拠点とするインディーロックバンドDirty Projectors。以前から高い評価を受けているバンドなのですが、非常にメンバーの出入りが激しいバンドでもあり、2017年にリリースされた「Dirty Projectors」の頃はメンバーが全員脱退し、フロントマンのデイヴ・ロングストレスのソロプロジェクトであった時期もありました。その後、メンバーが再び追加され、現在は再び5人組となった彼ら。そんな彼らが2020年にリリースしたのは、4曲編成のEPシリーズ5枚。それもそれぞれ別のメンバーがリードボーカルを務めており、さらに作風もそれぞれ大きく異なるというユニークな試み。本作は、そんな昨年にリリースされた5枚のEPをまとめたアルバムとなります。

まずアルバムの先頭を切るのがマイア・フリードマンのボーカルによる「Windows Open」。アコースティックギターを主軸に据えたフォーキーなメロディーを、彼女の清涼感あふれるボーカルで歌い上げる楽曲が並んでおり、Dirty Projectorsのイメージからすると、少々意外な印象すら受ける作風となっています。特に「Search For Life」などはカーペンターズを彷彿とさせるようなフォークロックナンバー。まずその美しい歌声とメロディーラインに聴き惚れる楽曲が並びます。

それに続くのはパーカッションのフェリシア・ダグラスがボーカルを取る「Flight Tpwer」。メロウなR&Bを基調とした楽曲が並んでおり、その楽曲のイメージがグッと変わります。また、パーカッショニストがボーカルを取る作品が並ぶ影響か、リズムが特徴的で耳を惹く楽曲が多いのも印象的。打ち込みのリズムが複雑な「Lose Your Love」やトライバルな作風の「Self Design」など、ユニークなリズムの楽曲が並びます。

第3弾の「Super Joao」はデイヴ・ロングストレスがボーカルを取る作品。こちらはボサノヴァの神様として知名度も高いジョアン・ジルベルトに捧げる形での作品となっており、アコースティックなサウンドで静かに聴かせるボサノヴァ調の作品が並ぶのが特徴的。これまたグッと作風が変わったかと思えば、続く「Earth Crisis」はキーボードのクリスティン・スリップがボーカルを取っているのですが、現代音楽的なストリングスや木管などのサウンドを取り入れた作品となっており、いままでの中ではもっとも実験度の高い作品となっています。

そして最後を締めくくる「Ring Road」は、まさにそれぞれバラバラだったメンバーが団結する、バンドサウンドを前に出したアルバムになっています。軽快なギターロックチューン「Searching Spirit」「No Studying」や男女ツインボーカルや打ち込みのリズムを取り入れたラストの「My Possession」など、まさにバンドとしてのDirty Projectorsをしっかりと聴かせる内容になっています。

こういうメンバーそれぞれがバラバラに楽曲を作り、それを1枚のアルバムとして無理やり集約する作品というのは珍しくはありません。UNICORNなどもソロでそれぞれ楽曲を作り、それをまとめた作品をリリースしていますし、ブルーハーツの「PAN」もメンバーがバラバラに作ったアルバム。さらに古くは、ビートルズの「ホワイトアルバム」などまさにその典型例でしょう。ただ、それらの作品はいずれもバンド解散直前に作成されており、バンドとして統率が取れなくなってきたころに作成されている作品がほとんどです。

しかし本作に関して言えば、いままではデイヴ・ロングストレスのワンマン色も強かったDirty Projectorsが、バンドとして一体化するため、メンバーそれぞれを前に押し出した作品をあえて作った、という印象を受けます。また結果として、Dirty Projectorsの音楽性のすそ野もグッと広がったようにも感じました。まさに最初はメンバーそれぞれがボーカルを取るEPが並びつつ、最後はバンドとして一体となるEPをリリースした、というリリースの流れが、バンドがバラバラになっているのではなく、むしろ一体感を強めているということを感じさせます。

もっとも、Dirty Projectors自体、非常にメンバーの出入りが多いバンドなだけに、今後、どう展開していくのかは非常に不透明なのですが・・・ただロックからフォーク、R&Bからボサノヴァまで取り入れた今回のアルバムは、これからの彼らの活動にも強い影響を与えそう。次のアルバムにも大いなる期待が持てそうな、そんなアルバムでした。

評価:★★★★★

Dirty Projectors 過去の作品
SWING LO MAGELLAN
Dirty Projectors
Lamp Lit Prose


ほかに聴いたアルバム

Covers/James Blake

Covers_james-blake

James Blakeの新作は、配信限定となる6曲入りのEP盤。タイトルの通りのカバーアルバムになるのですが、なんと1曲目にいまをときめくBillie Eilish「when the party's over」のカバーに挑戦!ほかにもFrank Oceanやスティーヴィー・ワンダーなど、R&Bの楽曲を中心にカバー。どの曲もピアノと、彼の清涼感ある美しいボーカルで、完全にJames Blakeの色に染め上げており、しっかりと彼らしいアルバムに仕上げていました。

評価:★★★★★

JAMES BLAKE 過去の作品
JAMES BLAKE
ENOUGH THUNDER
OVERGROWN
The Colour In Anything
Assume From

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2021年1月21日 (木)

ジャニーズ系が目立つチャート

今週のHot Albums

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今週のHot Albumsはジャニーズ系が目立つチャートとなりました。3位に先週1位だったSixTONES「1ST」が2ランクダウンながらもベスト3をキープ。さらに4位初登場となったのがジャニーズ系の新ユニット7ORDER「ONE」。CD販売数3位、ダウンロード数8位、PCによるCD読取数14位で、総合順位も4位に。オリコン週間アルバムランキングでも初動売上2万6千枚で3位に初登場しています。さらに、ロングヒット中ののアルバム「This is 嵐」は4位から2ランクダウンしているものの6位にランクイン。これでベスト10ヒットは通算10週目となりました。

そんな中で1位を獲得したのがヒプノシスマイク-Division Rap Battle-「Straight Outta Rhyme Anima」。声優とアニメキャラによるラッププロジェクト、ヒプノシスマイクのアニメ「ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- Rhyme Anima」の主題歌や挿入歌などが収録されたアルバム。CD販売数1位、ダウンロード数2位、PCによるCD読取数3位で、総合順位1位を獲得しました。オリコン週間アルバムランキングでは初動4万1千枚で1位初登場となっています。

2位はYOASOBI「THE BOOK」が先週から同順位をキープ。CD販売数は2位から4位、PCによるCD読取数は4位から6位にダウンしたものの、ダウンロード数は今週も1位をキープ。2週連続の2位獲得となっています。

さて、今週の4位以下の初登場は、まず7位にももいろクローバーZ「月色Chainon【ももいろクローバーZ盤】」がランクイン。映画「劇場版 美少女戦士セーラームーンEternal」の主題歌とセーラームーンの過去の主題歌などを彼女たちがカバーした曲が収録された全8曲入りの作品。「シングル」としてのリリースのようですが、収録曲の関係で、アルバムチャートでのランクインとなっています。CD販売数5位、PCによるCD読取数19位。オリコンでは初動売上8千枚で6位初登場。アルバムとしては前作「MOMOIRO CLOVER Z」の5万3千枚(1位)から大幅にダウンしています。

8位初登場は女性アイドルグループGO TO THE BEDS「REINCARNATION」。CD販売数6位、PCによるCD読取数31位。オリコンでは初動売上9千枚で5位初登場。前作「GO TO THE BEDS」の2千枚(11位)よりアップしています。

今週の初登場盤は以上ですが、今週はベスト10圏外からの返り咲きも。9位に宮本浩次「ROMANCE」が先週の13位からランクアップし、2週ぶりのベスト10返り咲きとなりました。特にダウンロード数が16位から7位に大幅アップ。通算8週目のベスト10ヒットを記録しています。

そしてロングヒット盤ですが、米津玄師「STRAY SHEEP」は今週3位から5位にダウン。PCによるCD読取数は2位を維持したものの、CD販売数は6位から8位、ダウンロード数は2位から3位にそれぞれダウンしています。とはいえベスト10記録を通算23週に伸ばしており、まだまだロングヒットが見込めそうです。

さらにMr.Children「SOUNDTRACKS」が10位にランクイン。7週連続のベスト10入りとなり、ロングヒットとなっています。とはいえ、順位的には右肩下がりとなっており、来週以降のランクインは厳しそう・・・。

またあいみょん「おいしいパスタがあると聞いて」は今週11位にダウン。ベスト10記録は通算12週で再度ストップとなりました。

今週のHot Albumsは以上。チャート評は来週の水曜日に!

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2021年1月20日 (水)

ロングヒットが目立つ中、1位は入れ替わり

今週のHot100

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先週は初登場曲がゼロというチャートとなりましたが、今週もロングヒットが目立つチャートとなっています。

そんな中、1位は初登場。ジャニーズ系男性アイドルグループジャニーズWEST「週刊うまくいく曜日」が獲得。サンボマスター山口隆作詞作曲による、タイトル通り、前向きな応援歌的なナンバー。楽曲的には、山口隆のボーカルが聴こえてくるようなサンボマスターらしい曲で、おそらくサンボマスターがセルフカバーしたらロッキンでファンキーなカッコいい楽曲になるんだろうなぁ・・・と想像してしまいます。CD販売数及びPCによるCD読取数1位、Twitterつぶやき数3位。オリコン週間シングルランキングでは初動売上22万7千枚で1位初登場。前作「証拠」の21万2千枚(1位)からアップしています。

以下、2位から5位は、先週の1位から4位がそのままワンランクダウンでスライドするチャートになっています。2位は先週1位のLiSA「炎」。ストリーミング数4位、You Tube再生回数3位は先週から変わらず。ダウンロード数が1位から2位にダウンしています。これで13週連続のベスト3入り&ベスト10ヒットとなっています。ちなみにダウンロード数で同曲に代わって1位となったのは、同じく彼女の新曲「dawn」。ただし、同作は今週惜しくも11位に留まっています。また、ロングヒットを続けてきた「紅蓮華」は今週12位にダウン。ベスト10ヒットは通算53週でストップです。

3位は先週2位のBTS「Dynamite」。ストリーミング数及びYou Tube再生回数の1位及びダウンロード数4位は先週から変わらず。これでベスト10ヒットを22週連続に伸ばしています。

4位は先週3位のYOASOBI「夜に駆ける」がランクイン。ストリーミング数3位、You Tube再生回数2位は先週から変わらず。ダウンロード数は7位から5位にアップしています。これで39週連続のベスト10ヒットとなっています。一方、YOASOBIの配信シングル「怪物」が先週の14位から6位にランクアップし、ランクイン2週目にしてベスト10入りを果たしています。ダウンロード数3位、ストリーミング数及びラジオオンエア数8位、Twitterつぶやき数15位、You Tube再生回数7位。テレビアニメ「BEASTARS」主題歌。一方、先週ベスト10入りを果たした「群青」は今週14位までダウン。ベスト10返り咲きは1週で終わっています。結果、今週もYOASOBIの曲がベスト10に2曲ランクインしています。

そして5位が先週4位の優里「ドライフラワー」。先週までランキングを徐々にアップさせていきましたが、今週は残念ながらランクダウン。ただ、ストリーミング数2位、You Tube再生回数4位は先週から変わらず。ダウンロード数が19位から9位に大幅アップしており、まだ上り調子であることがうかがえます。上位のロングヒット曲は若干失速気味であるため、来週以降はさらなる上位も狙えるかもしれません。

そんな訳で、2位から5位は先週と同じ順番でいずれもワンランクダウンしたのみというチャートとなりました。来週は地殻変動が起こるのでしょうか?

さて、今週の初登場曲はあと1曲。10位にAdo「うっせぇわ」が先週の13位からランクアップし、初のベスト10入りを果たしています。現役女子高生シンガーとして話題となっているそうで、本作はメジャーデビュー作となる配信シングル。世間で求められる「一般常識」にアンチを突き付けるような歌詞になっているのですが、冒頭の歌詞「ちっちゃな頃から優等生/気づいたら大人になっていた/ナイフの様な思考回路/持ち合わせる訳もなく」という歌詞は、どう考えてもチェッカーズの「ギザギザハートの子守唄」をモチーフにしてますよね?他にも正直なところ女子高生が歌うには違和感のある歌詞も目立ち、作詞作曲を手掛けるのはsyudouというボカロPなのですが、若干、ここらへんのギャップは違和感を覚えます。それが必ずしも悪い意味ばかりではないのですが。

他のロングヒット曲は、まず菅田将暉「虹」。今週は先週の6位からワンランクダウンの7位にランクイン。ストリーミング数5位は変わらなかったのですが、You Tube再生回数が10位から11位、ダウンロード数も14位から15位と減少傾向となっています。これでベスト10ヒットは11週連続となります。

また、今週で8週目のベスト10ヒットとなったNiziU「Step and a step」は今週5位から9位にランクダウン。CD販売数が4位から9位、ダウンロード数が27位から29位、ストリーミング数が8位から14位、You Tube再生回数も8位から10位といずれもダウン。前作「Make you happy」ほどのロングヒットは難しそう。その「Make you happy」も今週13位にダウン。ベスト10ヒットは通算26週でストップとなりました。

今週のHot100は以上。明日はHot Albums!

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2021年1月19日 (火)

2020年2作目のサプライズリリース

Title:evermore
Musician:Taylor Swift

昨年7月に、アルバム「folklore」をサプライズリリースしたテイラー・スウィフト。突然のリリースでありながら、当然のように大ヒットを記録。さらに、各種メディアでも大絶賛を受け、様々なところで2020年のベストアルバムの1枚に挙げられるなど、高い評価を受けたアルバムになりました。実際、私もリアルタイムで同作は聴いたのですが、間違いなく、彼女の最高傑作ともいうべき素晴らしい内容になっており、彼女のミュージシャンとしての大きな成長を感じさせる作品となっていました。

そんな前作からわずか5か月というインターバルで、再びサプライズリリースされたのが本作。前作と同様、The Nationalのアーロン・デスナーがプロデューサーとして参加。今回は15曲中14曲までがアーロンが手掛けた作品となっており、前作以上にアーロンからの強い影響を感じさせる作品となっています。前作からわずかな期間でリリースされた新作となりますが、本人はインスタグラムでこれほど短いスパンで新作をリリースした理由として「曲を書くのがやめられなかったから」と語っています。実際、前作「folklore」が傑作として仕上がったことからもわかるように、間違いなくミュージシャンとしてもっとも脂がのっているのでしょう。今回のアルバムも、彼女がミュージシャンとして非常に勢いがあることを強く感じさせる傑作アルバムとなっていました。

今回のアルバムは、「folklore」からの流れとして作成されたいることもあり、前作の姉妹アルバムとして位置づけられる作品となっています。基本的に前作同様、アーロン・デスナーがプロデューサーとして全面的に参加したこともあり、前作と似たような作風、アコースティックやインディーフォークの様相の強いアルバムに仕上がっています。先行シングルともなった「willow」ではアコースティックギターをバックに歌い上げる爽やかなメロディーが印象に残りますし、続く「champagne problems」もピアノのシンプルな弾き語りにより聴かせる、清涼感ある歌声が魅力的な作品に仕上がっています。

ただ一方、リモート主体で作成された前作とは異なり、今回はスタジオ録音がメインとなった作品になっています。そのため、サウンド的には前作よりも分厚さが増し、前作で感じた宅録的な色合いは前作よりも薄くなったように感じます。また、前作よりもゲスト勢の参加は多くなり、まず「no body,no crime」ではHaimが参加。哀愁感の強いマイナーコード主体の悲しげなナンバーに仕上げています。「coney island」ではアーロン・デスナーが所属しているThe Nationalが参加。彼の渋いボーカルが強いインパクトを残す楽曲となっており、アルバムの中でも強いインパクトとなっています。また、前作でも参加したBon Iverが本作でもタイトルチューンの「evermore」で参加。ただ、アルバムの中で強いインパクトを与えていた前作と比べると、本作ではあくまでもテイラーのボーカルのサポートに徹したような作品になっていました。

ちなみにいままでの彼女のアルバムに長く参加してきた盟友ジャック・アントノフは今回は1曲のみの参加。ただ、その1曲である「gold rush」は爽やかなメロディーラインが強いインパクトを残す楽曲になっており、なにげにこのアルバムの中でも両者の相性の良さは感じさせます。そういうこともあり1曲のみの参加はちょっと惜しい感じはするのですが・・・ただ、この流れだど、次回作以降は彼の手助けは求めない形になるのでしょうか?

前作に引き続き、今回のアルバムも間違いなく年間ベストクラスの傑作アルバムだったと思いますし、改めて彼女の実力を強く感じさせる傑作アルバムに仕上がっていました。「folklore」が気に入っている方ならば無条件で聴くべき傑作アルバム。これだけの作品を1年に2枚もリリースできてしまうことにビックリしてしまいますし、それだけ勢いがあるということなのでしょうね。この快進撃はまだまだ続きそうです。

評価:★★★★★

TAYLOR SWIFT 過去の作品
FEARLESS
RED
1989
REPUTATION
Lover
folklore


ほかに聴いたアルバム

Blame It On Baby/DaBaby

本作で2作連続ビルボードチャート1位を獲得するなど、現在、最も人気のあるラッパーの1人、DaBaby。本作に収録されている「Rockstar」も全米のみならず、イギリス、オーストラリア、カナダなどのヒットチャートで軒並み1位を獲得する大ヒット曲となりました。「Rockstar」なんて曲をつくっているのでロック寄りのサウンド・・・かと思いきや、サウンド的にはいかにも今どきなトラップのリズムを入れたリズミカルなもの。ただ、このトラップのリズムにマッチするメランコリックなラップが殊の外メロディアス。リズミカルなリズムと合わせて、いい意味で聴きやすさを感じる内容になっていました。確かに、良くも悪くも「売れ線」といった印象を受けるアルバム。まだまだ彼の人気は続きそうです。

評価:★★★★

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2021年1月18日 (月)

バンドの区切りとしてのベスト盤

Title:Czecho No Republic 2010-2020
Musician:Czecho No Republic

2020年に結成10周年を迎えたCzecho No Republicの、初となるベストアルバム。ここ数年の彼らは、まず2019年に男女ツインボーカルの武井優心とタカハシマイが結婚を発表し、公私ともにパートナーとなった一方、シンセサイザーの八木類が脱退。さらにはメジャーレーベルからインディーレーベルへの移籍も行い、その環境も大きく変化しました。現在、最新作となるオリジナルアルバム「DOOR」は、シンセを全面的に取り入れて、ニューウェーヴ色の強かったいままでの作品から一転、アコースティックな作風にチェンジし、バンドとしても大きな変化を遂げたアルバムになっていました。

そんなバンドとしても大きな区切りを迎えた彼らですが、本作は、「オールタイムベスト」という触れ込みにはなっているものの、実際には、今回のインディー(再)移籍前の作品を集めたベストアルバム。彼らのメジャー時代(日本コロムビア、TRAID)時代の作品と、メジャーデビューする前のインディー時代の作品が収録されたアルバムになっています。

Czecho No Republicのアルバムは、以前からここでも何度か紹介していますので、彼らの音楽的特徴については以前も書いているのですが、大きな特徴としては2点あって、まず1点目が、上にも書いた通り、武井優心とタカハシマイのツインボーカル。よくありがちな、どちらかがメインボーカルを取って、もう一方は補助的な役割、という感じではなく、どちらもほぼ対等にボーカルを取り、また、声色の違いをしっかりと楽曲に生かしているような曲に仕上げています。

もう1点目が、軽快なエレクトロサウンド。基本的にシンセのサウンドを生かしたニューウェーブ色の強いポップソングが特徴的で、80年代の色合いも強いサウンドがどこか懐かしさと、さらにエレクトロサウンドでありながらも、どこか暖かみすら感じる楽曲が大きな魅力となっています。

そんな2つのサウンド的な特徴を主軸としつつ、バリエーションある楽曲を展開しており、「Firework」「Oh Yeah!!!!!!!」のような、シンセサウンドを前面に押し出したトランシーなダンスチューンから、「Forever Summer」のようなシティポップのナンバー、「Hi Ho」のようなピアノで軽快に聴かせるポップチューンや「1人のワルツ」のような、タイトル通り3拍子でフォーキーな色合いも強い楽曲など、バラエティー富んだ作品を聴かせてくれています。

実際、以前聴いたオリジナルアルバムでも傑作が少なくなく、そういう意味でも非常に魅力的なグループなのは間違いないのですが・・・ただ、正直言ってしまうと、今回のベスト盤、ちょっと聴いていてダレてしまう部分も少なくありませんでした。その要因としては、まず良くも悪くもボリュームがありすぎる点。全39曲2時間半強。かなりギッシリとつまった内容になっており、さすがに通しで聴いていて疲れてしまう部分もありました。そして、それだけのボリュームの内容を聴いていて疲れてしまうもう最大の理由だと思うのですが、楽曲のインパクトがちょっと弱い部分があったかな、という要因。いや、結構インパクトのある曲は少なくはありません。例えば祝祭色の強い「Amazing Parade」などはサビのフレーズがしっかりと頭にこびりついてしまっていますし、SKY-HIをゲストに迎えた「タイムトラベリング」なども疾走感あるポップなメロディーがインパクトを持っていました。

ただ、それでも39曲も並べてしまうと、相対的に楽曲のインパクトが薄くなってしまったように思います。これが1枚のみ20曲弱のベスト盤だったら、間違いなくお勧めできる傑作アルバムに仕上がっていたとは思うのですが、良くも悪くも詰め込みすぎてしまったかなぁ、というのが正直な印象。そういう意味でも惜しいベスト盤だったようにも感じます。

さて、このベスト盤でバンドとして一つの区切りがついて新たな一歩に歩み始めた彼ら。シンセサイザーを担当したメンバーの脱退により音楽性が変化してしまったため、今後の行方が気になるところなのですが・・・今後、さらなる成長を遂げるのか、それとも・・・今後の彼らの活躍に期待したいところです。

評価:★★★★

Czecho No Republic 過去の作品
MANTLE
Santa Fe
DREAMS
旅に出る準備
DOOR

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2021年1月17日 (日)

人間の様々な側面を「金継ぎ」で固めたアルバム

Title:Kintsugi
Musician:大森靖子

ある意味、大森靖子らしいタイトルとも言えるのですが、若干妙な今回のアルバムタイトルは、陶磁器の割れた部分の修復技法である「金継ぎ」からとられたタイトル。アルバムのジャケットも、実際に「皿」を作成したうえで割って、さらに金継ぎを施したものを写真に撮ったものを使用するという力の入れよう。宣伝文句として「人間の尖っているところ、汚いところ、かわいいところを集めた楽曲を“金継ぎ”で固めたオリジナルフルアルバム」となっていますが、まさに人間の様々な側面を描写する大森靖子の音楽性からすると「金継ぎ」=Kintsugiというタイトルはふさわしい感じがします。

今回、音楽的な側面からも、様々なタイプの音楽を取り込んでいる点が特徴的。特にアレンジャーとして「えちえちDELETE」ではクラムボンのmito、「NIGHT ON THE PLANET」では大沢伸一を起用。「えちえちDELETE」ではピアノとバンドサウンドで少々過剰気味とも言える分厚いサウンドを醸し出しており、良くも悪くもJ-POP的な感じ。「NIGHT ON THE PLANET」はシンセのサウンドなどでクラブ系の様相もあるのですが、こちらも大沢伸一としては若干過剰気味な分厚い音色が特徴的なアレンジとなっています。

そのほかにもアップテンポな四つ打ちが特徴的な「counter culture」に、パンキッシュな「堕教師」、トランシーなサウンドでダイナミックに聴かせる「CUNNING HEEL」やエレクトロサウンドにバンドサウンドで、ある意味、今風なアイドルソングとも言える「ANTI SOCIAL PRINCESS」などバラエティー豊富な音楽性を展開させています。

歌詞の世界ももちろん、人間の、特に汚れた部分や影の部分を取り上げたような歌詞が特徴的で、「人でなしでいい 女したいわけじゃない」という、あまりにも率直すぎる本音の部分をえぐるような「夕方ミラージュ」や、「聖職」と奉られることの多い教師の堕落ぶりを人間的に描いた「堕教師」、非常にあけらさまな女性の「性」の部分をストレートに歌う「えちえちDELETE」など、「金継ぎ」というタイトルの元ともなった、人間の様々な側面を集めた歌詞が特徴的な内容となっています。

ただし、正直言えば、こういう様々な音楽性を取り入れた音楽性も、人間の様々な要素にスポットをあてた歌詞も、決して今回のアルバムではじめて取り上げたものではなく、いままでの大森靖子の音楽でも取り上げられていたもの。そういう意味では、今回のアルバムがいままでの彼女のアルバムと比べると大きく異なるか、と言われるとそんなこともなく、逆に実に彼女らしいアルバムと言えるかもしれません。

ただもっとも今回のアルバム、より様々な音楽性を取り入れようとした結果かもしれませんが、上にも何度か書いた通り、アレンジが少々過剰気味になってしまい、ごちゃまぜ感が強くなってしまった印象もあります。この点も、いままでの彼女の作品にも感じていて、マイナス点にもなっていました。一方、彼女のアルバムの中でも「傑作」と感じた作品に感じては、それを上回る印象的な歌詞が登場していたのですが、今回のアルバムに関しては、「はっ」とさせられるような歌詞があまり登場しませんでした。歌詞も全体的にごちゃごちゃ感が強く、いろいろな「要素」を詰め込みすぎてしまった結果、いまひとつ整理されていないような印象がしてしまいました。

全体的に悪いアルバムではないのですが、サウンドにしろ歌詞にしろ、詰め込みすぎという(これは昨今のJ-POPでよくありがちなのですが)彼女の「悪い」側面がネガティブに目立ってしまったアルバムになってしまったように感じます。そういうマイナスポイントも含めて彼女らしいアルバム、とも言えるのですが・・・ちょっと惜しい感のする作品でした。

評価:★★★★

大森靖子 過去の作品
洗脳
トカレフ(大森靖子&THEピンクトカレフ)
TOKYO BLACK HOLE
kitixxxgaia
MUTEKI
クソカワPARTY
大森靖子

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2021年1月16日 (土)

より挑戦的な作風に

Title:synonym
Musician:パスピエ

昨年1月にユニバーサルミュージック内に自主レーベル「NEHAN RECORD」を立ち上げたパスピエ。2020年はコロナ禍という音楽活動に大きな制約を与えた1年ながらも、積極的な活動が目立つ1年となりました。本作にも収録された「まだら」が、彼女たち初のドラマ主題歌として起用されたのをはじめ、2月には結成10周年記念ライブ「EYE(いわい)」を開催。5月には、歌詞及び楽曲の旋律すべてが回文の形になっているという実験作「202 OTO 505」をYou Tube上で公開。さらにコロナ禍の中の企画、ロート製薬「ロートジー デジタルMVフェス」とのコラボ曲「真昼の夜」を6月にリリースするなど、コロナ禍をものともしない、ともいえるような積極的な活動が目立ちました。

本作は、そんな中でリリースされた、「NEHAN RECORD」設立後初となる、約1年7か月ぶりとなる、彼ら6枚目のニューアルバム。まず強く感じるのは、いままでの作品に比べて、楽曲のバリエーションが増して、サウンドの強度もグッとましたアルバムになっているという点でした。いままでの彼女たちもシンセのサウンドを主軸としつつ、インパクトと個性を感じる曲も目立つ半面、若干形式化されたようなJ-POP、アニソン的な路線が気にかかる部分もあり、手放しに絶賛しにくい作品が目立っているように感じていました。本作でも、「プラットホーム」のように、インパクトはありつつ、いかにもJ-POP然とした曲もありました。ただ、それ以上に彼女たちの挑戦心を感じさせる曲が多く収録されていました。

まずアルバムの冒頭を飾る、ドラマ主題歌にもなっている「まだら」が非常にユニーク。メロウなR&Bテイストの作風ながらで、メランコリックなメロディーラインがインパクトがありつつ、微妙に通常の旋律を外したような複雑なメロが印象に残る作品。さらに実験的と言えば、前述の昨年5月にリリースした「202 OTO 505」。本作では「oto」と名前を変えて収録されているのですが、ちょっとモダンジャズのテイストを擁したサウンドに不思議な雰囲気の歌詞とメロディーラインが印象的なのですが、しっかりと「ポップ」として成り立っている点はさすがといった感じでしょうか。

ほかにもシティポップな作風が印象的な「現代」や、途中でリズムが変化する複雑な構成を擁していながら、キュートなポップに仕上がっている「真昼の夜」、まるで教会音楽のような雰囲気を醸し出すシンセの音色をバックに哀愁感たっぷりのメロディーラインが印象的な「Anemone」、エキゾチックなシンセの音色で疾走感のあるサウンドを聴かせる「tika」など、サウンドの面でもメロディーラインの面でも、いままで以上にバリエーションが増し、バンドとしての成長も感じさせる内容になっていました。

バンドとしての成長は、やはり自主レーベルを立ち上げたことによることが影響しているのでしょうか?いままでのアルバムに比べてグッと面白みが増した傑作に仕上がっていたと思います。2019年に結成10周年を迎えて、そろそろ中堅バンドの域に入ってきた彼女たちですが、ここに来てのさらなる成長は驚くべき事実。今後の活躍も楽しみになってくる作品でした。

評価:★★★★★

パスピエ 過去の作品
ONOMIMONO
演出家出演
幕の内ISM
娑婆ラバ
&DNA
OTONARIさん
ネオンと虎
more humor

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2021年1月15日 (金)

元日の昼間にまったりと

町あかりの笑門来福2021

会場 オンライン 日時 2021年1月1日(金)12:30~

大晦日はサザンのオンラインカウントダウンライブを観戦したのですが、正月初日は、シンガーソングライター町あかりが、配信番組を行うということで、彼女のライブは一度見てみたいなぁ、と思っていたので、せっかくなので観戦することにしました。時間は正月1日の真昼間という、もっともまったりする時間帯。配信も彼女の自宅(??)のような場所から。彼女がラベルをデザインしたという、磐の井酒造という酒蔵の日本酒をのみながら、というかなりまったりした雰囲気での配信となっていました。

とはいえ、最初のあいさつをすませるとまずは1曲。「追いかけられる夢」をアコギ一本で披露してくれます。これはたぶんはじめて聴く曲のような・・・。哀愁感たっぷりの歌謡曲風のナンバーなのですが、彼女の「生歌」ははじめて聴いたのですが、あれ?正直言って、予想していたよりもかなり歌が上手い!音源で聴くよりも伸びがあって艶のあるボーカルが実に魅力的で、シンガーとしてここまで上手いとは失礼ながら意外でした。はじめてライブで歌声を聴いて、ちょっとビックリしてしまいました。

そのまま夢つながりで、こちらはカバー曲「みんな夢の中」。1969年にリリースされた高田恭子の楽曲らしいのですが、こちらはどこかで聴いたことあるような。歌謡曲らしいしんみり聴かせる楽曲で、思わず聴きほれます。さらに藤山一郎の「長崎の鐘」。古関裕而の代表作で、彼をモデルにしたNHK朝ドラ「エール」をきっかけで知ったそうで、こちらも魅力的な歌声で感情たっぷりに聴かせてくれました。

続いてはファンからのリクエストということで、ちょっと意外な選曲。アニソンの「炎の宝物」という曲。「ルパン三世 カリオストロの城」の挿入歌だそうなのですが、哀愁たっぷりに聴かせる歌謡曲テイストの強い楽曲を聴かせてくれます。

ここで彼女のオリジナル。「窓を開けてよ」という曲で、オリジナルは中国語だそうですが、この日は日本語でのセルフカバー。こちらもしんみり聴かせる歌謡曲テイストの強い楽曲なのですが、のびやかで清涼感ある歌声が心地よい演奏に。途中、1か所間違えてしまうという愛嬌も(笑)。さらには「長所はスーパーネガティブ」のセルフカバー。さらに彼女がプロデュースを手掛けたぼんぼん花----火の「お母さんが決めてくれた」のセルフカバーも。こちらも出だしのギターが上手くいかず、やり直して再スタートという生配信らしいアクシデントもありつつ、こちらはアコギのストロークで軽快に聴かせてくれました。

ここまで約50分間が歌のコーナー。その後はまったりトークコーナー。日本酒をのみながら、ファンからのコメントに応える形でのライブ配信となりました。途中、今年はレコード会社を通さない形での音源リリースなどいろんな挑戦もしてみたい、なんていう話も飛び出したりしつつ、日本酒を飲みながら、終始ゆるいトークが続く展開になりました。

そんな訳で全1時間10分程度の生配信。お正月の昼間にピッタリのまったりとした緩い雰囲気での配信だったのですが、歌のコーナーも予想していたよりも多く、しっかりと町あかりのライブを楽しめた配信番組でした。何よりも、予想していた以上に彼女の歌のうまさにビックリしました。あとなによりもとてもかわいい方だったのも印象的(笑)。なかなか名古屋ではライブを演らないのですが、コロナが明けたら、是非ともライブにも足を運びたいなぁ。予想以上に充実した、新年一本目としては幸先の良さを感じる、楽しめたライブ配信でした。

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2021年1月14日 (木)

話題のミュージシャンのCDデビュー作が上位に

今週のHot Albums

http://www.billboard-japan.com/chart_insight/

まず1位はジャニーズ系アイドルのデビューアルバムが獲得しています。

今週1位を獲得したのはジャニーズ系アイドルSixTONEのデビュー作「1ST」。CD販売数及びPCによるCD読取数で1位を獲得。総合順位も初登場1位に輝きました。オリコン週間アルバムランキングでも初動売上46万7千枚で1位を獲得しています。

そして2位初登場となるのが、「夜に駆ける」が大ヒット中。紅白歌合戦にも出場し、注目を集めたユニットYOASOBI「THE BOOK」でした。本作は初となるEP盤かつ彼らにとって初となるCDリリースとなります。CD販売数2位、ダウンロード数1位、PCによるCD読取数4位を獲得。オリコンでは初動売上7万2千枚で2位初登場となっています。初動売上でこの数値というのは「夜に駆ける」のヒットに比べると若干寂しい感じもしないでもありませんが、EP盤で生産限定盤かつ収録曲のほとんどが、すでに配信シングルでリリース済ということが影響しているのでしょうか。ただ彼ら、「夜に駆ける」と「群青」はヒットしているものの、そのほかの配信シングルはさほど順位を伸ばしている訳ではなく、「曲」が好きになった人が、「ミュージシャン」のファンにはなっていないような感じもして気になります。これからが彼らの本当の勝負といったところでしょうか。

3位には先週2位の米津玄師「STRAY SHEEP」がワンランクダウンながらもベスト3をキープ。CD販売数6位、ダウンロード数及びPCによるCD読取数2位といずれも上位をキープしています。これで通算22週目のベスト10ヒットとなりました。

続いて4位以下の初登場盤ですが、まずは5位にGReeeeN「ボクたちの電光石火」がランクイン。いつも、いかにも「自分たちっておもしろいでしょ」と主張するような、癇に障るようなタイトルのアルバムばかりだった彼らですが、ようやく「普通の」タイトルのアルバムがリリースされた模様。CD販売数5位、ダウンロード数4位、PCによるCD読取数30位。オリコンでは初動売上9千枚で5位初登場。前作「第九」の1万6千枚(8位)からダウン。

6位にはロックバンドSPYAIR「轍~Wadachi~」が初登場。CD販売数3位、ダウンロード数10位、PCによるCD読取数35位。映画「銀魂THE FINAL」の主題歌である表題曲をはじめ、「銀魂」のアニメ、ゲームなどのタイアップ曲が並んだ6曲+同曲のインストの計12曲が収録されたEP。オリコンでは初動売上9千枚で4位初登場。前作「KINGDOM」の2万枚(5位)からは大きくダウンしています。

8位にはavexのダンスグループAAAのメンバー、宇野実彩子(AAA)のミニアルバム「Sweet Hug」がランクインしています。CD販売数8位、ダウンロード数7位、PCによるCD読取数81位。オリコンでは初動売上5千枚で9位初登場。前作「Honey Stories」の1万7千枚(5位)からダウン。

今週の初登場盤は以上。一方、ロングヒット盤は、まず嵐「This is 嵐」が先週の1位からはダウンしたものの4位にランクイン。これで通算9週目のベスト10ヒットとなりました。

さらに、先週ベスト10に返り咲きたあいみょん「おいしいパスタがあると聞いて」は今週も先週と変わらず10位をキープ。これでベスト10ヒットは通算12週となりました。

今週のHot Albumsは以上。チャート評はまた来週の水曜日に!

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2021年1月13日 (水)

今週の新譜はゼロ

今週のHot100

http://www.billboard-japan.com/chart_insight/

今週の集計対象期間も1月4日から10日と、正月明けに重なりました。結果、強力な新譜がほとんどなく、ベスト10に初登場曲がゼロというチャートとなりました。

そんな中、1位は先週と同じくLiSA「炎」が獲得。これで通算8週目の1位獲得。12週連続のベスト10&ベスト3ヒットとなっています。ただ、ダウンロード数1位は変わらないものの、CD販売数は4位から6位、ストリーミング数は2位から4位、You Tube再生回数は2位から3位といずれも下落傾向に。人気的にはピークは越えた感じでしょうか。一方、「紅蓮華」も6位から8位にダウン。これで通算53週目のベスト10ヒットとなりましたが、こちらも若干失速気味なチャート変動となっています。

2位も先週と変わらずBTS「Dynamite」がこの位置に。こちらも21週連続のベスト10ヒットとなっています。こちらはストリーミング数及びYou Tube再生回数1位、ダウンロード数4位は先週から変わらず。まだロングヒットは続きそうです。

3位もYOASOBI「夜に駆ける」が同順位をキープ。こちらはベスト10ヒットを連続38週に伸ばしています。ダウンロード数は3位から7位にダウンしたものの、ストリーミング数は4位から3位、You Tube再生回数も3位から2位にアップ。今週、彼らの初となるEP盤「THE BOOK」がチャートインしてきていますが、その影響でしょうか。さらに今週、「群青」が29位から10位に大幅アップ。9月21日付チャート以来、17週ぶりにベスト10返り咲きとなりました。こちらはストリーミング数が21位から11位、You Tube再生回数が39位から16位と大幅アップしたほか、ダウンロード数は先週の36位から2位に一気にランクアップしています。

そんな訳で、今週はベスト3がいずれも先週と一緒というチャートとなったのですが、実は、以下5位まで先週とすべて同順位というチャートとなりました。4位は優里「ドライフラワー」。これで9週連続のベスト10ヒットとなりましたが、ダウンロード数が23位から19位、ストリーミング数が3位から2位、You Tube再生回数が5位から4位とじわりと順位を上げており、来週あたり、ベスト3入りの可能性も?

そして5位がNiziU「Step and a step」でこちらはこれで7週連続のベスト10ヒットとロングヒットとなっています。ちなみに彼女たちは「Make you happy」も先週からワンランクダウンながらも9位にランクイン。通算26週目のベスト10ヒットとなりました。

ロングヒットはもう1曲。菅田将暉「虹」が7位からワンランクアップの6位にランクイン。これで10週連続のベスト10ヒットに。若干下落傾向だったのですが、ここに来て順位を伸ばしました。ただ、ストリーミング数は先週と変わらず5位をキープしたものの、You Tube再生回数は9位から10位、ダウンロード数は10位から14位、CD販売数も26位から33位にダウンしており、下落傾向なのは変わりません。

一方、先週ベスト10に返り咲きたあいみょん「裸の心」は今週12位にダウン。残念ながらベスト10ヒットは通算23週で再びストップとなっています。

今週のHot100は以上。明日はHot Albums!

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